共喰い の商品レビュー
嵐の大野智主演の死神くんで、悪魔役で出てた「菅田 将暉」がTVで、この本を読んで是非その映画に出たいとオーディションを受けた。的な事を言ってたので読んでみた。 第146回L(2011)芥川賞。 歪んだ家族関係。 暴力的な性癖を持つ父。 主人公(遠馬)の生みの母、仁子。 遠馬...
嵐の大野智主演の死神くんで、悪魔役で出てた「菅田 将暉」がTVで、この本を読んで是非その映画に出たいとオーディションを受けた。的な事を言ってたので読んでみた。 第146回L(2011)芥川賞。 歪んだ家族関係。 暴力的な性癖を持つ父。 主人公(遠馬)の生みの母、仁子。 遠馬と暮らす父の愛人の琴子。 遠馬を受け入れる同級生千種。 父の血を引く自分に悩む遠馬。 最後の結末は。。。。 中高生には読ませられません。 同掲の「第三紀層の魚」も、144L(2010)の候補作になってたんですね。
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表題作の「共喰い」は第146回(平成23年度下半期)芥川賞を受賞している。壮絶な男女関係、親子関係の物語。もうひとつの「第三紀層」は少年の心の動きが懐かしさを感じる物語。個人的には「第三紀層」の方が良かった。 ◎共喰い 壮絶な男女の物語であり、壮絶な親子の物語。このような愛の物...
表題作の「共喰い」は第146回(平成23年度下半期)芥川賞を受賞している。壮絶な男女関係、親子関係の物語。もうひとつの「第三紀層」は少年の心の動きが懐かしさを感じる物語。個人的には「第三紀層」の方が良かった。 ◎共喰い 壮絶な男女の物語であり、壮絶な親子の物語。このような愛の物語もあるのかなと頭の中で考えることはできるが、なかなか容認できない。主人公(遠馬)の父親は女性関係では鬼畜の部類に入る。息子の遠馬はそんな父親に対して憎悪に近い感情を持っているが、それ以上に自分にも鬼畜の血が流れていることに悩む。付き合っている彼女とのセックスを楽しんでいるものの、自分に流れる父親の血がいつ暴れだすのか不安になる。結局、鬼畜な行動をとってしまうのだが、父親はさらに鬼畜な行動をとってしまう。最終的には、遠馬の母親がけりをつける。その結末はある意味で読者を安堵させるものだ。非常に壮絶な物語。しかし、これを壮絶と感じるのは自分が幸せなのか運がいいのどちらかなのだろう。世の中には似たような鬼畜話はありそうだし、もしかすると鬼畜な方が人間の本性なのかもしれない。 ◎第三紀層 少年が見てきた生と死。微妙な時期に経験する微妙な経験。こうやって少年は大人になっていくのだと思いながら、自分の少年時代を振り返ってみた。少年は肉親の死をいくつか経験してきた。私は少年時代に肉親の死を経験したことがない。担任の先生が春休み明けの新学期に亡くなっていたことがあり、クラスを代表して葬儀に参列したことがあるが、その経験が、少年の経験に一番近いだろう。40年近くたった今でもよく覚えているくらいだから、この少年の場合、心に与えたインパクトは相当大きいに違いない。少年の意識にはなかっただろうが、チヌという魚を釣り上げることが、曾祖父に対する供養だったのだろう。願いは叶わなかったが、違う魚が釣れても、残されたものが喜んでいたのは少年にとっても読者にとっても救われるところだ。なんか泣けてきた。同じ経験なんかしてないのに。心にしみる作品だ。
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芥川賞受賞で気にはなっていました。が、官能小説?父の性癖、、性癖て遺伝するもの?なんだか嫌な気分になった。何も伝わってこなかった。私にはまだまだ芥川賞受賞作品はレベルが高かったのかな\(^o^)/
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やや子供っぽさを感じた。ちょっと話題になった記者会見の様子を思い出して、なんだか納得。 同時に受賞した円城さんの作品が遥かに機知に富んでいてアーティスティックなだけに、余計に安っぽい感じが…。
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個人的に好きではない作品。 人間の生々しさと後味の悪さだけが残り、なにかを考えさせるような作品ではなかった。 どこか田口ランディを彷彿させるような作品かな?
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常にドブの近くを歩いてる。 読んでいるとそんな感覚になる薄暗い雰囲気が文面からドロドロ伝わってくる作品。 暴力とセックスの描写だけでここまで書けるのかと驚嘆。 血の繋がりと性の問題を絡めるとこんなに難しい話になるのか…。 こんな物語を書けてしまう作者すごい。 二作目の「第三紀...
常にドブの近くを歩いてる。 読んでいるとそんな感覚になる薄暗い雰囲気が文面からドロドロ伝わってくる作品。 暴力とセックスの描写だけでここまで書けるのかと驚嘆。 血の繋がりと性の問題を絡めるとこんなに難しい話になるのか…。 こんな物語を書けてしまう作者すごい。 二作目の「第三紀層の魚」は個人的に好きな作品。
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メモ 主人公の思考が文に、世界で起こっていることついていけてない。そのため会話が一番新しい意志の表出。どちらかといえば、このリアルタイムの言葉が本物に近い。 暴力性や衝動をうまく言い表す言葉を持たず、結果的にハードボイルドな心中描写になる。 親からの呪いとダブリング なるほど...
メモ 主人公の思考が文に、世界で起こっていることついていけてない。そのため会話が一番新しい意志の表出。どちらかといえば、このリアルタイムの言葉が本物に近い。 暴力性や衝動をうまく言い表す言葉を持たず、結果的にハードボイルドな心中描写になる。 親からの呪いとダブリング なるほど。 怖い顔=見方によっては、子供のような嬉しそうな顔。 確かに、衝動の中にいる開けっぴろげな本能は、人を原始的な顔にするのだろう。それは、理性を持つ人間には恐怖、壊れた動物にとっては悦楽。共有しているから。 父、暴走。オルターエゴ 呪いからの一方的な解放。一気にファンタジー。異界の住人の父と母になる。あまりに楽観視される自分の内の暴力性。これで本当に再生となるなら、魔術の世界。危険に注意を払うべきかと。 最後の生理用品についてのまさかのオチは、なんなのだろう。 もしかして、母がまだ女である、嘘であった、虚勢であったという残滓としての一握りのプライドなのか?最後の壮絶さと憎悪に、女性としての意志がのこっていたということか?
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受賞作品というにはなにか意味があるんだろうけれど、残念ながら私にはさっぱり分からなかった。どちらがいいと言われれば、受賞作より収録されているもう一作の方がよかったな。多分それは内容の違いなんだろうけれど。だってやっぱりこんな性癖のおやじの話しは気分良くないもの。
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情景の描写が多く、昭和63年の頃ってこんなだっけ?…と。その頃私も田舎に居たし、水洗トイレ無い所もあったけど。こんなに未開だったっけ?まるで戦後すぐみたいな風景だった。 主人公に共感できる所が少なく、強いて言えば父親に反抗する所位…全てに渡って、こんな感じなんだぁ〜と傍観する立...
情景の描写が多く、昭和63年の頃ってこんなだっけ?…と。その頃私も田舎に居たし、水洗トイレ無い所もあったけど。こんなに未開だったっけ?まるで戦後すぐみたいな風景だった。 主人公に共感できる所が少なく、強いて言えば父親に反抗する所位…全てに渡って、こんな感じなんだぁ〜と傍観する立場でしか本が読めない。そして、いつの間にか終わっていた。 特に何の感慨も無い。感想と言えば、変な性癖持ちに対して今までは嫌悪感しか持たなかったけど、本人は本人で大変なんだなと。あと、こないだマイケルガルシアの百年の孤独を読んだからか、風景描写に虫が沢山出る所似てるなぁと思った。
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生々しい表現が強く印象に残った。方言がきついため、より生々しさに拍車をかけているなと感じた。 性的な表現も明るさよりもどんよりとした話が多かった。 第三紀層の魚はいい話だったと思う。最後に曽祖父がなくなるときに穏やかな顔をしていたので苦しまずに大往生したのだなと、天国に行っても幸...
生々しい表現が強く印象に残った。方言がきついため、より生々しさに拍車をかけているなと感じた。 性的な表現も明るさよりもどんよりとした話が多かった。 第三紀層の魚はいい話だったと思う。最後に曽祖父がなくなるときに穏やかな顔をしていたので苦しまずに大往生したのだなと、天国に行っても幸せでやっていくんだなと感じた。
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