遺伝子はダメなあなたを愛してる の商品レビュー
生物学者だからこその生命への愛に溢れた文章でした。卵子提供を受けてまで子孫を残すか、という疑問に対する彼の回答には心を打たれます。新聞連載という形だったためか、長すぎずさらっと読めるのも魅力です。コラムの半分くらいは質問、疑問への明言を避け、のらりと躱しているように見えますが、決...
生物学者だからこその生命への愛に溢れた文章でした。卵子提供を受けてまで子孫を残すか、という疑問に対する彼の回答には心を打たれます。新聞連載という形だったためか、長すぎずさらっと読めるのも魅力です。コラムの半分くらいは質問、疑問への明言を避け、のらりと躱しているように見えますが、決していい加減には感じられません。楽しく読めて、勉強にもなり、なにより生物学者への見方がちょっと変わりました。
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あっという間に読んでしまった。読みやすい。生物学者福岡ハカセの科学エッセイです。人間の悩みを生物の知見を手がかりに考えていくもの。科学的な知識の引き出しがたくさんある、というのは素晴らしい。きっと世界が広々と見渡せるに違いない。この本の中で一番好きだったのは実は後書き。何かにつけ...
あっという間に読んでしまった。読みやすい。生物学者福岡ハカセの科学エッセイです。人間の悩みを生物の知見を手がかりに考えていくもの。科学的な知識の引き出しがたくさんある、というのは素晴らしい。きっと世界が広々と見渡せるに違いない。この本の中で一番好きだったのは実は後書き。何かにつけて「原因があるから結果がある」「この機能にはこのような理由がある」「役に立つからこのような機能がある」と考える現代の風潮に疑問を呈しています。生物はもっと自由なものなのではないか、と。きっとこんな風に考える人が増えたら、楽に息ができる世界になると思うな。
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AERAの連載コラムをまとめたものだそうだ。 なので一つのトピックが4ページ程度と短く、ちょっとした時間にパラパラと読むのにちょうどよい感じ。 ただ本当に短いので、そこんところもっと詳しく知りたいのになあ~と物足りなさを覚えることもしばしばだったりはするが。 そもそも非常に文章...
AERAの連載コラムをまとめたものだそうだ。 なので一つのトピックが4ページ程度と短く、ちょっとした時間にパラパラと読むのにちょうどよい感じ。 ただ本当に短いので、そこんところもっと詳しく知りたいのになあ~と物足りなさを覚えることもしばしばだったりはするが。 そもそも非常に文章が読みやすくとっつきやすい著者だが、より一層軽く福岡節を楽しみたい人向き。 以下蛇足。 各章の間に挟まれていたいくつかのコラムの中で、ポアンカレ予想を解いたグレゴリー・ペレルマンが話題になっていたものがあった。 ペレルマンは名前こそ知っていたが、フィールズ賞辞退とかいろいろ逸話のある人だったんだな~。しかも現在サンクトペテルブルグに住んでいるとか!急に親近感を持ってしまった。 ロシアとユダヤ人の歴史とか関係とかわかりそうなので、福岡氏も読んだというマーシャ・ガッセンの「完全なる証明」を読んでみようっと。
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雑誌の連載をまとめたもので、ひとつひとつが随分簡単で、またオチをつけて書かれていたりして、これはやられたなあ、と思ったのですが、しかし読み進めていくと、全体としてはやはりいつもの福岡節。 生命は絶妙のバランスをとっているが、生命現象は「氏より育ち」であり、その中で自由であれと。単...
雑誌の連載をまとめたもので、ひとつひとつが随分簡単で、またオチをつけて書かれていたりして、これはやられたなあ、と思ったのですが、しかし読み進めていくと、全体としてはやはりいつもの福岡節。 生命は絶妙のバランスをとっているが、生命現象は「氏より育ち」であり、その中で自由であれと。単行本用だと思われるコラムが、少し毛色が違ってまた楽しめました。
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こんな時は現実逃避してこの本に癒してもらうわ 福岡さん難しい単語使うから辞書で調べたくなって読書が中断されることもしばしば
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自然は、あるべき、とか、生きる使命!とか、そういうのは押し付けてこないみたい。 てかダメとかないよ!!と言われてる感じ。助かります… 生きる意味はないから、自由。 科学はすべて後付けだから心配するな、みたいな(笑)科学者なのに!
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福岡伸一さんの著書。 タイトルがめちゃくちゃあったかい本やなあと思って読んでみたけど、想像していた内容と違っていた。 内容の半分ぐらいが専門用語で、難しかった。 でも、福岡さんの著書は自然とそこに生きる人間の深みを教えてくれる。単純に、そういう世界観がうらやましくなる。 印象に残...
福岡伸一さんの著書。 タイトルがめちゃくちゃあったかい本やなあと思って読んでみたけど、想像していた内容と違っていた。 内容の半分ぐらいが専門用語で、難しかった。 でも、福岡さんの著書は自然とそこに生きる人間の深みを教えてくれる。単純に、そういう世界観がうらやましくなる。 印象に残ったのは、エネルギーの光と熱への変換率の話。そんなものがあったのか、と思った。 遺伝子は、生命にもっと自由であれと言っている、とても深い言葉なような気がします。
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人間の卑小さやくだらなさ、人間社会のゴタゴタに疲れた時に、生命科学の話を読むとほっとする。 人間が作り出した数々の思い込みを解きほぐしてくれる1冊。
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