気分上々 の商品レビュー

森絵都【著】

2012/03/28

風に舞い上がる…のような青春が苦手だったので敬遠していましたが、初の森絵都さん作品は、短編で後半になるほど
どんどん、引き込まれていく物語でした。

2012/03/25

様々な世代の、様々な国の、様々な事情を背負った人たちの、恋愛、親子、友情、行きがかりの関係などを集めた短編集。

ブルターニュの話は再録なのだけど、読むと思わず「バベッドの晩餐」を思い出す。

「人は恋の始点を選べないけど、終点も選べない」とか、亡き父の好物を美味しそうに食べる他人をみて、もう父はあの好物を食べれないんだ、と号泣する中学生とか 誰もが体験しうるちょっとした体験を印象に残る言葉にするのが上手な作家だと思う。

2012/03/25

作家デビュー20周年記念で刊行の短編集。「ブレノワール」絶品♪ラスト３編がいいですね～！「本物の恋」もよかったです♪某編集者さんからのご指南「中二以上の男子を主人公にするならエロは必須。俺の中学時代はエロ一色だった」。ナルホドー！表題の「気分上々」の意味が分かると脱力しますｗｗ

2012/03/24

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「自分革命」を起こすべく親友との縁を切った女子高生、家系に伝わる理不尽な“掟”に苦悩する有名女優、無銭飲食の罪を着せられた中二男子…、人生、単純じゃない。だからこんなに面白い。独特のユーモアと、心にしみる切なさ。森絵都の魅力をすべて凝縮した、多彩な9つの物語。
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表題作のほか、「ウエルカムの小部屋」　「彼女の彼の特別な日　彼の彼女の特別な日」　「17レボリューション」　「本物の恋」　「東の果つるところ」　「本が失われた日、の翌日」　「ブレノワール」　「ヨハネスブルグのマフィア」
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長さも内容もさまざまな九編である。だが、根底に流れる空気には似た匂いが感じられる。自分とは何か、幸福とは何か、あるときは探し求め、あるときは逃れるようにして、時を過ごす様がどの物語にも描かれているように思われる。切なさやるせなさ、ときにあたたかさが、胸のなかにひたひたと押し寄せてくる一冊である。

2012/03/17

掲載先のカラーによって書き分けられているので、本当にバラエティ豊かな短篇集である。
私がイメージするところの森絵都さん（児童文学方面）らしい作品もあれば、大人っぽい作品もあり、いろいろ楽しめる。
「東の果つるところ」は圧巻だった。左右対称の掟という発想は、現実に存在するもろもろの家族の掟を想起させる。そこから逃れようとするものがもっともその呪縛を強く受けているという逆説は、つい他の家族問題に当てはめて考えてみたくなる。家系図は壮観である。
高校生を描いた「１７レボリューション」は面白かった。イヅモのキャラクターが秀逸だが、こういう高校生は案外いそうである。
大人向けの恋愛ものはずっしりと読み応えがあった。

2012/03/11

デビュー２０周年記念の短編集？今書きたいものを書いたんだろうなぁ、という印象です。全体的にほんわか、その中にも考えさせられるものがあるお話でした。17レボリューション、ウエルカムの小部屋が特に好き。

2012/03/03

かわいい装丁、タイトル、帯の文言、森絵都さんに惹き付けられて、予備知識全くなしで読んでみた。
なんだかほっこりした！タイトル通り気分上々になれる本でした！特に好きなのは17レボリューションかな。なんかちょっと心が疲れてるなってときにぴったりの本だと思います！