けむたい後輩 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
確か、『王様のブランチ』で作者インタビューを見て借りることを決めたもの。 待ち人数も少なかったし。 話としては、少女の成長物語・・・なのかしら。 主人公の少女は、最初からなにもかもを心得てたようにも感じるけれど。 崇拝する先輩にべったりの後輩、その後輩を疎ましく思いながらも、離れていくのは許さない、みたいな先輩。 わりとありがちな関係性かな、とも思う。ここまで極端じゃないものならね。 ラストは後輩がずいぶん高いところへと行ってしまうのだけど、それでも先輩からの呼び出しには応じて会う。 先輩は結局最後まで自分と主人公の関係を見誤ったまま、後輩から三行半的なものを突きつけられておしまい。 おもしろかった・・・気もするけど、そうでもなかった気もします(笑)
Posted by
栞子、真実子、里美、一体誰の視線を主人公に据えたらいいのやら、最後まで迷った末に、落ち着かない気分のまま、読み終えた。どの登場人物にも、いらいらさせられすぎて、感情移入できなかったということか。 最後の真実子の啖呵も、間の変化の描写がなさすぎてあまりに唐突で、いかにもどんでん返し...
栞子、真実子、里美、一体誰の視線を主人公に据えたらいいのやら、最後まで迷った末に、落ち着かない気分のまま、読み終えた。どの登場人物にも、いらいらさせられすぎて、感情移入できなかったということか。 最後の真実子の啖呵も、間の変化の描写がなさすぎてあまりに唐突で、いかにもどんでん返しを取ってつけました、て感じの悪印象。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルと表紙絵に惹かれて手にとった本。 そういう時は当たり外れが激しいが、この本はハズレ。 主要な登場人物の描写がステレオタイプすぎて薄っぺらい感じがする。今の時代、漫画でももう少し厚みのある人間が描けている気がするので、「小説」としては読むに値しない気さえしてしまう・・・文章力も並で味わって読む程のこともない。 「次第に今までの冗長な感じを覆すような大どんでん返しがあるのかもしれない」という淡い期待を抱き、ストーリだけ追おうとがんばってナナメ読みで読み進めるが、最後までこれといった驚きもなかった。後半に進むにつれて明らかに行き詰まり、投げやりになった感じがする。最後の真実子のセリフも意外性もなく衝撃的でもない。 女子大特有の(?)ベタベタした人間関係、栞子の救いようのなさ、など読後も引きずるようなねちっこさも嫌いだ。同性同士の嫉妬を描くなら辻仁成の「海峡の光」の方が淡々としていて背筋にゾクッとくるものがあり、圧倒的に秀逸だと思う。 これが話題の本として平積みになるなんて・・・この頃はいい作家はいないのか?と寂しくなってしまった。この著者の本はもう読まないと思う。
Posted by
最後の数ページで心のモヤモヤがすっきりと晴れました。「大どんでん返し」って言っていい様な文章量ではないけれど。 その効果的な文章を入れるが為にこの物語は出来ていたんだろうな。 連続テレビドラマを見て、昔の赤いシリーズなんか、感じた気分が蘇ってきますね。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最初は、栞子の気持ちもわかる。。 ひたむきな努力の積み重ねは凄いし、、でも、それを見ているのはうっとうしい。。でも、だんだん、栞子の何でも自分に都合のいいように解釈したり、嘘を並べてるのに、嫌気がさしてきて、、最後のけむたい後輩からの逆襲は読んでてスカっとする。。 後輩が気がつけば、全然上に行ってた。。。
Posted by
今一番好きな作家さんの新作、やっと読むことができました。 なんかぞわぞわする、というのがずっとある作風。ぞわぞわ、嫌な感じ、なにがとは明確ではないとにかく嫌な感じがずっと残る。 第三章までだらだらとしてて、あれーこれはちょっと期待はずれかもしれないなぁと思っていたんだけど、ラスト...
今一番好きな作家さんの新作、やっと読むことができました。 なんかぞわぞわする、というのがずっとある作風。ぞわぞわ、嫌な感じ、なにがとは明確ではないとにかく嫌な感じがずっと残る。 第三章までだらだらとしてて、あれーこれはちょっと期待はずれかもしれないなぁと思っていたんだけど、ラストはもう大爆発。 オモチャのように、道具のように使っていた、自分を慕い続ける後輩が、どんどん覚醒していく様。そして怖いとまで思ってしまうその瞬間、見事です。 ただ、終点のあの子の方が心に響いたな。このけむたい後輩は、気持ちは分かる、でもなんかピンポイントではないなにかがあって、とにかく明確できない嫌なもやもやが残り続ける作品でした。読後若干すっきりはするものの、やはりもやが残る。これも作者の意図だとは思うが、もやもやするのは気持ちよくない。
Posted by
有名人の親を持ち、幼いころからの女子校暮らし。 教師との恋愛をとがめるクラスメイトの視線すら自らの自信の糧として、人とは違う自分に満足していた栞子。 体が弱く、純真で、やややぼったいものの真っ直ぐな憧れの気持ちをぶつけてくる真実子。 幼馴染を取られたように感じ、何とか栞子を...
有名人の親を持ち、幼いころからの女子校暮らし。 教師との恋愛をとがめるクラスメイトの視線すら自らの自信の糧として、人とは違う自分に満足していた栞子。 体が弱く、純真で、やややぼったいものの真っ直ぐな憧れの気持ちをぶつけてくる真実子。 幼馴染を取られたように感じ、何とか栞子をくだらない女なのだと知らしめたい美里。 三者三様の想いが交錯する物語。 かつての栄光が薄れたことをうすうす感じ、うとましくもあるが自分に自信を与えてくれる真実子を手放せない栞子の気持ちがうまくタイトルに現れているなぁ。 でも真実子もただバカな女じゃなかった事が最後の最後でわかる。 実は互いに見ようとしなかった真実があった事を、ラストで明らかにするっていう書き方がうまかったな~。 柚木さんの作品は、ホント外れがないです。 次回作も楽しみだー。
Posted by
「ブランチ」で紹介されてるのみて手に取ってみたかど面白かった。きっと女子向けの作品なんだろーけど、男の自分でも楽しく読めました。 駄目人間の描き方の容赦なさにゾクーッとしたけど、ある意味で読み手が叱咤激励される応援歌のような作品とも受け取れた。 この人の他の作品も読んでみたい。
Posted by
早熟な人が、見下していた人達に追い抜かれていく。 栞子の魅力が、分からないので真実子が、あそこまで惹かれるのかな?? 里見は、かっこイイ。
Posted by
デビュー作の「終点のあの子」が印象的だった作者の最新作。 何気なく手に取って、読み終えて、ぶったまげた。 お嬢様大学を舞台に、女同士の夢、見栄、嫉妬が渦巻く。かといってドロドロしてるわけじゃなくて、最後はスッキリ。ものすごく変で面白い本だった。
Posted by