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ブラック・アゲート の商品レビュー

3.3

38件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2014/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

No.6とジェノサイドと生存者ゼロとアトミックボックスを足して、容赦のない上田早夕里風味に仕上げた逸品・・・我ながら凄まじい感想だ。期待どおりの着地で、面白かった。一気読み。 SFの名手が、国内を舞台に書いたパンデミックもの。面白くないわけがない。この作者にしては短い物語の中で、もしかしたら治療まで行き着かないんじゃないかと後半やきもき。船上で小さくなる島を振り返り、きっと治療を受けさせてみせる・・・とか誓われたら消化不良だなあ、と思ってたけど、大丈夫でした。 蜂は都市に適応しただけ。悪意はない。作中で繰り返し語られるテーマだけど、よくわかるだけに怖い。奇しくもエボラやデングやらが感染拡大している昨今、他人事じゃないんだよな・・・。そういう意味ではホラーテイストな物語でもあるのでした。

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2014/09/04

SFっぽさとあり得そうな感じのバランスが良かった。 私自身がちょっと深刻な病気の疑いアリの時に読んだから、余計に怖かった。世間的にもエボラやらデングやらが取り沙汰されてるので、とても感情移入できると思う。

Posted byブクログ

2014/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

SFのイメージが強い作者だが、本作は離島脱出モノのサスペンス。 登場人物ひとりひとりが知的で、その行動や思考に共感を覚える。悪役を単なる悪役で終わらせない描写もよかった。 現実にありそうなリアルな災厄。 ちょうどブラックライダーを読んだ後で、同じく人間に寄生する虫が重要キーワードだったのが印象的。 そう、やっぱり一番怖いのは人間なのです、はい。 割とあっさりとしてて、読みやすい1冊。

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2014/01/07

なんだか他の短編で見せたような冴えがなく、中だるみしているうえに、こう、、、五月蠅い。パニックを語るのに文章がパニックしていて読むのに疲れるが、先にぎゃあぎゃあ騒がれるので、こちらは冷めてしまう。

Posted byブクログ

2013/07/29

寄生蜂のパンデミックが柱となる逃走劇。主人公の娘が寄生されたと分かり、本土に新薬を求めに行くため包囲網を掻い潜り山中を逃走する。ハラハラドキドキで胸が締め付けられる場面もあり。社会が緩やかに崩壊しつつも、まだ在りし日の社会の面影が残っており、変わりつつあるところなのが辛い。人間の...

寄生蜂のパンデミックが柱となる逃走劇。主人公の娘が寄生されたと分かり、本土に新薬を求めに行くため包囲網を掻い潜り山中を逃走する。ハラハラドキドキで胸が締め付けられる場面もあり。社会が緩やかに崩壊しつつも、まだ在りし日の社会の面影が残っており、変わりつつあるところなのが辛い。人間の尊厳が奪われてゆく。この前まで尊敬できる兄であった者が、暴れ徘徊し家族を疲弊させる。そして虫に身体を食い破られていく恐怖。一家族の逃走劇ながら、寄生蜂により混乱に陥った社会の様相を映し出す。どんなになったって、人は思いやりを忘れないのか。最期のその時まで。

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2013/04/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

微妙 題材の必然性がよくわからない。 蜂、病気、閉鎖空間 奇しくも似たような題材をとったNo.6のほうが演出的には圧倒的上位。 書きたかったのは監視隊のリーダーの独白か。 別に蜂である必要はない。 他に世界が広がるのか? ならわからなくはないが、共有が難しそうな世界観だ。

Posted byブクログ

2013/02/01

一気に読めた。 人対アゲート蜂かと思いきや、人対人。 そして私の予想に反して病院舞台ではなく島が舞台の逃走劇。 医療系のワードばんばんかと思ったら虫ばんばん。 海洋SFとか医療系のSF好きだから少し拍子抜けだったけど、虫も好きだからおっけー。っていうかそもそもこれSF? 子ども...

一気に読めた。 人対アゲート蜂かと思いきや、人対人。 そして私の予想に反して病院舞台ではなく島が舞台の逃走劇。 医療系のワードばんばんかと思ったら虫ばんばん。 海洋SFとか医療系のSF好きだから少し拍子抜けだったけど、虫も好きだからおっけー。っていうかそもそもこれSF? 子どもたちの強さにちょっと心が打たれた。私が子どものとき、こんな賢くはなかった気がするけど…。 逆境に立ったときに記録を残す意味について考えたことなかったので何気にいちばん心に残ったのはそこだった。 あと悪役が悪役でいてくれないのって、複雑な気分だ。そういうものの見方、大好きだけど、なるべく実生活ではそうしたいけど、本で読むとなんかもやっとする。 ある意味現実逃避な本の世界で現実に返されるからかな。

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2012/12/08

人に寄生する蜂が現れてパニックに陥った未来の話。SFと言うよりは、逃避行モノ。難しい単語も少なく、スリリングで読みやすい。面白かった。

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2012/11/07

 おもしろくて一気読みしたのだが、終わってみるとなんかしっくりこない。いろんなテーマを含んでるのかもしれないが、私は純粋に娯楽作品として読んだ。それが悪いわけではなかろうが、メインとも言える逃避行のどんでん返しが少し反則っぽいのが引っかかるのかも。  エピローグは逆にすばらしく...

 おもしろくて一気読みしたのだが、終わってみるとなんかしっくりこない。いろんなテーマを含んでるのかもしれないが、私は純粋に娯楽作品として読んだ。それが悪いわけではなかろうが、メインとも言える逃避行のどんでん返しが少し反則っぽいのが引っかかるのかも。  エピローグは逆にすばらしく、逃避行の先が極楽ではなかったこと(もちろん地獄ではないが)は真実味あるし、さらにハッピーエンドは爽やかなエンディングに花を添える。  少し、ほんの少しだけの違和感が残るのだが、いい作品だと思う。

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2012/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

重い内容のなか、最後に作者の気まぐれで救ってしまう。後半、一人物がぱっと出した言葉を最後に使用して幕を閉じる。それは伏線というほどのものでもなくなんとか終わらせた物語の様。社会風刺も中途半端。後味が悪い。

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