暗い夜、星を数えて の商品レビュー
2011年3月11日、たまたま福島県新地町に居合わせた彩瀬まるの被災にまつわる記録文と、その後二度にわたって福島を訪れた際に綴った紀行文を一冊にまとめたノンフィクション本。千葉出身の著者が福島にいる友人に会いにいこうとしていた時に大地震にあう。たまたまその時一緒にいた福島の方と避...
2011年3月11日、たまたま福島県新地町に居合わせた彩瀬まるの被災にまつわる記録文と、その後二度にわたって福島を訪れた際に綴った紀行文を一冊にまとめたノンフィクション本。千葉出身の著者が福島にいる友人に会いにいこうとしていた時に大地震にあう。たまたまその時一緒にいた福島の方と避難し、避難所であった方の自宅に宿泊させていただく。数日で、動いている交通機関をつかって自宅にかえるが、普通の生活をできている自分に罪悪感を感じる。3時間ほどはなれたところでは、食べるものも、飲み物もない状態。寒い避難所で生活している人がいるかとおもうと、胸が苦しくなる。でも、数か月するとそんな気持ちも薄れている自分に気が付き、福島を訪れ、ボランティアに参加する。津波に襲われ、原発の爆発で放射能におびえて暮らす福島の人々の気持ちを忠実に伝えてくれている。 ぜひ多くの方に読んでもらい、被災することがどんなことか少しでもわかってほしい。
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彩瀬まる(@maru_ayase)先生、ありがとうございます 被災されたのが新地とのことで、その辺りにご縁があるのだけど 関東でぼんやり過ごしているとあまりそのあたりの情報がなくて、 手にとらせていただきました。 ありがとうございました。
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3月11日福島を旅行中の著者が 経験したこと、見たこと、感じたこと。 そしてその後訪れた日々のルポルタージュ。 ひとりひとりにあの日があり、 見たことも経験したことも様々。 何かを強く訴えるとか、そういう類いのものではない。 様々な想いが淡々と綴られている。 苦しいなぁ。 ...
3月11日福島を旅行中の著者が 経験したこと、見たこと、感じたこと。 そしてその後訪れた日々のルポルタージュ。 ひとりひとりにあの日があり、 見たことも経験したことも様々。 何かを強く訴えるとか、そういう類いのものではない。 様々な想いが淡々と綴られている。 苦しいなぁ。 まだまだ進行形のことで、 先も見えているとは言えない。 それでも毎日は続く。 私たちは生きる。 私は東北での出来事を察することしかできない。 わかる、なんてことは言えない。 そんなことを改めて感じさせられた。
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小学生のときに、国語の教科書で「臥薪嘗胆」という言葉を習ったときに、果たしてそんなことをする人が世の中にいるのか、と疑問に思ったことを覚えている。自ら辛い想いをしてまで、何かに執着するということを、うまく想像することができなかったのだ。 ここ数ヶ月、前にも増してテレビをあま...
小学生のときに、国語の教科書で「臥薪嘗胆」という言葉を習ったときに、果たしてそんなことをする人が世の中にいるのか、と疑問に思ったことを覚えている。自ら辛い想いをしてまで、何かに執着するということを、うまく想像することができなかったのだ。 ここ数ヶ月、前にも増してテレビをあまり見なくなったことも影響するのかもしれないけれど、震災のことを考える時間が少なくなってきた。あのときの不安な気持ちとか、その先に感じた決意のようなものが、淡く薄れていってしまっているのは事実だ。 本書を読んで、いろんな感情がフラッシュバックした。あのとき感じた、自分の無力さや、自分自身の無知。人の温もりや、「運」という言葉だけでは表せない宿命のようなもの。 人間は忘れるという行為があるからこそ、何かを想像し、それを創造していくことができるというけど、忘れてしまってはいけないことも多くあると思う。 被災された方と自分の環境を比べたり、九州の実家に住む両親の視点と自分の視点を比べたりすることはもしかしたらあまり意味のないことなのかもしれないけど、色んな立場のものの見方を想像し続けることは大事だと思う。 そして、あの日に誰もが受けた傷を想像することは、とても辛く、エネルギーが必要だ。その辛さを噛み締め、今の自分を叱咤し、一歩ずつでも前に進むことができるのであれば、それは今の自分にとっての「臥薪嘗胆」であり、負うべき責任なんだと思う。
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旅行者として現地で被災した著者のルポルタージュ。あとがきに被災地とそれ以外の地域の心理的段差を埋める事ができればとあります…その段差がある分読んでて胃が締め付けられました。でも、この本に出会えて良かったと思います。
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あたたかい部屋で、あたたかい飲み物を口に運びながら読んだのに、ずっと寒かった。ずっと鳥肌が立ってて、寒くて寒くて怖かった。そしてこの本を暖を取りながら安全なところで読んでいる自分に嫌気がさした。 新人小説家が、たまたま居合わせたあの日のことを綴ったルポルタージュ。作者の素直な恐怖...
あたたかい部屋で、あたたかい飲み物を口に運びながら読んだのに、ずっと寒かった。ずっと鳥肌が立ってて、寒くて寒くて怖かった。そしてこの本を暖を取りながら安全なところで読んでいる自分に嫌気がさした。 新人小説家が、たまたま居合わせたあの日のことを綴ったルポルタージュ。作者の素直な恐怖がある。傍観しつつあったあの日のこと、原発事故。 タマネギのくだりは、あぁ、と唸る。わたしも食べることができないだろう。善意を受け取れないだろう。 ずっと寒かった。ずっと怖かったでもあの日あそこにいた人々はもっともっと寒くて怖くて、何百倍も不安だったのだろう。 普段ルポルタージュは読まないが、日本人全員に読んで欲しい。被害を受けなかった比較的安全な地域にいた人々に、これは夢なんかじゃない、現実なのだ。そしてまだなにも終わっていない、そう気づかせてくれる一冊。
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被災地の住人の言葉に心臓を直接殴られたような感覚をおぼえた。なぜ大手マスメディアは現場の声を正確に伝え方ができないのだろうか。疑念に思う。周囲の人に勧めた後、ひとりでも多くの人が目を通せるよう、職場の資料コーナーに寄贈したい。
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東日本大震災の日、常磐線に乗っていた作家のルポ。 書評家の大矢博子さんがtwitterで紹介してて(ラジオで紹介したらしい)、本屋に行って買ってきました。 こういうのって一歩間違えると「売名行為」とか言われちゃうんですよね。 でも、そんなことは一切なく、ただただ、この作者が感...
東日本大震災の日、常磐線に乗っていた作家のルポ。 書評家の大矢博子さんがtwitterで紹介してて(ラジオで紹介したらしい)、本屋に行って買ってきました。 こういうのって一歩間違えると「売名行為」とか言われちゃうんですよね。 でも、そんなことは一切なく、ただただ、この作者が感じたことをそのまま書いてあるんです。 福島の人たちの優しさ、温かさ、そして、自分が離れたところに行ったときに感じるちょっとした一言。 あぁ、わかる、と簡単に言っちゃ絶対にいけない。 だけど、これは正直な気持ちなんだろうな、と。 そして、忘れちゃいけないものがあると思う。
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3・11。福島で被災した、そして、その後訪れた彩瀬まるさんのルポルタージュ。その場にいた著者の言葉は重く、読み進めるごとに、複雑でどこにもたどり着かない感情が蓄積されていく。ただそれでも、その場にいなかった僕はほんの少ししか感じられていないかもしれない。ある部分では忘れられている...
3・11。福島で被災した、そして、その後訪れた彩瀬まるさんのルポルタージュ。その場にいた著者の言葉は重く、読み進めるごとに、複雑でどこにもたどり着かない感情が蓄積されていく。ただそれでも、その場にいなかった僕はほんの少ししか感じられていないかもしれない。ある部分では忘れられているかもしれない3・11。その場にいた人にとって、まだ終わってないし、何も始まっていない。
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小説新潮で読んだときもそうなんだけど、安易に感想なんて述べられない圧倒的な現実。苦しかった。第二章の、彩瀬まるさんが初夏に再度福島を訪れた、というのは未読だったんだけど、すごく、残酷な現実で、奇麗事じゃない正直な気持ちが綴られていて、苦しくて目を背けたい、てなって、ちょっとこの本...
小説新潮で読んだときもそうなんだけど、安易に感想なんて述べられない圧倒的な現実。苦しかった。第二章の、彩瀬まるさんが初夏に再度福島を訪れた、というのは未読だったんだけど、すごく、残酷な現実で、奇麗事じゃない正直な気持ちが綴られていて、苦しくて目を背けたい、てなって、ちょっとこの本を買って後悔した。小説新潮を買ったときも、なかなか読む気になれず、飛ばしてたんだった。とりあえず疲れた。わたしは神戸の地震の時の残酷な光景、出来事を知ってるけれど、ランク付けなんて意味ないって分かってるけど、これは、そんな神戸の 経験なんて吹っ飛ぶぐらいのことだった。今日は寝れそうにないな。
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