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プロメテウスの罠 の商品レビュー

3.8

55件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

    23

  3. 3つ

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2013/12/05

 福島原発とその周辺でなにがあったのか?  それをまとめた本。  なぜ事故が起きたのか?という問題ではなく、なぜ被害が広がったのか?という点がよく分かる。  国がなにをして、なにをしなかったのか。  それがよく分かる本だ。  

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2013/11/13

明らかに記者クラブから離れて書かれた記事。役所の広報機関と化してしまった現在の新聞の中で調査報道と言える数少ない記事。このような記事が出てくることはいいことだと思うが、いまいち問題の本質に迫ることができていないと感じた。 メディアの一連の震災報道についての分析、反省が無かったの...

明らかに記者クラブから離れて書かれた記事。役所の広報機関と化してしまった現在の新聞の中で調査報道と言える数少ない記事。このような記事が出てくることはいいことだと思うが、いまいち問題の本質に迫ることができていないと感じた。 メディアの一連の震災報道についての分析、反省が無かったのが非常に残念。

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2013/09/27

福島の原発事故をめぐるルポルタージュ。2011年10月3日から朝日新聞に連載され、今も続いている。これを読むと、原発事故への対応がいかに杜撰になされてきたのかが実によくわかる。菅首相(当時)をはじめとした官邸は努力は傾けたようだが、いかんせん能力に限界があった。しかし、何よりも問...

福島の原発事故をめぐるルポルタージュ。2011年10月3日から朝日新聞に連載され、今も続いている。これを読むと、原発事故への対応がいかに杜撰になされてきたのかが実によくわかる。菅首相(当時)をはじめとした官邸は努力は傾けたようだが、いかんせん能力に限界があった。しかし、何よりも問題があったのは、原子力保安院と原子力安全委員会である。信じられないことに、保安院の院長は経済学部卒の官僚で、技術的なことは何もわからなかったのだ。そして、SPEEDIを活用することなく、あたら人的被害を拡大させてしまった。

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2013/07/20

2011年3月11日の東日本大震災のレポート。前半は被爆にあった避難民の話、後半は原子力爆発の可能性に対する官邸でのやり取りの話。一部はニュース等で知っていたが、活字で読むとやはり臨場感がある。政治家と東電のやり取りを読んでいると東電(本店)の無責任な対応がやはり目につく。

Posted byブクログ

2013/07/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

P134「被害が出てくるのはこれからです。66年前の原爆で、被害者がいまだに国を相手に裁判を起こしている。これが現実です」 続きも読む!

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2013/05/30

マーティン・ファクラーというジャーナリストが著書『「本当のこと」を伝えない日本の新聞 』でこの本を高く評価していたので、遅まきながら読んでみた。結論から言うと、読む価値をあまり見いだせない残念本だった。感想を纏めると以下のような感じ。 ・文章に問題がある。とても新聞に掲載されて...

マーティン・ファクラーというジャーナリストが著書『「本当のこと」を伝えない日本の新聞 』でこの本を高く評価していたので、遅まきながら読んでみた。結論から言うと、読む価値をあまり見いだせない残念本だった。感想を纏めると以下のような感じ。 ・文章に問題がある。とても新聞に掲載されていたとは思えないような、文章の欠落や不整合があちこちにある。正確さが命の新聞でこのような情報の「抜け」は受け入れ難い。 ・内容も良いとはいえない。取材における聞き取りは「後日談」的なものばかり。この連載の企画スタートが震災の3か月後からという事と、「特報部」という部署の特性が自然とそうさせているのかもしれない。でも自社の現地取材による情報ほど説得力のあるものは無いだろうに、そういったリアルな情報は皆無である事に違和感を覚える。部署間の連携が良くないのかな。あるいは、クロスオーナーシップや記者クラブの存在が記者たちからジャーナリズム精神を奪ってるんでしょうか。 ・引用元の記載がない。情報の粒度・内容からして取材ではなく二次資料を引用してるんだろうなって箇所があるけど、引用元の記載がどこにも見当たらない。なんだか不自然で気持ち悪い。 以上です。。ほんとは被災者の声や、身を挺して圧力と戦った技術者、関係者の事を丁寧に取り上げている点を高く評価すべきなのかもしれない。でも上に挙げた理由から、本全体の信ぴょう性が薄れ、どうにも評価のしようがなくなってしまった。 そういえば良い点もあったや。全体的に簡潔な書き方になってるのは好感が持てた。官僚の実名記載も話が明瞭化されるし、何より信頼性が向上する。あと記者の実名記載にも拍手を送りたい。本書の内容はさて置き、記者の方々にはジャーナリストとしての誇りと責任を忘れずに頑張ってほしい、と願う気持ちが自然に湧いてくる。 最後に、本編とは関係ないけど、朝日新聞社の役員(出版当時は取締役)で、日本記者クラブ会長でもある吉田氏による「まえがき」が面白かった。たった2ページで違和感や嫌悪感を存分に味わうことができる。特に締めの一文は秀逸だった。「読者の皆さんがまだまだ続く朝日新聞紙上での連載にも熱いご声援を送ってくださることを願ってやみません。」このように謙虚さゼロな上に何かを大きく勘違いしてそうな前書きを、私はいまだかつて見たことがない。熱いご声援て、おまえは選挙カーか。まえがきで読者から読む気力を一気に奪い、猜疑心を与えた状態で本編へ誘うなんて高度な技は常人には思いつきません。こんなもん増刷のときこっそり削除しちゃえば良いと思う。

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2013/03/24

福島第一原発事故を追った、朝日新聞の連載記事を まとめた一冊…これ以降も連載は続き、本書は冒頭巻にあたる。 新聞紙上で断片的に読んでいたが、一度きちんと 目を通しておきたくて手にしたのだった… なにをどう云おうが、これが現実なのだろう… 本連載記事をうけもった特別報道部のスタン...

福島第一原発事故を追った、朝日新聞の連載記事を まとめた一冊…これ以降も連載は続き、本書は冒頭巻にあたる。 新聞紙上で断片的に読んでいたが、一度きちんと 目を通しておきたくて手にしたのだった… なにをどう云おうが、これが現実なのだろう… 本連載記事をうけもった特別報道部のスタンスは、 報道に身を置く者でなくとも、忘れてはならないことだ。 ポイントは実にシンプル… ・徹底的に事実を書き、主観を省く。そして、わかりやすく書く。 しかし、現実は程遠い…本書から一例をひく… ―放射能は誰のものか。2011年夏、それが裁判所で争われた。  ・・・(中絡)…答申書で東電は放射性物質を  「もともと無主物であったと考えるのが実態に即している」  としている。 つまりは、こういうことなのだそうだ…  「飛び散ってしまった放射性物質は、もう他人の土地に   くっついたものだから、自分たちのものではない」 こうした言い換えがあることにさえ、むなしさを覚える… ボクたちは、こうした言説を読み解いていかなければ、微塵も 現実を知ることができない世に投げ込まれているのだろうか… 自分の身は自分で守れ…などとは、よく言われることだが、 知ろうとする姿勢はどうあるべきかを省みる契機になった。

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2013/03/12

東京新聞「レベル7」と並びたつ朝日新聞連載の福島原発事故ルポルタージュ。読売や産経もこのくらい力の入った特集を組んでから原発存続を主張してもらいたいもんだ。社説で「原爆製造能力を失う」なんていう言っちゃお終いよ程度の主張しているようじゃ天声人語と変わらんのだよ。

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2013/02/22

読み終わって思った事、やはり東電トップと原子力安全委員会、保安院はクズ。民主党は支持してないけど、当時の政府は頑張ったと思う。

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2016/02/04

朝日新聞もやればできるんだと言うのが第一感、主観を省き事実を書く。誰の発言かを明確にすると言う方針が奏功したようだ。 官邸、対策本部のコミュニケーションの無さ、何とかしたいとあがく末端の研究者、医者に対し責任のがれに終始する官僚機構。国民がパニックを起こすのを恐れてと言いながら対...

朝日新聞もやればできるんだと言うのが第一感、主観を省き事実を書く。誰の発言かを明確にすると言う方針が奏功したようだ。 官邸、対策本部のコミュニケーションの無さ、何とかしたいとあがく末端の研究者、医者に対し責任のがれに終始する官僚機構。国民がパニックを起こすのを恐れてと言いながら対策を取るべき組織が全く機能して来なかった。パニックに陥ったのは対策本部だったようだ。 SPEEDIのデーターは官邸に上がらず無駄になった。 放射線衛生学の専門家木村真三は地震直後すぐに現地入りするが労働安全衛生総合研究所からはストップがかかり、辞表を出した。調査結果はNHKの企画で一度没になるも復活し放射能汚染地図がオンエアされる。 気象庁では1954年から続いていた観測に3/31予算がつかなくなり研究中止となるなか研究者の青山道夫はサンプリングを続ける。予算は研究に対して出されているが研究だとデーターをすぐに公表できない。モニタリングと言えばそれで続いたはずが財務省も文化省も放射能関連の予算を緊急モニタリングに回したいと考え、気象庁は自ら予算を取り下げた。青山は海洋汚染の論文をネイチャーに発表しようとするがチェルノブイリ事故の汚染の1万倍と言う表現のため所長に反対され掲載は見送られる。 総理官邸では地下の危機管理センターに地震情報が集まり、中二階の小部屋を原子力対策に使い始めるがこの部屋は携帯が圏外で電話も2本、対策本部としては役に立たない部屋だった。

Posted byブクログ