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痕跡本のすすめ の商品レビュー

3.6

37件のお客様レビュー

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2013/08/06

背表紙を見て(痕跡本ってなに?)と考えましたが、わかりませんでした。 表紙には、線が引かれた本や一筆箋、裏表紙に書き込まれたメッセージなどの写真があり、(ああ、痕跡がある本のことなんだな)と気が付きました。 個人的にはあまり好きではありませんが、この著者は痕跡本に惹かれて古書の主...

背表紙を見て(痕跡本ってなに?)と考えましたが、わかりませんでした。 表紙には、線が引かれた本や一筆箋、裏表紙に書き込まれたメッセージなどの写真があり、(ああ、痕跡がある本のことなんだな)と気が付きました。 個人的にはあまり好きではありませんが、この著者は痕跡本に惹かれて古書の主人になり、痕跡本という言葉も生み出したとのこと。 たしかに、残されたメモなどは、かつてその本を読んだ人について想像できるヒントになっています。 私も、恩師から貸してもらった本の裏表紙に「妻に捧ぐ」と名前と日付が記されているのを見て、ほのぼのしたことがあります。 詩集の下部空白に、自分の詩を書いている人や、恐怖マンガをピンで細かく刺した痕など。 写真集にシールを張ってみたり、イラスト付きで感想を記していたり。 さまざまです。 そういった個人のカラーを宿した本は、基本その人の手元に所蔵され、まず他人の目に触れることはないはずですが、どうした拍子か、古書として出回っている謎。 他人に見られる前提なく書かれた文章だけに、プライベート感たっぷり。 書き込みにしかヒントがない、謎だらけの本を、著者はいとおしんでコレクションしています。 私はむしろ、著者の着眼点の方が斬新で興味深いのですが。 見知らぬ人の読書状況がわかるものとして、全5巻の『パリ燃ゆ』の写真が掲載されていました。 初めのうちは、何色もの色を使って気合いっぱいで線を引いていますが、一巻の途中でそれは終わり、その後は全く線は引かれないまま。 読者が線引きに飽きたのか、そもそも読書に飽きたのか、気になります。 逆に全4巻の『レ・ミゼラブル』、これは最後まで同じペースで線引きがなされていたため、「読書、線引き、どちらも完遂!」と、こちらまで嬉しい気持ちになりました。 著者は、今では痕跡本から「持ち主予想」「時代」「性別」「年齢」「人物」「背景」などを推察できるとのこと。 もはやプロファイリングです。 これは、電子書籍では楽しめない、ひそやかな領域ですね。 図書館で借りた本などに、線が引かれていたりするとがっかりしますが、こういった愛好家も存在するということを思い出したら、もっと広い心で、自分もプロファイリング出来そうな気がします。 人の趣味って、いろいろなんですね・・・。

Posted byブクログ

2013/06/14

ビブリアの影響もあって購入しました。 テーマも面白く期待していましたが… いざ実物を見てみるとちょっと汚くて…ひくっ!

Posted byブクログ

2013/05/09

古本屋で売られている本の中にある書き込み、線引、メモ、栞代わりに挟まれている葉書など、以前の持ち主の痕跡に注目して、痕跡から様々な想像(妄想?)を楽しむ事を紹介している本。 色々な本を紹介しているが、本の内容は軽く触れるにとどめ、そこに残された痕跡から、この本の持ち主はどんな人だ...

古本屋で売られている本の中にある書き込み、線引、メモ、栞代わりに挟まれている葉書など、以前の持ち主の痕跡に注目して、痕跡から様々な想像(妄想?)を楽しむ事を紹介している本。 色々な本を紹介しているが、本の内容は軽く触れるにとどめ、そこに残された痕跡から、この本の持ち主はどんな人だったかとか、どのような状況でこの本が読まれたのかとか、この本が古本屋に売られた理由はなんだろうとか、そんな事を色々考えて紹介している。全て写真が乗っているので痕跡の様子はよくわかる。 本は大切に扱うべきで、書き込みなどもっての外と思っていたが、本書を読むと、書き込みや線引をすることで内容を深く理解したり、自分の考えを書き込んだり、そのときの気分や周りの状況を書き残したりするのも、読書の楽しみ方のひとつだということに気づく。 古本屋で他人の痕跡がある本を探すのも楽しそうだが、自分の書き込みを何年か経ってから見直すのもとても楽しい事だろう。

Posted byブクログ

2013/04/27

京都の恵文社で購入しましたよー。 古本愛に満ちた一冊。古本を痕跡から「物語」を読み解く。 これって、やっぱり紙の本ならではだよね。 電子書籍じゃ「物語」は生まれない。

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2013/01/03

痕跡本は確かに面白いし、古本の醍醐味でもあります。 時空を超えて、色々な人の思考等に触れられて面白いです。 著者さんの見つけた痕跡本の解釈が自分と大きく離れていたので、直接会ってお話したら面白いだろうなと思いました。 P149のインクが滲んだようなものに、はさまっていたのはし...

痕跡本は確かに面白いし、古本の醍醐味でもあります。 時空を超えて、色々な人の思考等に触れられて面白いです。 著者さんの見つけた痕跡本の解釈が自分と大きく離れていたので、直接会ってお話したら面白いだろうなと思いました。 P149のインクが滲んだようなものに、はさまっていたのはしおりではなく、水転写シールではないでしょうか? ベルサイユの薔薇のオスカーと思われる紙の下の文字が反転してるので、そう思いました。・・・というように、色々推理するのも楽しいですね。 私が出会った痕跡本で衝撃だったのは、小説を書き直してあったものです。 本の持ち主が気に食わない小説記述部分を線で消して、自分でリライトしてあるの!(笑) 小説を読んでいて、確かにこういいまわしたほうがよいとか、時代が変わったので、この知識は古いなーと思うことはあるものの、直接書き直しながら読む楽しみ方に、大変衝撃を受けました。 読書のしかたも人それぞれですね。

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2012/12/25

以前の持ち主の様々な痕跡が残る古本たち。妙な愛着を感じますね。しかし、痕跡を残すのは自分の本だけにしてほしい。図書館の本に痕跡が残されていると、非常~に哀しい!!

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2015/09/15

そうか こんな古本の楽しみ方が あったのか を 実例たっぷりに 紹介されているのが 楽しい

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2012/09/16

ちょっと期待して読んでしまった・・・。 古本にはよく書き込みがしてあったり何か挟み込まれていたりするが、そんな本を「痕跡本」と称して紹介している。 著者は古書店を営んでいる人で、プロの文筆家ではないようだ。それ故に、読ませる文章というわけではなく「素材勝負」な内容となっている。 ...

ちょっと期待して読んでしまった・・・。 古本にはよく書き込みがしてあったり何か挟み込まれていたりするが、そんな本を「痕跡本」と称して紹介している。 著者は古書店を営んでいる人で、プロの文筆家ではないようだ。それ故に、読ませる文章というわけではなく「素材勝負」な内容となっている。 悪くはないんだけど、もっと濃密なものを期待してしまったので、読後感としては物足りなさがあった。残念。

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2012/09/23

古本に対してそういった接し方があったのかと、新しい発見だった。 痕跡本が出て来るミステリがあったらおもしろそうだなあ、と思ったらやっぱり既にあるんだね。 個人的に『花筐』の謎の痕跡について、「悪は花の如く」説を推したい。 かよわい花です/もろげな花です/はかない花の命です……とい...

古本に対してそういった接し方があったのかと、新しい発見だった。 痕跡本が出て来るミステリがあったらおもしろそうだなあ、と思ったらやっぱり既にあるんだね。 個人的に『花筐』の謎の痕跡について、「悪は花の如く」説を推したい。 かよわい花です/もろげな花です/はかない花の命です……という花の儚さを詠った詩に対して、「悪は花の如く」と書き込んでしまう。その決意の固い暗さみたいなものに、なんだかヒール的な魅力があってちょっといいなって思う。 痕跡本が減った理由として、某新古書店の存在を挙げていたのもなんだか納得がいった。

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2012/08/05

おもしろかったぁ。 妄想力の勝利。という感じ。 ちょっと、飛躍し過ぎだよぉ〜。と思うとこもありますが。 こんな本の楽しみ方もあるんだなぁ。

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