けむたい後輩 の商品レビュー
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スッキリしなかった。 栞子を憎めないのかな。 どの人も悪くはないと読み進めると思えてくる。 フワフワ~っと行くんだけどラストの感じ。 美里みたいなれたら....
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素敵な先輩「栞子」を崇拝する、小樽から大学に出て来た病弱な真実子。 極度なまでの、素敵な先輩「栞子」への思いが重い(笑) 横浜、ハマトラ、ユーミンの音楽など、國松は高校時代へタイムスリップしてしまいました。 ラストは「栞子」との交流から変身を遂げた真実子が…とにかくすごい!...
素敵な先輩「栞子」を崇拝する、小樽から大学に出て来た病弱な真実子。 極度なまでの、素敵な先輩「栞子」への思いが重い(笑) 横浜、ハマトラ、ユーミンの音楽など、國松は高校時代へタイムスリップしてしまいました。 ラストは「栞子」との交流から変身を遂げた真実子が…とにかくすごい! 大人になりきれなかった、素敵な先輩「栞子」の姿も…なんとなく分かる… 真実子たちの年齢を倍生きている私は、当時へタイムスリップして「そうそう!」なんて言いながら読破しました♪♪
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先輩、後輩、親友 三者三様の女の子のプライドとコンプレックス 純粋で真っ直ぐでまじめなお嬢様の真実子は、大学生になって、中学生の時に詩人として注目をあつめた先輩の栞子に再会し、心奪われる。栞子は、詩集を出版したもののその後は泣かず飛ばず。年上の先生との恋愛にはしがみついて、アン...
先輩、後輩、親友 三者三様の女の子のプライドとコンプレックス 純粋で真っ直ぐでまじめなお嬢様の真実子は、大学生になって、中学生の時に詩人として注目をあつめた先輩の栞子に再会し、心奪われる。栞子は、詩集を出版したもののその後は泣かず飛ばず。年上の先生との恋愛にはしがみついて、アンニュイな雰囲気をかもしだそうとしているが、上っ面だけの個性で中身は空っぽ。それでも真実子は、栞子のあとを追いかけ、ある意味ポジティブに憧れを自分のものへと吸収していく。そして、憧れの先輩をやみくもに信奉し続ける真実子を心配する、親友の三里。超美人だけど男に奥手、努力家でアナウンサーを目指している、地に足が着いたようなしっかり者。栞子のからっぽさを見抜き、真実子が夢中になることが心配なのと同時に、面白くないと嫉妬する。そんな3人の女子大生活。 先輩がプライドにしがみついているまに、なりふりかまわず先輩に夢中になってた後輩は、いつのまにかはるか高く飛び立っていく。超美人だけど、地に足をつけ地道に努力した親友も、自分を道を歩き始める。先輩の栞子は、あいかわらず。 ほんとうに純粋なのは誰だったのか。女はしたたかでいいんじゃない、って思う。 どこかにありそうな3人の関係。柚木さんうまいなぁ。
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エスカレーター式の女子校ならではの人間模様。 同じような環境で育った私にはすんなり入り込める内容だった。 中学時代に、実力が無いのにもかかわらず、親のコネで詩集を出した経験のある栞子。 まわりの少女とは一線をひいたスタンスを保っていた彼女を、ほんの一部ではあったが、あこがれ...
エスカレーター式の女子校ならではの人間模様。 同じような環境で育った私にはすんなり入り込める内容だった。 中学時代に、実力が無いのにもかかわらず、親のコネで詩集を出した経験のある栞子。 まわりの少女とは一線をひいたスタンスを保っていた彼女を、ほんの一部ではあったが、あこがれの目で見る少女たちもいた。 歳の離れた教員と付き合っていたのも理由のひとつ。 しかし、それも隔絶された女子校ならではのこと。 大学生となり、外の世界を知った少女たちは、すぐに輝きはじめる。 あこがれから覚め、栞子をもとめる存在はいなくなる。 その変化についていけず、またついていけないことを認めたくない栞子は、 『私群れるの嫌いなの』とかわらず孤高の存在たらんとする。 長い入院生活をおくってきた真実子。 人並みの生活を送ることができるようになるも、 身体に抱えたハンディをかけていることは変わらない。 そのため、両親の庇護のもとで生活を続ける。 闘病中、真実子の心の支えのひとつだったのが、栞子の存在。 真美子にとっては同年代の栞子は自分とは違う世界で輝いているように見えた。 そんな遠い存在だった栞子が、現実の存在として真実子の前に現れることになる。 二人を冷静な視線でみる美里。 すでに自分らしさを開花させ、周囲の支持をそれなりに受ける存在に。 経済的なハンデを負いながらも自分の能力、努力を武器に、自身の夢の実現にさらに邁進していく。 物語はこの3人の視点で進められていく。 私個人としては、 血を吐くような努力をしている人を横目に、軽々と何かを成し遂げていく 真実子のような存在は受け入れがたい。 いったい自分のしてきたことはなんなのか、と 隣に並んでいることが苦痛になってくるのだ。 成長できないって、本当に悲しいことだ。
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三人プラス一人の女の子たち。彼女たちの誰にもに自分のかけらや、今まで知り合ってきた女の子たちの一部を見つけて、苦しかったりイラついたり。女子校時代に戻った気持ち。
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なんとなく独特な女の世界。 栞子(またこの名前がなんと体を表していることか!)の救いのなさ、真実子(この名付けもなかなか秀逸かも)凶暴なまでの無垢さ。 近づきたくない世界かもしれない。 また、ここに出てくる男たちも・・・
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どの子もいそうでいないと思いながらも リアルだったりもして ストーリーが大学入学から一年ずつ 展開していったところもおもしろい。 最後に”おとした”ところもアッパレ。
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柚木麻子の小説。最新刊が新聞書評にも載るようになってきてので注目している作家です。 女子大の女の子のお話し。気だるく煙草を燻らす先輩女子に憧れる主人公。 最後は痛快で人によってはゾッとする展開。私は、アッパレ!と思いました。
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有名お嬢様学校に通う病弱な真実子と、美人の親友の美里。 一つ上の先輩であり、かつて「けむり」という詩集を出版したことのある栞子に、純粋な真実子は憧れ慕った。 詩集を出版したといっても、所詮親のコネであり、今ではすっかり創作意欲も湧いてこない栞子は 常に男に囲まれていながら同性に羨まれていなければ、自分の価値を見いだせないような 外見では強がっているけれど、内面は弱さの塊みたいなものだった。 空回りするほど、時に鬱陶しいほどにしつこく慕ってくれた真実子と その美貌をさらけ出して栞子の周りの男を奪い取っていった美里。 過去の栄光にしがみついて、幻想ばかり追い続けている栞子も 無意識のうちの才能の塊みたいな真実子も、ちょっと怖いねw 卒業後に再会したときの真実子の変化が怖いよ! ちょっと極端で現実離れしてるけど、人間性がはっきりしてて面白かった)^o^(
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終点のあの子に続き2作目。エスカレートのお嬢様学校に通う栞子、真美子、美里の3人のお話し。女性同士の複雑な内面の葛藤などがさらっと、でも辛辣に書かれていて今回も楽しんで読めました。 栞子の真美子に対する傲慢な態度や、過去の自分の名声や才能にしがみつく姿はイライラしますが、恋人にあ...
終点のあの子に続き2作目。エスカレートのお嬢様学校に通う栞子、真美子、美里の3人のお話し。女性同士の複雑な内面の葛藤などがさらっと、でも辛辣に書かれていて今回も楽しんで読めました。 栞子の真美子に対する傲慢な態度や、過去の自分の名声や才能にしがみつく姿はイライラしますが、恋人にあっさりふられるあたりから、栞子の不器用で生きづらい性格を可哀相に思いました。 真美子の最後の最後でのやり返しはスカっともしますが、同時に栞子が不憫でもあり、したたかで才能のある天然女ほど怖いものはないと感じます。 結局、美貌と堅実に努力する力を備えた美里が一番理想の女性。
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