1,800円以上の注文で送料無料

西洋美術史入門 の商品レビュー

4.2

76件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

    9

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/11/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった!そして分かりやすい構成。 1章から5章に分けられていて、それぞれ 「美術史とは何か」 「美術史を学ぶ上での約束事」 「社会と美術の係わり」 「美術の技法と主題」 「時系列での美術の歩み」 という内容になっています。 (※「」は私がざっくりまとめた言葉で、実際の本の章題とは異なります。) 膨大な美術の歴史を、ここまでそぎ落として、初心者に分かりやすくまとめるって、本当にすごいことだと思う。学生の時に読みたかったな。

Posted byブクログ

2012/10/17

第一に言えるのは、この本の中では、絵画や彫刻といった美術作品を、「アート」ではなく歴史を探る「資料」として扱っている、ということ。 つまり、古墳やミイラ、ラスコーの壁画のように、その事物が生まれた時代や社会背景を読み解く鍵として、美術作品を見ている。 その上で、この本の中では...

第一に言えるのは、この本の中では、絵画や彫刻といった美術作品を、「アート」ではなく歴史を探る「資料」として扱っている、ということ。 つまり、古墳やミイラ、ラスコーの壁画のように、その事物が生まれた時代や社会背景を読み解く鍵として、美術作品を見ている。 その上で、この本の中では、絵の背後に潜む社会背景を読み解く術の一端を解説したり、実際に例を出して読み解いてみたりしている。 このあたりの解説は非常に分かりやすくて、入門書としての役割を十分に果たせていると思う。 ただ、美を楽しみ、感動することを目的とした人が最初に読む指南書としては適していない。 どちらかと言えば、歴史が好きで、遠い昔にロマンを感じられる人が楽しめるものだと思う。 というのも、主眼が作品そのものを楽しむのではなく、作品を使って歴史を探ることに置かれているから。

Posted byブクログ

2012/08/17

美術史の本当の意味での入門書。 他の入門書と違い、基礎知識がなくても読めるし、わかりやすかった。 第五章のフォントが見づらいのが難点...

Posted byブクログ

2012/08/13

西洋美術史入門と題した本書は、一言で言えば、絵画の”読み方”のTips集である。 絵画の読み方は意外と難しい。例えば、中世、ルネッサンス期の西洋絵画の多くの意味を読み解くには、キリスト教の予備知識を必要とするし、キリスト教の影響から脱した近現代絵画だって、その時代にその絵画手法が...

西洋美術史入門と題した本書は、一言で言えば、絵画の”読み方”のTips集である。 絵画の読み方は意外と難しい。例えば、中世、ルネッサンス期の西洋絵画の多くの意味を読み解くには、キリスト教の予備知識を必要とするし、キリスト教の影響から脱した近現代絵画だって、その時代にその絵画手法が採用された理由を知っているのと知らないのとでは、鑑賞の仕方が全く違ってくるだろう。 日本の義務教育では、残念ながら、そうした「美術の読み解き方」は教わらない。教わらないどころか、下手をすると、そうした読み方があることにすら気づかないまま大人になってしまう。 そうして、読み解くのに予備知識が必要な美術全般に対し、なんとなく苦手意識を抱いたり、場合によっては僻みっぽく否定的な意見を述べる人の、なんと多いことか。 でも、実は入口は、結構身近なところにあるのだ。ちょっとした技法を知っているだけでも、絵の見方がずいぶん変わるし、ちょっとした歴史背景を知っているだけでも、注目する部分が変わってくる。 西洋絵画に苦手意識を持っている人にこそ薦めたい一冊です。

Posted byブクログ

2012/07/22

最近、名画の鑑賞法について書かれた本がいろいろとでています。『怖い絵』の中野京子先生や『名画の言い分』『印象派という革命』の木村泰司先生など・・・。この本の著者池上英洋先生は國學院大學で教鞭を執られています。 先生によると、絵画は「テレビやラジオの無い時代における最大のメディア」...

最近、名画の鑑賞法について書かれた本がいろいろとでています。『怖い絵』の中野京子先生や『名画の言い分』『印象派という革命』の木村泰司先生など・・・。この本の著者池上英洋先生は國學院大學で教鞭を執られています。 先生によると、絵画は「テレビやラジオの無い時代における最大のメディア」であり、当時の送り手(作者)と受け手(注文主や鑑賞者)がその絵画の約束事(コード)を共有することによって成り立っているとしています。ですので、ある絵画の真意を理解するためにはそのコードを「再発掘」しないと分からないと言うことです。このコードを「再発掘」する学問を『図象学(イコノグラフィー)』と呼びます。本著ではこの名画を“読む”ための訓練法や実際に読み取った具体例などが書かれています。例えば有名なミレーの『落ち穂拾い』、あの絵を見た人は当時の農民たちの質素ではあるがつつましやかでささやかな幸せの中にいる生活を思い浮かべるかもしれません。しかし実は当時落ち穂を拾うことが許されていたのは貧農や小作人、つまりミレーは最下級に置かれた人々の苦しい生活を、現実の過酷さを描いたともいえます。また、死が身近にあった時代はそれを想起させるもの、資本主義が発達してきた時代には富裕者(つまり注文主)が自分の善行を神に示すためにあえて貧しい人々を描かせたりもさせていました。 「絵画」というものが純粋に美術作品として人々の鑑賞対象となったのはつい最近のことです。それ以前は作者や注文主が何かを誰かに伝えるための手段として描かれました。そういう背景を考えながら名画を見ていくと、今までとは違う新しい発見があるかもしれません。

Posted byブクログ

2012/07/11

オススメの理由 東京芸術大学を卒業後、同大学の修士課程を修了。現在、國學院大學文学部准教授をしておられる 著者が、美術史の入門として書かれた本です。同書は、著者が授業で受け持っている美術史の入門 授業の概要をまとめたものとなっています。美術史の知識が全くない人でも、一から美術史と...

オススメの理由 東京芸術大学を卒業後、同大学の修士課程を修了。現在、國學院大學文学部准教授をしておられる 著者が、美術史の入門として書かれた本です。同書は、著者が授業で受け持っている美術史の入門 授業の概要をまとめたものとなっています。美術史の知識が全くない人でも、一から美術史とは何なのか について学ぶことができ、また美術史における考え方の一部を理解することができます。 長い歴史のなかで連綿と続いている美術、とくに絵画を如何に読み解くのかを理解することで、今まで 見えることのなかった絵画の意味や裏側へと目線を向けさせてくれる、そのような本になっています。 もちろん、入門書であるので、すべてを網羅できる内容とはなってはいませんが、美術に興味のある方 であれば、その初めの一冊としては非常に、手に取りやすい本だと思います。 推薦者のページ ⇒

Posted byブクログ

2012/06/25

西洋美術が好きで、大きな展覧会には足しげく通っているが、知識ほぼゼロで、この絵の感じがすきだなぁ、と思っていた程度。そろそろ少しは知識つけたいと思い「入門」とあったのでこの一冊から初めてみる。 文章は小難しい言い回しはなく、口絵など多く掲載されていて大変分かりやすかった。解説され...

西洋美術が好きで、大きな展覧会には足しげく通っているが、知識ほぼゼロで、この絵の感じがすきだなぁ、と思っていた程度。そろそろ少しは知識つけたいと思い「入門」とあったのでこの一冊から初めてみる。 文章は小難しい言い回しはなく、口絵など多く掲載されていて大変分かりやすかった。解説されていたトビアスと天使の話はちょうど最近見にいった美術展でも描かれた絵があり、「これかー!確かに魚持ってる」と今までより深く楽しめたのが実感できた。 次に読むとおすすめな本の紹介もあったので、大変参考になりました。少しずつ絵について知っていこうと思う。

Posted byブクログ

2012/05/10

西洋美術史についての概説。 この本の良いところはルネサンス期の絵画における宗教的なシンボルについての記述がある部分だと思う。絵画の鑑賞では宗教的なシンボルをどう解釈するのか、についてはあまり意味をなさないけれども、実はハリウッド映画においては宗教的なシンボルやエピソードがかなり...

西洋美術史についての概説。 この本の良いところはルネサンス期の絵画における宗教的なシンボルについての記述がある部分だと思う。絵画の鑑賞では宗教的なシンボルをどう解釈するのか、についてはあまり意味をなさないけれども、実はハリウッド映画においては宗教的なシンボルやエピソードがかなり多用されていたりする。 なので、こういう元ネタがあるのか、と知っているだけで、映画に対する理解もかなり深まるのではないか。観て楽しむだけでも十分だけれど、創作者であれば深い部分も知っておきたいわけで。

Posted byブクログ

2012/05/05

高校生でも読める美術史入門書。 絵の見方と、歴史的背景の二つに大別できる内容。かなり解りやすいが、筆者も記しているとおり、枝葉を切り取って幹の部分だけを解説している形である。入門書なので致し方ないのだが、この本だけだと少し物足りない感もある。 しかし、この本には次に読む本の足が...

高校生でも読める美術史入門書。 絵の見方と、歴史的背景の二つに大別できる内容。かなり解りやすいが、筆者も記しているとおり、枝葉を切り取って幹の部分だけを解説している形である。入門書なので致し方ないのだが、この本だけだと少し物足りない感もある。 しかし、この本には次に読む本の足がかりとして、巻末にリストが付属している。それも含めて、買って読む価値のある良い本だと思う。

Posted byブクログ

2013/03/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

息抜きに買ってしまった。 網羅的ではないけれど、分かりやすくコンパクトにまとまっているので、買ってよかった。 巻末の推薦図書リストを活用したい。 しかしプリマー新書、全体的に高い?? この本も950円はちょっと高いと感じてしまう。

Posted byブクログ