1,800円以上の注文で送料無料

ブラック・スワン降臨 の商品レビュー

3.8

41件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/09/14

古い本だけど、現在の予兆をうかがわせる内容ばかりだ。これ以後にトランプが出てくる。中国の軍事大国化、日本のインテリジェンスの脆弱さなどなど。少し気になるのは、ウクライナがロシアの兵器廠といわれていたそこに、なぜ侵攻したのかということだ。プーチンは、工廠ごと欲しかったのか。もういま...

古い本だけど、現在の予兆をうかがわせる内容ばかりだ。これ以後にトランプが出てくる。中国の軍事大国化、日本のインテリジェンスの脆弱さなどなど。少し気になるのは、ウクライナがロシアの兵器廠といわれていたそこに、なぜ侵攻したのかということだ。プーチンは、工廠ごと欲しかったのか。もういまは、かなわないけど。

Posted byブクログ

2021/09/30

アメリカ同時多発テロと福島原発事故がほとんどのドキュメント。ほかの本でも読んでいたことでもあり、すでに分かっていることもあったのだけれど、それでもやっぱり興味深かった。  戦争と常に向き合っているアメリカと70年も戦争や大きな紛争と無縁の日本。危機管理能力も政治姿勢も大人と子供ほ...

アメリカ同時多発テロと福島原発事故がほとんどのドキュメント。ほかの本でも読んでいたことでもあり、すでに分かっていることもあったのだけれど、それでもやっぱり興味深かった。  戦争と常に向き合っているアメリカと70年も戦争や大きな紛争と無縁の日本。危機管理能力も政治姿勢も大人と子供ほどの違いがある。福島の災禍も腹の座った度胸ある政治家、総理大臣が対処していれば防げたことであったかもしれない。  わからない難しい漢字が結構多かったけれど、著者の筆力なのかぐいぐい引き込まれてスラスラ読め、ほぼ1日で読み切った。

Posted byブクログ

2021/06/28

『鳴かずのカッコウ』を読んで、手嶋氏の読み飛ばしていた著作を拾っておこうと図書館で借りて読んでみた一冊。 さすがに、10年も前の本なので、話題はもはや“懐かしさ”を感じるものだった。ただ、2001年の同時多発テロ事件以降、アメリカの弱体化、迷走、それに付け入る様に台頭してきている...

『鳴かずのカッコウ』を読んで、手嶋氏の読み飛ばしていた著作を拾っておこうと図書館で借りて読んでみた一冊。 さすがに、10年も前の本なので、話題はもはや“懐かしさ”を感じるものだった。ただ、2001年の同時多発テロ事件以降、アメリカの弱体化、迷走、それに付け入る様に台頭してきている中国が、当時の脈動から今に至っているのだなと思うと、ゾっとするものがある。 著者のことを知るきっかけとなった9.11. そのことに触れた第4章ワシントン支局の264時間は、なかなか読ませるものがあり、遠く日本からではあるが、リアルタイムで同じ時を過ごしていたと思うと感慨深い。もっとこの章にページを割いてくれてもよかったのにと思う。それにしても、4章の最後の小見出し「寛容さを失ったアメリカ」は、そのまま、それ以降、継続しているとも取れる。 本書では、アメリカは10年越しの復習を果たし(2011年5月ネプチューンの槍作戦でのウサマ・ビンラディン殺害)、立て直しを図ったかのように見えるが、オバマの後の、2016年トランプ政権の出現までは予見できていない。 帝国主義(あるいはファシズム)が退けられ、社会主義・共産主義が敗北し、自由民主主義が生き残った今日ではあるが、対立軸を無くし、もはや己の立ち位置さえ定まらないのではなかろうかという気がしないでもない21世紀。 だからこそ、インテリジェンスの必要性はさらに増すというものか。

Posted byブクログ

2020/04/05

9.11から3.11までの大きな転換点の裏側で、様々な重要な決断がリアルタイムで行われている事が描かれており、臨場感のあるインテリジェンスの働きが重要な役割を果たしている事がわかった。 2020年4月の現在は世界中が3.11、9.11以上の災厄に見舞われている。世界を救うために...

9.11から3.11までの大きな転換点の裏側で、様々な重要な決断がリアルタイムで行われている事が描かれており、臨場感のあるインテリジェンスの働きが重要な役割を果たしている事がわかった。 2020年4月の現在は世界中が3.11、9.11以上の災厄に見舞われている。世界を救うために、または今後の世界を作っていくために、世界中のインテリジェンスはどのような働きをしているのだろうか?

Posted byブクログ

2018/10/28

【要約】 ・ 【ノート】 ・出だしのオバマ大統領の行動にフォーカスしている部分は、秀逸な「見てきたウソ」のようで、引き込まれてしまった。フィクションなのかノン・フィクションなのか。 ・中盤以降は少し中だるみ的な印象を受けたが、それは日本官邸や霞が関の人々の言動が、オバマ大統領...

【要約】 ・ 【ノート】 ・出だしのオバマ大統領の行動にフォーカスしている部分は、秀逸な「見てきたウソ」のようで、引き込まれてしまった。フィクションなのかノン・フィクションなのか。 ・中盤以降は少し中だるみ的な印象を受けたが、それは日本官邸や霞が関の人々の言動が、オバマ大統領の記述のように小説的な仕立てでないからなのかも知れない。 ・佐藤優氏の本を読んだ時もそうだが、我が国のインテリジェンス弱小国ぶりは嘆かわしいことだ、という読後感を持つ自分が嘆かわしい。 ・きっと、それなりの論理で真逆のことを説かれても付和雷同するんだろうな。 ・だから、書かれていることについて、少しでも自分で調べて、本当なのかどうか、また、それに対して自分はどう判断するか、ということをやっていかなきゃ、と思わされた。 ・この本に興味を持ったのは、確かFACTAで紹介されてたからだったと思う。

Posted byブクログ

2017/05/07

アメリカVSアルカイダ、9.11でのご自身のルポ、鳩山政権でのインテリジェンス的失政を中心とする日本のインテリジェンス政策への嘆き、北朝鮮、中国、ロシア近隣国との関係、最後は東日本大震災。ビンラディン暗殺に要したブラックホークで始まり、ブラックスワンと称した大震災に至るまで、ルポ...

アメリカVSアルカイダ、9.11でのご自身のルポ、鳩山政権でのインテリジェンス的失政を中心とする日本のインテリジェンス政策への嘆き、北朝鮮、中国、ロシア近隣国との関係、最後は東日本大震災。ビンラディン暗殺に要したブラックホークで始まり、ブラックスワンと称した大震災に至るまで、ルポでありながらもフィクションとさえ思わせる様な文章は圧巻です。 さすが、文民インテリジェンスオフィサーの手嶋さんならではの仕上がり振りに満足してます。

Posted byブクログ

2015/01/23

世界を引いて見て、全体の関係や流れを把握する視点、アウトプットする表現力が素晴らしい。 3.11での世界と日本の対比は読んでいて、当時の政府へ漠然と感じていたもどかしさが蘇ってきてつらかった。 誰かの行動や発言を切り取っての批判ではなく、日本を憂えるが故の、もっと大きな視点か...

世界を引いて見て、全体の関係や流れを把握する視点、アウトプットする表現力が素晴らしい。 3.11での世界と日本の対比は読んでいて、当時の政府へ漠然と感じていたもどかしさが蘇ってきてつらかった。 誰かの行動や発言を切り取っての批判ではなく、日本を憂えるが故の、もっと大きな視点からのメッセージなんだと理解した。 手嶋さんの著作のおかげで、世界で起こっていることへ、リアリティを持って関心を向けられるようになった。

Posted byブクログ

2013/12/31

オサマビンラディンの暗殺劇をホワイトハウスの側からドキュメンタリータッチで追跡し、いきなり引き込まれてしまった。 9.11のテロ情報をホワイトハウスは2か月前には知っていたこと、防ぐ手立てはあったのではないか、イラク戦争が、たった一人の亡命者の作り話から尾ひれをつけて、ブッシュ大...

オサマビンラディンの暗殺劇をホワイトハウスの側からドキュメンタリータッチで追跡し、いきなり引き込まれてしまった。 9.11のテロ情報をホワイトハウスは2か月前には知っていたこと、防ぐ手立てはあったのではないか、イラク戦争が、たった一人の亡命者の作り話から尾ひれをつけて、ブッシュ大統領の思い込みを増長させて、都合のいい話に祭り上げられてしまい、イラクを戦禍に巻き込んでしまったこと、 3.11の時の民主党の対応がいかにひどいものだったかを、情報のクオリティ面から評価した本だと思う。 緊迫した局面が伝わってくる 今となってはエンタメ性の高い本だとおもう。

Posted byブクログ

2013/07/29

インテリジェンスの凄まじさ。その真価は危機の時にこそ問われるものだ。一流のインテリジェントとそれを使う能力のあるリーダーが同時に存在しなければ国を危うくする。

Posted byブクログ

2013/05/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

経験豊富で日米のVIPの人となりに触れた経験を持つ元ジャーナリストの作者による、インテリジェンスの第一線に触れたノンフィクション。 正常な想像力で物事をみていくと、我が国に足りないもの、政治指導者と権力中枢に不足していることが見えてくる。 SEALSによるアルカイダ指導者の暗殺から、米国をめぐる、パキスタン、中国、さらにはスーダン、イラク、ウクライナなどの国々からもたらされるインテリジェンスの話、我が国を巡る中国、北朝鮮、そして沖縄米軍基地問題の成り行き。地勢、経済、政治、軍事に精通した上で、人脈もなければ書けないと思われる。 決してエンターテイメントではなく、シビアな現実を赤裸々に記している。 福島第一原発事故への政府の対応について、菅首相と、政府のシステムに対する批判は手厳しい。 多民族国家、米国が危機に面した時に、無私の心が国のシステムを護る、ユナイテッド93便のエピソードはそれを物語っている。 MC-130Pコンバット・シャドー特殊作戦機を筆頭に松島基地に舞い降りた米軍、1995年、村山政権下で何もできなかったことを「教訓」として、独断専行と言っていい形で、救援活動を行い、米国民に半径80km圏内からの退避を呼びかけた。 覚悟無き民に、主権は持続できないということか。 米国により民主主義を植え付けられた幾多の国の中で、我が国の政治がこの有様では他国に向ける顔はない。政治を立て直さなければ。

Posted byブクログ