マンガのあなた SFのわたし の商品レビュー
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萩尾望都がこんなにたくさん対談をしていたとは知らなかったのでとても驚いた。70年代からだから、当時の人たちも、マンガでもすごいものはすごいと評価していたんだ。 対談のなかでも秀逸なのは寺山修司とのものだ。いつまでもいつまでも話をつないでいって欲しいと思えるくらい面白かった。別な萩尾望都の「一瞬と永遠と」の中で、萩尾望都が寺山修司のことを「大きなお兄さん」といって、大変褒め(という表現が正しいかどうかはわからないが)ている。寺山修司と一緒にアマチュアの応募作品をみて、入選作で本を作るということをしていたというのだ。そのときのことも大変印象的なのだが、この対談でも、寺山修司は、萩尾望都に対し、お互いに表現者、創造者として話をすすめている。相手の発想を真摯な姿勢で聞き、自分の考えを真剣に話しているのだ。おそらく、彼はアマチュアの作品に対しても同じようだったのではないかと思う。口先ではなく態度でそんなことができる人はかっこいいものだ。 こういっては何だが、他の対談の相手は必ずしもそうはならない。漫画家ということよりも女性が漫画家をしているということに意識がいき、食事や結婚の話などの話をしているものもある。これは時代がというよりも、誰と対談するのかなのではないだろうか。時代がそうさせたのなら、寺山修司との対談だってそうなっていてもよいからだ。あるいは、時代の発想から抜け出ることができた人とそうでない人の差かもしれないけど。
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なんと豪華な対談集であることか。 手塚治虫、石ノ森章太郎、寺山修司ほかそうそうたるメンバーに加え、羽海野チカとの対談も新たに加えボリューム感がすごい。 少女漫画から様々なものを吸収したい手塚先生の質問の勢いと、萩尾先生の珍しいあわあわした受け答えがとても微笑ましかった。 石ノ森先生は画面の構図や構成の秘密、ネーム打ち方についてさらっと答えてしまっているとこに驚き。 そんな重大なことを…と思ったけど、相手が萩尾先生だからしゃべっているというのもあるのかもしれない。 マンガの描き方、技法、読み方などプロフェッショナルな方々の考えを知ることができておもしろかった。
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実は発売日に買ったのに、その存在を忘れていた。 80年代編を読みながら「そう言えばこんなの前にも買ったなあ」と。 まぁ一度本誌で読んだものがほとんどなんですが、表紙が美しいので良し。 個人的にこの時代の絵柄が一番好きです。 表紙ではタイトルに隠れていて見えないけれど、裏表紙(表...
実は発売日に買ったのに、その存在を忘れていた。 80年代編を読みながら「そう言えばこんなの前にも買ったなあ」と。 まぁ一度本誌で読んだものがほとんどなんですが、表紙が美しいので良し。 個人的にこの時代の絵柄が一番好きです。 表紙ではタイトルに隠れていて見えないけれど、裏表紙(表と同じデザイン)に「ポーの一族」のエドガーが居ます。 このエドガーがまた素敵なのでお好きな方は是非。描き下ろしではありませんが。 今気付いたこと。 カバー、80年代編とは材質が全く違うんですね。 こちらはツルツルしたタイプなので問題ありませんが、あちらはサラサラしていて爪などで引っ掻くと痕が残ってしまいます。気になる人はブックカバー必須。
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読みながらニヤニヤが止まりませんでした。 手塚先生×松本先生×萩尾先生とかッッッ!!!!! SF小説全然読んでへん。たくさん読もう。
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萩尾望都の対談集。寺山修司の「この世で一番遠い場所はどこだとおもいますか?」という質問に対し、望都先生は「一歩進んだ時の前の位置」という返答。素晴らしすぎ!! これが物語を作る人の思考だ!!
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手塚治虫、水野秀子、石森章太郎、美内すずえ、寺山修司、小松左京、松本零士、羽海野チカ 40年前の対談、40年前のマンガの世界 読者側の受け入れ体制も大きく変わりました
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対談集って読むの苦手だったんだけど、興味のある人たちとの対談なせいか、どんどん読めた。 今ではとても人気のある萩尾望都作品が、連載中は危機に瀕していたとか、羽海野チカさんは萩尾望都作品からいろんな影響を受けているとか、「へぇー!」って思うことがたくさんでした。
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これは…!! マンガを読んできた者、特に少女マンガを読んできた者には外せない一冊です。 大変興味深い。
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手塚治虫のやんちゃな感じや石ノ森章太郎のツンデレっぷりなどそれぞれの個性が手に取るようにわかって楽しい。そしてなんといっても、ラストの羽海野チカ含め、編集から装丁に至るまでモー様愛がひしひしと感じられる珠玉の一冊。
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