街場の読書論 の商品レビュー
実家にいると、家族から話しかけられたりして どうも没入する読書は難しい。 だもんで、章がぷつぷつ切れているエッセイが 読みたくなる。これもそんな一冊。 個人的には「読書論」の本って大好きで、 ほかにも齋藤孝さんや三谷宏治さん、 佐藤優さんや奥野宣之さん、原尻淳一さんの 「読書論...
実家にいると、家族から話しかけられたりして どうも没入する読書は難しい。 だもんで、章がぷつぷつ切れているエッセイが 読みたくなる。これもそんな一冊。 個人的には「読書論」の本って大好きで、 ほかにも齋藤孝さんや三谷宏治さん、 佐藤優さんや奥野宣之さん、原尻淳一さんの 「読書論(読書術)」を読んできました。 この手の本の評価基準は、読後にどれだけ また本が読みたくなるかなんですけど、 そう意味では三谷さんの『戦略読書』と この本は別格の面白さ。 はじめの方に書いてある、 クリエイティブ・ライティングの話は、 前に読んだときよりも、この正月に読んだときの方が なんだか胸に来るものがあった。 『街場の文体論』の補助本として読むと、 面白い発見がありそう。
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本はなぜ必要か。 どうすればもっと「伝わる」のか。 強靱でしなやかな知性は、どのような読書から生まれるのか――。 (アマゾン内容紹介より) 約400頁、自分としたらよく頑張った。 ・・・いや、のど越しのいいうどんを食べるときのように、スルスルと読み進んでいけた(笑) しかし、内容は多岐にわたり、しかも知的で密度が濃い。 第一章 文芸棚 第二章 人文棚 第三章 ウチダ本棚 第四章 教育棚 第五章 著作権棚 第六章 表現とリテラシー 補論 「世界の終わり」に読む物語 あとがき あとがきに 「言葉が伝わるというのは、どういうことか」が主題。 リーダビリティ」といういささかこなれの悪い言葉 を使って、この本の中で僕が論じていることです。 とある・・・この本に関しては、リーダビリティがあると思うよ。
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ブログのコンピ本。 話の内容はいつもと一緒だし、ブログでも読んだことがあるものが多い。 けど読みたくなる。 しかも紙の本で。 先生曰く、繰り返される主題は、 「言葉が伝わるというのは、どういうことか」 ということだそうです。 これは僕のライフワークでもあります。 伝わる伝わら...
ブログのコンピ本。 話の内容はいつもと一緒だし、ブログでも読んだことがあるものが多い。 けど読みたくなる。 しかも紙の本で。 先生曰く、繰り返される主題は、 「言葉が伝わるというのは、どういうことか」 ということだそうです。 これは僕のライフワークでもあります。 伝わる伝わらないを決定しているのは、コンテンツの可否によるとついつい考えてしまします。 が、そうではなく、やはりマナーだと。 メタメッセージの形でまず伝えるべきは、 「このメッセージは他でもない、あなたに宛てて発せられているんですよ」ってこと。
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内田先生の著作が世に広く知られるようになる頃のブログ記事なども収録されていて、「ああ、そうだったなあ」と、その頃のことを懐かしく思い出しました。
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脳の機能は「出力」を基準にして、そのパフォーマンスが変化するのである。 平たく言えば「いくら詰め込んでも無意味」であり、「使ったもの勝ち」ということである。(p78) これからの自分の読書の仕方ということについて考えさせられた。
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内田樹さんによる読書エッセイ。本の対象として『購入者』・『読者』があり、筆者の視点、書店の視点から述べられている箇所が印象的だった。 会社として実利を取る書店からしたら、立ち読みされるより購入してもらう方が、たとえ読まれなくても喜ばしいことだろう。しかしながら、筆者からしたら(...
内田樹さんによる読書エッセイ。本の対象として『購入者』・『読者』があり、筆者の視点、書店の視点から述べられている箇所が印象的だった。 会社として実利を取る書店からしたら、立ち読みされるより購入してもらう方が、たとえ読まれなくても喜ばしいことだろう。しかしながら、筆者からしたら(一部の例外はあろうとも)「買いました」という言葉より、善かれ悪しかれその本の内容について述べられた方が書き手冥利につきるはずである。 自分にとってかけがえのない一冊に出会えたなら、たとえその読者が一度無料で読んだにせよ、本を手に取り購入し、いつでも見返せるよう自分の本棚に置きたくなる。その入り口をわざわざ狭め、読者の数が、本を読む習慣が減ったなどと論じる昨今の実情はまさに愚の骨頂ではあるまいか。 私自身も学生時代は図書館や古本屋にお世話になり、書店に行っても残念ながら購入する機会は少なかったのだが、社会人になり購入する機会が圧倒的に増えた。だからこそ、筆者も書店も『読者』を増やすにはという観点から物事を捉え、そのための取り組みを今後も進めていってもらいたいものである。
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本のガイドというよりも、引用した上での思考哲学といったほうが正しい。しかし、いつもの論評よりはテンポが軽めなのでさくさく読める。 ジョルジュ・サンドの『愛の妖精』やケストナーの『飛ぶ教室』ってそんなにおもしろいのか、読んでみたくなった。 読みやすい本のコツとは、コミュケーション・プラットホームの構築。読者に対してゆっくりと理解を得ながら進む文章。目から鱗が落ちる指摘。いい本を書く人は本に対する感性が鋭い。 著作権に関する論評も納得。質を問わずに数だけ捌こうとする出版ビジネスにうんざり。
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論文とレポートの違い、 聞き手の知性に対する敬意、 何か新しい見解を、相手の聞きたい言葉で語る。 リーダビリティについても、深く考えさせられる。
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街場シリーズは数あれど、「読書論」となればついにウチダさんの本業が主題ということになる。(作家は書くだけじゃなく、読むほうも仕事のうちだろうし) そういう意味もあってさすがの内容。テーマが幅広くて面白いです。 ウチダさんの本は多くがそうだけど、今回は特に読書欲を掻き立てられた。...
街場シリーズは数あれど、「読書論」となればついにウチダさんの本業が主題ということになる。(作家は書くだけじゃなく、読むほうも仕事のうちだろうし) そういう意味もあってさすがの内容。テーマが幅広くて面白いです。 ウチダさんの本は多くがそうだけど、今回は特に読書欲を掻き立てられた。 とりあえず、ウチダさんの著作何作かと、トーマス・マンとカミュとヘミングウェイを読書リストに追加した。(※p280) — memo: 54 「一気に読ませるもの」では、一行目でいきなり書き手が耳元にいる。つまり、「一行目から話が始まる」のではなく、「もう話は始まっているのだが、それはたまたま私にとって『一行目』だった」ということである。 78 「学習」は脳への入力である。「テスト」は脳からの出力である。つまり、脳の機能は「出力」を基準にして、そのパフォーマンスが変化するのである。平たく言えば「いくら詰め込んでも無意味」であり、「使ったもの勝ち」ということである。 102 「マルクスを読む」 149 私たちに必要なのは、「ダウンサイジングの戦略」である(ギリシャもイタリアもスペインもポルトガルもオランダもイギリスも)版図を世界に拡げた帝国から小国に劇的に「ダウンサイジング」した。そして、長い低迷と退嬰のときをやり過ごして、安定し、成熟した体制を整えることに成功した。 200 統治者の才能や徳性は被統治者と同程度である方がデモクラシーはスムーズに機能する。 228 自分の人生を豊かにしてくれる可能性を潜在させている人と出会うと、生物的に「ぴん」と来る。 242 日本におけるマルクス主義は「大人」を作り出すための知的なイニシエーションとして活用された 313 「本を読む人」の全員はこの「本を購入しない読者」から、その長い読者人生を開始する。 363 情報についての情報とはメタ・メッセージのことである。メタ・メッセージとはメッセージの読み方についてのメッセージのこと。 407 人間は自分宛てのメッセージでないものを理解するために知的資源を投じることについてはきわめて吝嗇である
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1か月以上かけて 読み終えました。 トクヴィルの『アメリカのデモクラシー』買いました。 私に読めるんだろうか。
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