それでも三月は、また の商品レビュー
震災を目の当たりにして、それぞれの作家がどのようなことを考えたのか、それぞれの短編を通してじんわり伝わってきた。描かれている人々の様子などでは、私自身も震災の時に感じた人々の様子もあり、再度考えさせられた。
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智恵がなかろうとお金がなかろうと病があろうと、夜、眠れさえすれば、人間はその時間だけ生き延びることができる。 (P.50)『夜泣き帽子』小川 洋子 「海の中を漂う祖母の聖書。美しい祖母の写真を挟んだまま水の流れに乗ってゆらゆらと揺れながら沈んで行く聖書。あるいは海底に着いてじ...
智恵がなかろうとお金がなかろうと病があろうと、夜、眠れさえすれば、人間はその時間だけ生き延びることができる。 (P.50)『夜泣き帽子』小川 洋子 「海の中を漂う祖母の聖書。美しい祖母の写真を挟んだまま水の流れに乗ってゆらゆらと揺れながら沈んで行く聖書。あるいは海底に着いてじっと動かない聖書。その場所は天然の岩の間かもしれないし、津波で陸から運ばれた瓦礫の間か、ひょっとしたら誰かの死体の枕になっているか。失ったものではあるけれど、ここにいれば写真の祖母の顔をずっと覚えていられそうな気がする」 (P.155)『美しい祖母の聖書』池澤夏樹
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+++ あの忘れられない日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。2011年3月11日に発生した東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本。福島第一原発の重大事故との闘いは、今後何十年も続く。大きく魂を揺さぶられた作家、詩人たちは、何を感じ、何を考えたのか? 谷川俊太郎、多和田葉子、重...
+++ あの忘れられない日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。2011年3月11日に発生した東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本。福島第一原発の重大事故との闘いは、今後何十年も続く。大きく魂を揺さぶられた作家、詩人たちは、何を感じ、何を考えたのか? 谷川俊太郎、多和田葉子、重松清、小川洋子、川上弘美、川上未映子、いしいしんじ、J.D.マクラッチ、池澤夏樹、角田光代、古川日出男、明川哲也、バリー・ユアグロー、佐伯一麦、阿部和重、村上龍、デイヴィッド・ピース。 日本、アメリカ、イギリス同時刊行!本書の著者印税相当額/売り上げの一部は震災復興のため寄付されます。 +++ 直接的に、間接的にと表現の仕方はそれぞれだが、あの日から変わってしまった事々が描かれているのは間違いない。そして、深い喪失感と哀しみに浸っていてさえ、ただそれを嘆くだけでなく、なんとしても光を見つけ、明日を生きることにつなげていこうという意思のようなものを感じることができる。いまもなおただなかにあり、あるいは、いつ我が身の問題となるかわからない状況にあるすべての人たちが、あの日のことを忘れずにいることを、そして乗り越えることができることを祈らずにはいられない一冊である。
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う~んとね…。 イマイチ。 もちろん、好きだなって作品もあったけど、 これだけの人が寄せているのに、 どうにも響き合ってない…というか。 1冊の本にしてる意味が伝わってこない。 むしろ不協和音。 あ。それこそが、味なのかな。 混沌こそが。
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17人の作家による作品集。 「あの日」のことはあんまり思い出したくないけど読んだ。 川上弘美のは読んだことあるけど「神様」「神様2011」を並べて読むと胸の奥がぐわっとなる。 よかったのは重松清「おまじない」。 でも全体的に遠くから眺めてる感じがして好きじゃない。
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それぞれ、震災の直後に書かれたものなのだろう。いま読むと違和感のある描写などある。いしいしんじの「ルル」が良かった。こういう時には童話がいいと思う。
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震災直後、自分に何ができるのかと悩んでいた時に巻頭の谷川俊太郎の詩を新聞で読んだ。声に出して繰り返し読んだ。身体の中に何かがわいてきた。そう、言葉は発芽するのだ。17人による物語や詩。形もアプローチも描き方も様々だけれど、それぞれが震災後のその先を見つめ、言葉を紡いだアンソロジー...
震災直後、自分に何ができるのかと悩んでいた時に巻頭の谷川俊太郎の詩を新聞で読んだ。声に出して繰り返し読んだ。身体の中に何かがわいてきた。そう、言葉は発芽するのだ。17人による物語や詩。形もアプローチも描き方も様々だけれど、それぞれが震災後のその先を見つめ、言葉を紡いだアンソロジー。
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ちょっとレビュー書けない。 祈りと不安と怒りと、ほんの少しの期待。 個人的に多和田葉子の短編に出てくる〝夢幻能ゲーム〟が 痛烈な皮肉だとわかってはいるんだけど複雑。 能は生きている人間の為のものだ。
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それぞれの捉え方は違うけれど誰しにもインパクトを与えた。ストーリー311もだが、今の人気作家たちのオムニバスは興味深い。
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3.11について、もしくはそれを連想させるような話をいろいろな作家が綴った短編集。 どれも短いながらも印象的であの衝撃をさまざまな形で新たな形で感じました。
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