遺伝子はダメなあなたを愛してる の商品レビュー
生物学者として、生命や生物の深い知識を元に、読者からの日常の質問に答えます。 さりげに、生物学の話に持って行けるところが、すごいです。
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昆虫に対する愛情を、言葉の端々に感じます。 僕も、今でも「くぬぎの木」が好きです。 ハカセと同じく、あのごわごわした木の肌を見ると、なんだかわくわくします。そして夏特有の甲虫たちのにおいが森からすると、そのまま森に入っていきたくなってしまいます。 ハカセの回答で「可憐な乙女は絶...
昆虫に対する愛情を、言葉の端々に感じます。 僕も、今でも「くぬぎの木」が好きです。 ハカセと同じく、あのごわごわした木の肌を見ると、なんだかわくわくします。そして夏特有の甲虫たちのにおいが森からすると、そのまま森に入っていきたくなってしまいます。 ハカセの回答で「可憐な乙女は絶滅種」は好きです。 無田湿原の「タヌキモ」にフォーカスして、 独自の生きるすべが肉食…実は、可憐で、けなげで、そして類まれなるテクニックを有した生命という表現は最高でした。
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日常生活でわき起こるふとした疑問や悩みを、生物学者にぶつけてみたらどうなるのだろう。そんなコンセプトのもとに始められた週刊『AERA』の連載コラム「ドリトル先生の憂鬱」をまとめたもの。 初めて彼氏が部屋に来たのにゴキブリが出てきて、もうゴキブリなんて、この世からなくなればいいのに...
日常生活でわき起こるふとした疑問や悩みを、生物学者にぶつけてみたらどうなるのだろう。そんなコンセプトのもとに始められた週刊『AERA』の連載コラム「ドリトル先生の憂鬱」をまとめたもの。 初めて彼氏が部屋に来たのにゴキブリが出てきて、もうゴキブリなんて、この世からなくなればいいのにと思っている女性に対しては、ゴキブリが特別な病原菌を媒介するといった科学的証拠はないこと、人類の歴史の100倍以上昔から地球に暮らしてきた先住民であること、そして生物多様性の観点からも、分解者として環境を浄化する一方、他の生物のえさとなって地球の動的平衡を支えていることなどを述べ、我々に必要なのは、謙虚さと時間の流れに対するリスペクトであると諭す。 要するに、ありきたりの何でも相談ではなく、回答者が生物学者であるために、すべてが生命の深淵に触れる奥の深い話になっているところがミソ。光合成の仕組みが、人間の知恵や技術ではとても成し得ない超高度なシステムであることや、生物の進化、種の絶滅、DNAや生態系の仕組みなど、一片の細胞から地球そのものが持つ大自然の循環サイクルまで、バラエティに富んだコンテンツに楽しみながら触れることができる。 非常にわかりやすく優しい語り口。おまけに1テーマ4ページと短く、1行34文字詰めの1段組みと文字サイズも大きいので、節電中の車内でも読みやすい。 「人間だけが共有ではなく占有を求めています。」の一文が印象的。
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「のんびりやさんで長生き。生きづらい世の中を生きる秘訣をカメに聞きたいです。」の項と、 「蝶のようにきれいな姉と、蛾みたいに地味で暗い私。いつも比較され、悲しいです。」 の項が特に好きです。
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著者は本当にやたらと文章が上手い。 引き出しも広い。 その質問に対してそう答えるとは。 読み物として面白い。
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読者の疑問に答える形で進んで行く本文。読み進めるうちになんだか泣きたくなった。生物の不思議や面白さが語られているうちに、何だかもっと自由に考えていいんだって優しく言ってもらったみたい。後書きが胸にじんわりくる。人間は自由を欲しがるくせに、自分で自分を、あるいは他者を縛りたがるのか...
読者の疑問に答える形で進んで行く本文。読み進めるうちになんだか泣きたくなった。生物の不思議や面白さが語られているうちに、何だかもっと自由に考えていいんだって優しく言ってもらったみたい。後書きが胸にじんわりくる。人間は自由を欲しがるくせに、自分で自分を、あるいは他者を縛りたがるのかも。
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「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、ゆかいなことはあくまでもゆかいに」 はい 井上ひさし さんの言葉です そのまんま の 一冊です 生命のありようは、もっと「自由」である むろん「遺伝子」...
「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、ゆかいなことはあくまでもゆかいに」 はい 井上ひさし さんの言葉です そのまんま の 一冊です 生命のありようは、もっと「自由」である むろん「遺伝子」そのものも、もっと自由であれ そんな 福岡さんの主張に大きくうなづける
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フェルメールの本読んで、あれこの人ホントはなにしてるひとなんだっけと興味がわいたので適当に一冊読んでみた。なるほどこういう人だったのか。 エッセイ集みたいなかんじ。遺伝子がわたしのこと愛してくれてるかは、最後まで読まないとわからないので注意笑 しかも、ほんとに愛してくれてるか...
フェルメールの本読んで、あれこの人ホントはなにしてるひとなんだっけと興味がわいたので適当に一冊読んでみた。なるほどこういう人だったのか。 エッセイ集みたいなかんじ。遺伝子がわたしのこと愛してくれてるかは、最後まで読まないとわからないので注意笑 しかも、ほんとに愛してくれてるかは、結局わからないという。でもなんか元気でた。
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生物学者福岡さんのQ&A本。説明がていねいでしかもわかりやすい。細胞は急に高温の環境にさらされると、細胞内の変性物や老廃物を分解するタンパク質(HSP)を増産するらしい。そしてHSPが反応するのは42~43度。お風呂に入ると疲れが取れるように感じるのは気のせいではないんだ...
生物学者福岡さんのQ&A本。説明がていねいでしかもわかりやすい。細胞は急に高温の環境にさらされると、細胞内の変性物や老廃物を分解するタンパク質(HSP)を増産するらしい。そしてHSPが反応するのは42~43度。お風呂に入ると疲れが取れるように感じるのは気のせいではないんだ!と納得しました。
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所在:展示架 請求番号:460.4/F82 資料ID:11200692 私たちの身近にある些細な疑問、悩みを生物学者の福岡先生が答える本です。題名から難しい本と考えずに、気軽に読める本です。 選書担当:平口 咲綺
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