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妃は船を沈める の商品レビュー

3.4

53件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    14

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

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2023/08/12

「有栖川有栖」の長篇ミステリ小説『妃は船を沈める』を読みました。 「有栖川有栖」の作品が続いていますね。 -----story------------- 「妃」と呼ばれ、若い男たちに囲まれ暮らしていた魅惑的な女性「妃沙子」には、不幸な事件がつきまとった。 友人の夫が車ごと海に転...

「有栖川有栖」の長篇ミステリ小説『妃は船を沈める』を読みました。 「有栖川有栖」の作品が続いていますね。 -----story------------- 「妃」と呼ばれ、若い男たちに囲まれ暮らしていた魅惑的な女性「妃沙子」には、不幸な事件がつきまとった。 友人の夫が車ごと海に転落、取り巻きの一人は射殺された。 「妃沙子」が所有する、三つの願いを叶えてくれる猿の手は、厄災をももたらすという。 事件は祈りを捧げた報いなのだろうか。 哀歌の調べに乗せ、臨床犯罪学者「火村英生」が背後に渦巻く「欲望」をあぶり出す。 ----------------------- 探偵役である臨床犯罪学者「火村英生」と、「ワトソン」役の推理作家「有栖川有栖(アリス)」のコンビが活躍する作家「アリス」シリーズの長篇8作目にあたる作品… もともと中篇だった『猿の左手』に、同じ登場人物を配置した中篇『残酷な揺り籠』を『幕間』でつなげて、長篇の前半と後半として形を整えた作品のようです。  ■はしがき  ■第一部 猿の左手  ■幕間  ■第二部 残酷な揺り籠  ■解説 西澤保彦 「三松妃沙子」… 「妃」と綽名される彼女の周りには、いつも若い男たちが集まっていた、、、 自由で貧しくて、少し不幸な彼らとの時間に彼女は、何を求めていたのだろう… 願い事を三つだけかなえてくれる猿の手に、何を祈ったのだろう。 倫理と論理が奇妙にねじれたような、不可解な二つの事件の背後には、濃くゆらめく彼女の気配があった… 臨床犯罪学者「火村英生」、罪深くも誇り高い難敵に挑む……。 「火村」が前半の『猿の左手』で追い詰めきれなかった犯人を、後半の『残酷な揺り籠』での別な事件をきっかけに追い詰めていく展開… 終始、「妃」こと「三松(設楽)妃沙子」に振り回された感じですね、、、 それにしても、「妃沙子」の女王様的な言動に共感できなかったなー 「火村」の敵ですが、もっと魅力を感じる人物像の方が共感できて愉しめたんじゃないかと思います… 『猿の左手』の被害者との入れ替えや、『残酷な揺り籠』の密室トリックは、なかなか魅力的な仕掛けでしたけどね。

Posted byブクログ

2023/08/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

関連する2つの中編からなる作品。 読みやすかった!すらすら読めたし、やっぱり有栖川さんの表現は綺麗だなと感じた。 第1部の「猿の左手」 『猿の手』の話は「3つの願いを叶えてくれる。でも代償もある。」くらいしか知らなかったが、作中でストーリー全体に言及してて分かりやすかった。また、作中で語られる猿の手にまつわる解釈は面白かった。この解釈にまつわる議論は、はしがきによると作者と北森薫先生の実際にあった議論との事だった。 第1部、第2部共に登場し本作の鍵を握る妃(妃沙子さん)はまさしく魔性の女。2部での登場シーンでは「あ、そうきたか」「妃キター!」と思わず笑ってしまった。 そして読後にタイトルを見返した時とてもしっくりくる感じがして、的をえてるタイトルだと思った。

Posted byブクログ

2023/07/30

妃と呼ばれ若い男の面倒を見る40前の女性妃沙子が絡む事件。2部構成で1話目の事件の後3年後に2つ目の事件が起こる。 淡々としたエピソードで、キャラクターの個性も弱く、個人的にはあまり好みでなかった。

Posted byブクログ

2022/11/04

連作中編2作品収録 ふたつの事件ともトリックが凝ってるなと感じました 謎解きとしては難しいなと感じて読んでました 火村英生、有栖川有栖の説明で事件の謎は理解できました

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2022/10/26

同じ人物が登場する2つの中編作。 もちろんひとつずつでも読めるように独立した推理物として書かれている。 一作目はとても計画的な犯行で火村先生もなかなか糸口が見つからない程苦戦していた。 いつも迷推理のアリスが意外なヒントをもたらしてくれて無事解決! だけどなかなか歯痒い結末でもあ...

同じ人物が登場する2つの中編作。 もちろんひとつずつでも読めるように独立した推理物として書かれている。 一作目はとても計画的な犯行で火村先生もなかなか糸口が見つからない程苦戦していた。 いつも迷推理のアリスが意外なヒントをもたらしてくれて無事解決! だけどなかなか歯痒い結末でもあった。 二作目はコマチさんが初登場。 はっきりした性格で好きだなぁ。 今回はイレギュラーがあったからこそ犯人が特定できたけれど、犯人の機転がきく頭の良さには感服する。 最後猿の手でまとめるのところも好き。

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2022/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中編同士をつなげて長編にする、面白い。 ふたつの事件は別のものだけど、容疑者が一緒で、それは火村にとって因縁の間柄。 第一部『猿の手』では、金を貸していた友人の夫が死に、その容疑者になる。彼女は貧しい青年を囲って楽しんでいた。真相は取り巻きの一人にやらせるといういたって普通。それよりも、養子だと思っていた男は5年前に殺された男の成り代わりだったことが怖かった。猿の手は読んだことないけども、火村の解釈、すごい。ホラー。 第二部『残酷な揺り籠』は、アリスの心理的な推理が素晴らしい。そこで落ちた気がする。

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2022/07/27

二部構成になっており、作中の人物がどちらにも登場する。その時点で作者は仕掛けて来ていた。鮮やかなミステリ。純粋に面白かった。

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2022/06/26

作家アリスシリーズ、コマチさん初登場の作品。 火村シリーズの犯人は、結構賢い人が多くて、犯行後の自分のミスにも気づいて挽回させようと試行錯誤するのに、結局それが仇となって追い詰められてしまう。 かといってもっといいやり方はあったのかというとどうしようもなくて結局詰んでる…

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2022/05/08

 「猿の手」、火村の新解釈が面白い。ただし、3つ目の願いでハーバートが立ち去った理由が解りにくい。  火村は助教授から准教授になった。これでは火村ジュン教授のようだ。  地震国日本だから、強い揺れがトリックにからんでくるミステリは島田荘司あたりが書いていそうなもの。本書の第2部で...

 「猿の手」、火村の新解釈が面白い。ただし、3つ目の願いでハーバートが立ち去った理由が解りにくい。  火村は助教授から准教授になった。これでは火村ジュン教授のようだ。  地震国日本だから、強い揺れがトリックにからんでくるミステリは島田荘司あたりが書いていそうなもの。本書の第2部で初めて接した。  アマリア・ロドリゲス「難船」をニコニコ動画で聴いてみた。演歌のようである。大陸の端にある地域には似通った感性が育まれるのか。  なお、西澤保彦による解説は、ネタバレを回避するため腫れ物に触るような書き方で何が何だか解らない。

Posted byブクログ

2022/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

切ない系だった 猿の左手のトリックはとても好きだった 猿の手という作品は知らなかったけど、その作品がトリックのヒントになっているのが面白かった フレーズに登録したやりとりが好きすぎる タイトルめっちゃ好きだなあ

Posted byブクログ