リヴァイアサン の商品レビュー
第一次世界大戦を背景としたスチームバンク。設定が面白い。人造獣を主体として軍を組織するダーウィニスト(ダーウィンのもじりね)と蒸気機関を発達させ多脚型陸上歩行兵器を主体とするクランカーに分かれた世界。そこに偶然出会った少年少女が絡みあう冒険小説に仕上がっている。挿絵もいっぱい!大...
第一次世界大戦を背景としたスチームバンク。設定が面白い。人造獣を主体として軍を組織するダーウィニスト(ダーウィンのもじりね)と蒸気機関を発達させ多脚型陸上歩行兵器を主体とするクランカーに分かれた世界。そこに偶然出会った少年少女が絡みあう冒険小説に仕上がっている。挿絵もいっぱい!大人が読んでも面白い!映像化したものが見たい!思いっきり続編に続く!
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子供の時に読むととても面白いだろうが、でも大人になって読んでも凄く楽しめたヤングアダルト向けスチームパンク三部作の開幕編。 <特に面白かった点> ・第1次世界大戦時の史実と虚構が混じっていて、自分の(拙いけど)知っている史実と比較しながら読むと知的好奇心を擽られるところ。 ・挿...
子供の時に読むととても面白いだろうが、でも大人になって読んでも凄く楽しめたヤングアダルト向けスチームパンク三部作の開幕編。 <特に面白かった点> ・第1次世界大戦時の史実と虚構が混じっていて、自分の(拙いけど)知っている史実と比較しながら読むと知的好奇心を擽られるところ。 ・挿絵が子供の頃読んだジュブナイルを思い出させる懐かしい感じと、でも想像力を邪魔しないところ。 ・オーストリア公子の少年アレックが、少年期特有のちょっと自己中心的な考えから出来事や他の登場人物との交わりを通して成長していく姿や、男装して英国海軍航空隊に入隊している少女デリンとの甘酸っぱい感じの今後の展開に期待できるところ。 ・主人公たちに関わるヴォルガ―伯爵やノラ・バーロウ博士の言動や立ち居振舞いがとても魅力的なところ。 ・遺伝子操作された動物を基にする<ダーウィニスト>の兵器が、おどろおどろしいけどお茶目な感じをさせるところ。 第二部の『ベヒモス ―クラーケンと潜水艦― 』が楽しみである。
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おもしろかった!中学生の頃夢中で読んでたSFみたい。 遺伝子操作された動物を基盤とする兵器や道具を使う、英国などの〈ダーウィニスト〉と、蒸気機関やディーゼル駆動の機械文明を発達させたドイツら〈クランカー〉の対立の中、オーストリア大公夫妻の暗殺が起こるという史実のかけらと空想の世界が融合された心浮き立つファンタジーだった。 両親を殺した一派に追われる公子アレックと、男装して英国海軍航空隊に志願した少女デリンの戦い、1巻は成長と出会いで燃えた。 これから二人はどうなるのかな。博士も気になるし。。。 2巻は今年の秋刊行って書いてあった。早く読みたいです。 最終決戦の完結3巻の舞台は東京と書いてあってちょっとどきどきしています。 やはり日本はクランカーよね?
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装丁とか挿画とか気合い入っているなあ。遺伝子組み換え生物を道具として用いる「ダーウィニスト」の三国協商と、機械を使う「クランカー」の三国同盟との間で戦われる第一次大戦を舞台にした少年少女の冒険もの。照明用のツチボタルや糞が武器になる矢弾コウモリなど、ダーウィニストのアイディアが結...
装丁とか挿画とか気合い入っているなあ。遺伝子組み換え生物を道具として用いる「ダーウィニスト」の三国協商と、機械を使う「クランカー」の三国同盟との間で戦われる第一次大戦を舞台にした少年少女の冒険もの。照明用のツチボタルや糞が武器になる矢弾コウモリなど、ダーウィニストのアイディアが結構面白い。話の方は、今のところ懐かしい感じのするジュヴナイル。
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息もつかせぬ展開とはまさにこのこと。それが最初から最後まで続いてくるんだからグイグイ引っ張られてしまう。 SFが苦手だなーって人でも構えることはないです。 小難しい数学的な講釈はないけれど、ロボットや生きる飛空挺は出てくる。 SFというよりは、ファンタジーと言っていいくらいなノ...
息もつかせぬ展開とはまさにこのこと。それが最初から最後まで続いてくるんだからグイグイ引っ張られてしまう。 SFが苦手だなーって人でも構えることはないです。 小難しい数学的な講釈はないけれど、ロボットや生きる飛空挺は出てくる。 SFというよりは、ファンタジーと言っていいくらいなノリです。 早く続きも読みたい。
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『これこそがスチームパンクの神髄だ――未来と過去が融合している。』とは著者の言葉だけど、本作はSFのそういう面白さを最大限引き出した佳作だった。序盤は主人公が少年ということもあって見くびっていたけど、読み進めるうちにあれよあれよとストーリーに飲みこまれていった。挿絵がまた、想像を...
『これこそがスチームパンクの神髄だ――未来と過去が融合している。』とは著者の言葉だけど、本作はSFのそういう面白さを最大限引き出した佳作だった。序盤は主人公が少年ということもあって見くびっていたけど、読み進めるうちにあれよあれよとストーリーに飲みこまれていった。挿絵がまた、想像を狭めるどころか物語に色彩と動きを与えてくれて大変いい!しばらく忘れていたワクワクを感じられた。はやく先が読みたいよハヤカワさん。ちなみにアレック派です。頑張りが感じられる王子キャラよいね。
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第一次大戦下の世界を舞台にしたスチーム・パンクな作品。遺伝子改良で生み出す奇形の生物を兵器として使役する英国やフランス、ロボット機械文明を発達させたドイツが対立している世界観に圧倒される。 しかし、物語はあくまでも2人の少年を巡る冒険譚なのだ。どぎついのだが読み易い。こりゃ面...
第一次大戦下の世界を舞台にしたスチーム・パンクな作品。遺伝子改良で生み出す奇形の生物を兵器として使役する英国やフランス、ロボット機械文明を発達させたドイツが対立している世界観に圧倒される。 しかし、物語はあくまでも2人の少年を巡る冒険譚なのだ。どぎついのだが読み易い。こりゃ面白いわー。3部作らしいので、次作が楽しみでならない。
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面白かった。SFに不慣れで、ましてやスチームパンクの定義など全くわかっていないにも関わらず楽しめる作品だった。 躍動感があり、どのシーンも映像がイメージしやすく迫力に満ちている。少年少女の成長ものとしての見どころもあり、幼かった頃のわくわくするような感情を思い出させてくれ、ノス...
面白かった。SFに不慣れで、ましてやスチームパンクの定義など全くわかっていないにも関わらず楽しめる作品だった。 躍動感があり、どのシーンも映像がイメージしやすく迫力に満ちている。少年少女の成長ものとしての見どころもあり、幼かった頃のわくわくするような感情を思い出させてくれ、ノスタルジックな感覚を保ったまま、作中のキャラに自分を重ねながら読んでいた。 中高生向けとの先入観があったのだが、遺伝子操作された生物と発達した機械との戦いは、現在のテクノロジーにある種の問題提起をしているようにも思え、そういう視点で見れば大人向けと言えるかもしれない。 メカの描写や動きに関する表現は豊富だが、それに多くのページが費やされているので、どうしてもストーリーが平坦に思えてしまう。人間ドラマの部分も期待したが、後半に少し垣間見えただけで、アクションと平行しての展開は期待外れだった。 でも、次回作が気になる佳作であることは間違いない。作中のイラストには助けられた(笑
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久々に楽しいジュブナイル読みましたねぇ。で、話が思いっきり続くになってます。少年少女が主人公で少々ご都合主義的に物語が進むけど「この後どうなるの?早く知りたい!」でぐいぐい読みやすい。(ヤングアダルトではなくジュブナイルと呼ばせてください) 中身は、スチームパンクですが、とに...
久々に楽しいジュブナイル読みましたねぇ。で、話が思いっきり続くになってます。少年少女が主人公で少々ご都合主義的に物語が進むけど「この後どうなるの?早く知りたい!」でぐいぐい読みやすい。(ヤングアダルトではなくジュブナイルと呼ばせてください) 中身は、スチームパンクですが、とにかく「遺伝子工学に特化した国々」と「エンジンで動く機械に特化」した国々との第一次世界大戦物語です。登場人物も分かりやすい。少年気分でワクワクしたのでちょっとオマケで★5にしてしまった。 これは、映画にしてほしいなぁ。インディージョーンズと帝都大戦の延長線上でお願いします。宇宙戦艦ヤマトはご勘弁を(笑)。
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ハヤカワ書房が『新ハヤカワSFシリーズ』と称して、昔懐かしいポケット版サイズの小説シリーズを刊行しました。 その第一期10作品の内の一つがこれです。 個人的に、数あるSF賞の中ではヒューゴ賞やネヴュラ賞よりローカス賞受賞作の方が面白い場合が多い、と思ってます。 しかも(書籍サイズ...
ハヤカワ書房が『新ハヤカワSFシリーズ』と称して、昔懐かしいポケット版サイズの小説シリーズを刊行しました。 その第一期10作品の内の一つがこれです。 個人的に、数あるSF賞の中ではヒューゴ賞やネヴュラ賞よりローカス賞受賞作の方が面白い場合が多い、と思ってます。 しかも(書籍サイズの復刻とはいえ)新企画に近いものがありますから、そこでツマラナいものを持ってくるはずが無い。 ・・・そう思って買ってみたんですが、カヴァーイラストに描かれている主人公二人がいかにも冒険少年少女ぽかったり、本文も所々挿絵付だったりとかで、(うぁージュブナイル小説なのかー)と正直ガッカリしてしまいました。 とはいえ一冊1600円もする本ですから読まないともったいない。 そう思って渋々読み始めました。 読み始めるとこれが面白い。 第一次世界大戦の頃(1914年)、遺伝子工学が異様に発達したイギリスと機械工学が異様に発達したドイツ(圏)を舞台にした架空歴史世界の話です。 文体が読み易いことや、話の展開のテンポがいいこともありますが、登場する二足歩行戦車や飛行船型生物などの描写が細かく、情景の想像が容易なのが一番いいところだと思います。 勿論、全体的に牧歌的な感じがするのは若年層向け小説としてはしょーが無いところで、そこで好き嫌いが分かれるかも知れません。 オーストリアの皇子である少年と、性別を偽って航空兵に志願したイギリス人少女。 最初は別々に話が進むのですが、中盤から後半にかけて、ようやく二人が邂逅するのはこの手の物語のお約束。 しかし、ドイツ軍に追われる主人公(とその他大勢)がどうにか追っ手を振り切り、話が盛り上がってきて、でも頁数も尽きてきて、(いったいこの話、どうオチつけるのさ?)と心配になったところで、例によって【次作に続く】でチョン。 クリストファー・パオリーニの『ドラゴン・ライダー』シリーズの時と同じく、三部作の一部目なのを知らずに読んでいたのでありました。 次作は6月刊行だというからおとなしく待つしかないのですが、なんともスッキリしませんねぇ(上げたり下げたり忙しい)
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