マンガのあなた SFのわたし の商品レビュー
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萩尾望都 手塚治虫 水野英子 石ノ森章太郎 美内すずえ 寺山修司 小松左京 松本零士 羽海野チカ 図書館で読んだが、まとめて読み返したくなって。 人選はもちろんだが、各章の扉に掲載されている各人の写真が嬉しい。 萩尾望都は漫画や発言を越えて、その顔すら好もしい。 「百億の昼と千億の夜」連載前後。 驚いたのは手塚治虫の結構メンドくさいジェンダー発言。 超啓蒙的な手塚のことだから浅薄に差別と断罪できるほどの強烈さではないが、じんわりじんわりと透けて見える意識。 性差別ではなく性区別だろという意識の一枚下がじわっと嫌な感じ。 これが当時は当然だったんだろうな。 寺山修司は別格に面白い。 でももっともっと面白くなりそうな、種をバラバラ投げ出された印象で、嬉しいと同時に飢餓感。 特別編の羽海野チカが、単にファンとミーハーに言うだけでなく、具体的に自作のどこが萩尾の何から影響されているのか、きちっと発言しているのが、凄い。 萩尾も先人からの影響を具体的に例示できる人なので、同じ水準での会話になっている。 そうか、はぐみはメリーベルだったのか。 そして「ゴールデンライラック」を好きな人の話が聞けるのは、とっても嬉しい。 引用されるコマが適切で、とても勉強になる。
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対談相手が故人も多く、その言葉が読めるのでも貴重な内容。 寺山修司の問いかけ(「月がもらえたらどうするか」など)が不思議な発想でおもしろかった。 語り下ろしの羽海野チカ、影響を受けた場面などを図で比較して見られたりもして興味深く読んだ。手に入れた原画を返却したエピソードなんかもよ...
対談相手が故人も多く、その言葉が読めるのでも貴重な内容。 寺山修司の問いかけ(「月がもらえたらどうするか」など)が不思議な発想でおもしろかった。 語り下ろしの羽海野チカ、影響を受けた場面などを図で比較して見られたりもして興味深く読んだ。手に入れた原画を返却したエピソードなんかもよかった。
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1970年代、『百億の昼と千億の夜』連載開始時の対談が多い。 そのころマニア誌の用語辞典で「萩尾望都:最近は対談に意欲を燃やし、タイダンの妖女と恐れられている」と揶揄されていた。 引用図版の配置ぶりが適格で、マニアが編集したことがうかがえる。 巻末の語りおろし、羽海野チカ...
1970年代、『百億の昼と千億の夜』連載開始時の対談が多い。 そのころマニア誌の用語辞典で「萩尾望都:最近は対談に意欲を燃やし、タイダンの妖女と恐れられている」と揶揄されていた。 引用図版の配置ぶりが適格で、マニアが編集したことがうかがえる。 巻末の語りおろし、羽海野チカの心酔ぶりが微笑ましい。
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1970年代、萩尾望都と手塚治虫、石ノ森章太郎、小松左京らそうそうたる面々の対談はかなり面白い。羽海野チカとの特別対談では、ハチクロの秘密も!!
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面白かったです。やはり、なんというか皆様センスが違う。話に出てきた本読んでみようかな。そうすれば、ちょっとは手塚先生が云わんとしていることが分かるのかしら。 手塚先生との対談で緊張してる萩尾先生、手塚先生と松本先生の話に聞き入ってあまり喋ってない萩尾先生とか想像できて楽しかったで...
面白かったです。やはり、なんというか皆様センスが違う。話に出てきた本読んでみようかな。そうすれば、ちょっとは手塚先生が云わんとしていることが分かるのかしら。 手塚先生との対談で緊張してる萩尾先生、手塚先生と松本先生の話に聞き入ってあまり喋ってない萩尾先生とか想像できて楽しかったです。
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単純に興味深くて面白かった。対談の内容に出てくるマンガのカットが分かりやすく挟まれているのもいいな。
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手塚治虫、水野英子、石森章太郎、美内すずえ、寺山修司、小松左京、松本零士らと、1970年代に行われた萩尾望都の対談集。羽海野チカとの特別対談も収録。 すごく贅沢な内容でした。
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2015年4月9日読了。70年代に行われた、萩尾望都と手塚治虫・松本零士・石森章太郎・小松左京・美内すずえら、そうそうたるメンバーとの対談に、「語りおろし」の羽海野チカとの対談を加えた対談集。冒頭から、SFと漫画表現に強い問題意識を持っていて「少女マンガの良さ」と「女性が描くSF...
2015年4月9日読了。70年代に行われた、萩尾望都と手塚治虫・松本零士・石森章太郎・小松左京・美内すずえら、そうそうたるメンバーとの対談に、「語りおろし」の羽海野チカとの対談を加えた対談集。冒頭から、SFと漫画表現に強い問題意識を持っていて「少女マンガの良さ」と「女性が描くSFの良さ」を貪欲に質問し取り込もうとする手塚の姿勢に圧倒される。対談での発言から、萩尾女史は意外とおっとり・おだやかで自分の趣味に没頭する性格の人物に思えるが、そんな人がここまで多彩な作品を発表して一線でやってこれたものだろうか…?時折挟み込まれる漫画家の激務の様子も興味深い。面白かった。
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1970年代、神様手塚が不思議な娘・萩尾から何か学ぼうと喰らいつき、萩尾はムフフとか言って受け流してしまう、そんな信じられない光景が見られる対談集。まだ30代の石森が「見開き」の起源やコマ割りについて語ったり、マンガ史の伝説の時代を記録した貴重な本だと思う。最終章の羽海野と萩尾の創作法談義も参考になった。2012年にこれをまとめ、刊行した人は偉い。適切な図版とキャプションもついていて、マンガ偏愛の人にはたまらない仕上がりになっている。
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全くもって未知の世界の話ばかり。ちょっとしたらご縁で出会い読んだみたら、なんて70年代の漫画の子達はかわいいんだ!愛されているのだ!とすごく感じた。そして大きな疑問がひとつ、SFとはなにか。
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