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雲をつかむ話 の商品レビュー

3.4

29件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    5

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

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2024/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「わたし」とわたしの出会った「犯人」たちとのエピソードが綴られている。 タイトル通り各章、また時には急に眠りに落ちて夢を見ていたりなどと段落によってさえも掴みどころのない話が続いており、話を深掘りしてほしいともどかしく感じたが、最終章の最後で全ての話に針で糸を通すように「わたし」の考え感じていたことが説明され、それにより掴みどころのなかった各章が生き生きしてくるように感じられた。

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2023/07/03

警察から逃げている犯罪者が主人公の自宅を訪れ、本を買いたいと言うがちょっとの隙に居なくなる。のちに手紙が来て身を隠す為だったと語る。 この先どう展開していくのかスリリングだと思っていたら、どんどん話が違う方向に飛んで行き、最後に戻って来たけど、だから何なんだというオチ。何を伝え...

警察から逃げている犯罪者が主人公の自宅を訪れ、本を買いたいと言うがちょっとの隙に居なくなる。のちに手紙が来て身を隠す為だったと語る。 この先どう展開していくのかスリリングだと思っていたら、どんどん話が違う方向に飛んで行き、最後に戻って来たけど、だから何なんだというオチ。何を伝えたくて作った話なのか分からなかった。

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2022/01/06

雲をつかむような…本当ちょっと掴みどころがない 現実と妄想と行ったり来たりでなかなか読み進められなかった. 読んでいるときはそのフワフワとした感じが面白いんだけどなかなか読み進められないし 途中でやめると なかなか読もうって気にならなくてつい読書から遠のいてしまった… .

Posted byブクログ

2018/12/30

語り手の「わたし」が偶然といっていい状況から犯人本人や事件の関係者と接し、見聞きした出来事が重ねられ綴られていく。語られる出来事は他人の物を盗んだり、政治的に弾圧されたり、人を傷付けたり、中には殺めてしまった人もいる。一つ一つがそれという脈絡も見えず、何だか中途半端に不安定に置か...

語り手の「わたし」が偶然といっていい状況から犯人本人や事件の関係者と接し、見聞きした出来事が重ねられ綴られていく。語られる出来事は他人の物を盗んだり、政治的に弾圧されたり、人を傷付けたり、中には殺めてしまった人もいる。一つ一つがそれという脈絡も見えず、何だか中途半端に不安定に置かれているように見え、けれど集められ並べられることで、その全体が何事かを指し示し表している、そんな風に感じた。 罪、といってしまっていいのかどうか。作者は注意深く「本当に罪があるのかそれともないのかは最終的にはわたしには分からないわけだからそれは保留ということにしておく」と語らせているけれども。一先ず他に言葉が見つからないのでそう言っておく。罪の彼方側と此方側、それらを分かつ境界線、一度彼方側へと追いやられた者が、再び此方側へと立ち戻ることが出来るのか、罪は赦されることがあるのか、この本を読みながら浮かんできた問いは、最後の頁を読み終えた時の投げ出された感覚のまま、落ち着く場所もなく宙に浮かび続けている。

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2018/12/22

ふわふわと危うくエピソードを渡り歩いていたかと思うと、最後のワンシーンで鮮やかに回収される 小説を読むこちらの浅ましさを暴かれたような、現実を生きることを肯定されたような

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2018/02/27

現実みのある虚構。多和田葉子作品は小川洋子と似てるけど、違う。当たり前なんだけれど。犯人たちをめぐる小説、主人公は小説家で昔、殺人犯人と出会ったことがあるところから話ははじまってぷつんぷつんと出会いが切れ切れに語られる。最初の犯人が、最後の夢の中に登場して横にいたひとが誰だったの...

現実みのある虚構。多和田葉子作品は小川洋子と似てるけど、違う。当たり前なんだけれど。犯人たちをめぐる小説、主人公は小説家で昔、殺人犯人と出会ったことがあるところから話ははじまってぷつんぷつんと出会いが切れ切れに語られる。最初の犯人が、最後の夢の中に登場して横にいたひとが誰だったのか、もしも出会ったことのある人ばかりじゃなくまったく知らないひとと先に夢の中で出会っていたとしたらそれは二回目の出会いになるんだろうか? お互いに関知していない夢はつながっているんだろうか? そんなことを考える。面白かった~!!

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2017/12/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ドイツ語を日本語の二ヶ国語の詩集を買いたいと言って家にやってきた見知らぬ男。 財布を忘れたと言って、詩集を買うこともせずに立ち去った奇妙な男は、殺人犯としてのちに刑務所から手紙を送ってくる。 彼に手紙の返事を書くわけでもなく、刑務所にいる彼に会うこともなく、時だけが経って、 その間にたくさんの人と会った。 人がいつ犯罪者になってしまうのか、 出会う人たちとのふとした会話の中で、時々思い出される収集を買いに来た男、フライムートのこと。 読んだけど、よくわからなかった、、、 人生のなかで出会う人が無数にいて 特別な出来事はたいして起こらないけれど、淡々といろんな人生があるということかな。 常に危機感を持つ、ということかな。 独特な、話。

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2017/04/23

どこまでが小説かどこまでが本当かはわからないが、ドイツのベルリンだけでなく、いろいろな都市への会議への旅行のことが書いてある。

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2015/11/08

多和田葉子さんの『雲をつかむ話』を読了。いやあ何度読み返したかわからないくらい、筋があるのかないのか非常につかみにくい小説だった。読み始めてすぐはこれはエッセイなのかと思ったが、途中から妄想がはいりこみ、想像と妄想と現実が絡み付くようなお話しになり、これはエッセイだとしたら精神的...

多和田葉子さんの『雲をつかむ話』を読了。いやあ何度読み返したかわからないくらい、筋があるのかないのか非常につかみにくい小説だった。読み始めてすぐはこれはエッセイなのかと思ったが、途中から妄想がはいりこみ、想像と妄想と現実が絡み付くようなお話しになり、これはエッセイだとしたら精神的に混乱状態にある人のエッセイとなってしまうだろうから、これは小説なんだろうと思うにいたった。タイトルはそんな内容をある意味表しているとおもう。雲をつかむような話ではなく雲をつかむ話なのである。主人公は雲をつかんでいると思っている訳で、それを見ている人には府s路儀な行動、言動であるだろうが本人にとっては現実だろう。著者はドイツに住んでいるとの事で、やはる重いヨーロッパの文化に触れてそのなかのにどっぷり浸かっていると此の様な物が書けるのかもしれない。おすすめは出来ないが、変わった読み物を求めている人はチャレンジしていてみては。いやあ疲れた。

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2014/05/26

タイトルのつけ方は上手いな、と思った。 面白さを感じる部分もあるのだけれど ちょっと自分にとってはゆる過ぎな感触。

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