カソウスキの行方 の商品レビュー
さっぱりとした終わり方。日常にあり得そうでサクサク読めました。 でも、人によってはモヤモヤする終わり方かもしれません。
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カソウスキの行方、Everyday I Write A Book、花婿のハムラビ法典の3話が収録されている。壮大なドラマがあるわけではないけれど、ちょっと変わった考え方の人たちが淡々と力強く生きている様が描かれていて、面白い。 2012/7/4
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
個人的にストライクの一冊でした。 駅の電車待ちで、装丁とタイトルに思わず手に取りました。 カソウスキは仮想好き。 片仮名にすると、 なんか別の生き物かなにかのようで アンバランスな感じがします。 もし私があの人を好きになったら、と仮に想定してみたら。 見える世界は変わるのか? 文章の印象は、 もの静かな女性の 今にも泣きだしたくなるような どこか意地っ張りで それでも頑なに強くあろうとするような。 「頭のてっぺんからヒーターの暖気にあずかっていると、 うれしくて涙が出そうで、 そのまま泣いてしまおうかとも思ったが、 二十八にもなって何がハロゲンがあったかくて泣きそうだよ、 と考え直し、逆にがっくりきた。」 後輩の不倫の戯言にふりまわされて、 自分が左遷されて、 居候させてもらっていた友人は結婚が決まり、 一人暮らしを始めようとして、 左遷先は今にもなくなりそうな職場で、 実家には頼ることができなくて、 考えれば考えるほど、 ぶわーっと怒りにも似た感情とか 大きな声でわめきちらしたくなるはずなのに、 なんか。 こーゆー小さな日常ほど、 ずっしりと強い感じがした表題作。 他二作がおさめられていますが、 日常にどうやって折り合って、 入り込んでいくのか、 そこはゴールで正解なのか、 なんか個人的には好きな日本語とか表現が盛りだくさん。 「今はあまりにも女子として、 いや人間としてのコンディションが悪い。」 「わたしはこの人のことが やっぱり嫌いなんだろうかと思い、 好き嫌いで推し量ったことなどなかったことに気づく。」 「これからの生活の不安を現実逃避で上塗りしつつ、 しかしそれも袋小路に迷いこんで、 もう何もかもがどうしようもない、 自分の部屋に戻って布団に潜りたい、 とぼんやり外を眺めていると、 森川がカートを押して横切っていくのが目に入った。」 ひとり をなんか強く感じた一冊。 日常の感情は、 くっきりとはっきりとした ジェットコースターのようなものに見えて 実は だらだらと惰性や延長のようなもので 続いていくものなのかもしれない。 そんなこと考えた一冊でした。
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津村さんの着眼点って!出てくる女性がかわいい。いや、かわいくないのかもしれないけど。かわいい。女性って、きっとそれぞれに変な自論や思いつきがあるんだろうな。きっと女性はみんなかわいいんだ。
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不思議ちゃんの人間観察をしてる気分だった。エターナルサンシャインとか見た感じに近い。いやな感じではないけれど、ふわふわしていてよくわからない。
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たまに家で見つける、なんで買ったかわからない本。 昨日寝れなくてたまたま読んでたけど、妙に納得してしまった。 人間気持ちをストレートに表現するだけじゃ 息がつまるよなー と思った。 ちょっとした時間が大切だったり、何気ないやりとりに意味を見出したりするところに小さな喜びを重...
たまに家で見つける、なんで買ったかわからない本。 昨日寝れなくてたまたま読んでたけど、妙に納得してしまった。 人間気持ちをストレートに表現するだけじゃ 息がつまるよなー と思った。 ちょっとした時間が大切だったり、何気ないやりとりに意味を見出したりするところに小さな喜びを重ねていくんだろうな。 個人的には 「花婿のハムラビ法典」が一番面白かったかな。 男性目線だったし。 ああでもしないと自分の中でバランスとり切れないっていうのは、性格の良し悪しじゃないんだろうな。
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このさらっと感がたまらん。 たぶん、誰かに寄りかかって歩こうと する人物が出てこないからなのかも。
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カソウスキ→仮想好き。 現実の摩擦といかに折り合いをつけるか。それは妥協じゃなくて工夫のような気がする。独りよがりな自己犠牲であっても、傷ついた者から同じように傷ついた物へのささやかな献身であっても、惚れた弱みとしか言いようのない赦しであっても、自己と他者のへだたりを踏まえた上で...
カソウスキ→仮想好き。 現実の摩擦といかに折り合いをつけるか。それは妥協じゃなくて工夫のような気がする。独りよがりな自己犠牲であっても、傷ついた者から同じように傷ついた物へのささやかな献身であっても、惚れた弱みとしか言いようのない赦しであっても、自己と他者のへだたりを踏まえた上での精一杯の関わりがあると思う。登場人物と年齢が近いのもあるかもしれないけれど共感できるところがあったり、クスリと笑ってしまう所があったり。楽しめた*
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表題作、カソウスキは、社内のトラブルで、僻地に飛ばされて、孤独でやってられない日々を、職場の同僚をすきと仮想して、なんとかやっていく話。他二編も、割と理不尽と折り合う方法を探す、みたいなカンジのもの。 カソウスキ、とか、言葉の選び方は好みだし、ほんのり軽くなるラストとかはすきな...
表題作、カソウスキは、社内のトラブルで、僻地に飛ばされて、孤独でやってられない日々を、職場の同僚をすきと仮想して、なんとかやっていく話。他二編も、割と理不尽と折り合う方法を探す、みたいなカンジのもの。 カソウスキ、とか、言葉の選び方は好みだし、ほんのり軽くなるラストとかはすきなのだけど、つらい時のカンジが、リアルすぎてちょっと凹みます。
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職場に仮想好きを設けて出社を楽しくするの、やるやる!と妙に共感。コメディのようなくすっとする感じ、この作品でも健在で楽しかった。
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