1,800円以上の注文で送料無料

ブラック・スワン降臨 の商品レビュー

3.8

41件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/02/10

日本に致命的に欠けているインテリジェンス、この重要性について数々の実例をもとに書かれている。インフォメーションとインテリジェンスを見極める力が必要だし、不完全なインテリジェンスの抜けている部分を補う洞察力が必要。また、いくらインテリジェンスが確かであっても、決断力が問われる。いま...

日本に致命的に欠けているインテリジェンス、この重要性について数々の実例をもとに書かれている。インフォメーションとインテリジェンスを見極める力が必要だし、不完全なインテリジェンスの抜けている部分を補う洞察力が必要。また、いくらインテリジェンスが確かであっても、決断力が問われる。いまや、巨大なブラック・スワンに覆い隠された日本は、暗闇の中でもがいている。

Posted byブクログ

2012/02/09

まるで、テレビのドキュメンタリーを見ているような感覚になった。 情報を集めて分析し、それらを編集統合して、映像ではなく本にまとめたという感じ。長年の現場での記者経験が活かされていると思った。 著者のインテリジェンスが伝わって来る、読み応えのある本でした。 尚。この本を購入した...

まるで、テレビのドキュメンタリーを見ているような感覚になった。 情報を集めて分析し、それらを編集統合して、映像ではなく本にまとめたという感じ。長年の現場での記者経験が活かされていると思った。 著者のインテリジェンスが伝わって来る、読み応えのある本でした。 尚。この本を購入したきっかけは、以下のインターネット番組「ラジオ版 学問ノススメ」2012年1月16日放送だった。http://podcast.jfn.co.jp/poddata/susume/susume_vol303.mp3

Posted byブクログ

2012/01/28

本書はいろいろ示唆に富んだ本である。 佐藤優氏の一連の著作により「インテリジェンス」という言葉がかなり浸透したが、手嶋氏によれば、「インテリジェンス」は決して万能なものではなく、人が扱うものであう以上、特にその時の宰相の姿勢や器により、集まる情報の質(信憑性を含む。)も量も自ず...

本書はいろいろ示唆に富んだ本である。 佐藤優氏の一連の著作により「インテリジェンス」という言葉がかなり浸透したが、手嶋氏によれば、「インテリジェンス」は決して万能なものではなく、人が扱うものであう以上、特にその時の宰相の姿勢や器により、集まる情報の質(信憑性を含む。)も量も自ずと変質してしまう、といった視座が大変参考になった。

Posted byブクログ

2012/01/10

手嶋龍一氏の講演を実際に聴いているので、新鮮さはなかった。しかし初めて読む人にとっては、面白いだろう。おととし聴いたとき朝鮮半島には今後数年、何も発生しないと断言されていたが、砲撃事件、沈没事件等の末、金正日が死去した。インテリジェンスでも読み解けなかったか。中国外務関係は、「戴...

手嶋龍一氏の講演を実際に聴いているので、新鮮さはなかった。しかし初めて読む人にとっては、面白いだろう。おととし聴いたとき朝鮮半島には今後数年、何も発生しないと断言されていたが、砲撃事件、沈没事件等の末、金正日が死去した。インテリジェンスでも読み解けなかったか。中国外務関係は、「戴秉国」氏を見ろ、ということで大変参考になっている。

Posted byブクログ

2012/01/21

ありえない事態が現実となることの隠喩「ブラック・スワン」。 アメリカの中枢が狙われた自爆テロ。安全神話が崩された日本の原発。 9.11米同時多発テロ事件から3.11東日本大震災までの10年間にわたる、国家間のインテリジェンス戦争を、NHKワシントン支局長だった著者がノンフィク...

ありえない事態が現実となることの隠喩「ブラック・スワン」。 アメリカの中枢が狙われた自爆テロ。安全神話が崩された日本の原発。 9.11米同時多発テロ事件から3.11東日本大震災までの10年間にわたる、国家間のインテリジェンス戦争を、NHKワシントン支局長だった著者がノンフィクションで描いています。 同時多発テロ以後の日米関係や、東日本大震災直後の福島第一原発への対応の裏側を知ることができます。 精度の高い情報を引き出し、素早く的確な決断を下すシステムが機能不全に陥っている日本。 危機感を覚えながら最後まで一気に読める一冊です。

Posted byブクログ

2012/01/03

(元)NHK社員でもここまでインテリジェンスに迫れる手嶋さんの実力に脱帽。9.11、ブッシュの戦争、オバマの戦争、沖縄問題、3.11とここ最近の日本と米国について、流れを追いながら、かつ今まで見聞きしてこなった内容も含めて読み易くまとめまっています。 経済の分野から歴史的な視点...

(元)NHK社員でもここまでインテリジェンスに迫れる手嶋さんの実力に脱帽。9.11、ブッシュの戦争、オバマの戦争、沖縄問題、3.11とここ最近の日本と米国について、流れを追いながら、かつ今まで見聞きしてこなった内容も含めて読み易くまとめまっています。 経済の分野から歴史的な視点で現代をまとめた水野さんの『終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか』と対をなすようなイメージで、米国と日本の政治から現代をまとめた感じの位置づけでしょうか。 特に日本の政治や、原発問題などが気になる方には特におすすめです。バタバタしててレビュー書き遅れw(2012.01.01読了)

Posted byブクログ

2012/01/03

NHKワシントン支局長だった著者による、9・11から3.11に至るインテリジェンス活動の日米差を読み物風に描いた昨年12月の本。 トム・クランシーをひと頃愛読していた者としては、それほどインパクトは無かったが、この国の意思決定につながるインテリジェンスと外交の不在をするどく衝く著...

NHKワシントン支局長だった著者による、9・11から3.11に至るインテリジェンス活動の日米差を読み物風に描いた昨年12月の本。 トム・クランシーをひと頃愛読していた者としては、それほどインパクトは無かったが、この国の意思決定につながるインテリジェンスと外交の不在をするどく衝く著者の危機感は伝わる。ネットで初めて日米安保条約全文を読んでみたりしました。(10条ぐらいしかないのですね) まだまだ勉強することが沢山ありますわ。

Posted byブクログ

2011/12/27

 同名の映画もありましたが,「ブラック・スワン」とは,ありえない事態が現実となることの隠喩として使われる言葉(漆黒の白鳥などこの世に存在しないとされていたのに,1697年,オーストラリアで漆黒の白鳥が発見されたことによる。)。  9.11同時多発テロ,福島原発事故等,誰もが予想...

 同名の映画もありましたが,「ブラック・スワン」とは,ありえない事態が現実となることの隠喩として使われる言葉(漆黒の白鳥などこの世に存在しないとされていたのに,1697年,オーストラリアで漆黒の白鳥が発見されたことによる。)。  9.11同時多発テロ,福島原発事故等,誰もが予想していなかったことが次々と起こっています。まさしく「ブラック・スワン」です。  この本は,アメリカによるビンラディン暗殺から始まり,その発端となった9.11テロ,テロ後のアメリカの様子,日米同盟下での日米関係,東日本大震災の対応を裏側の事情も交えて書かれています。  日本にインテリジェンス機関がないと言われて久しいですが(落合信彦氏も随分昔から主張してました。),「インテリジェンス」とは何か?,情報収集を行えば事足りるのか,時の権力者はその情報をどう活かすのか等を国際ジャーナリストである著者が実際の事件を元にわかりやすく伝えてくれています。    手嶋さんと言えば,9.11テロ発生時にNHKのワシントン支局長を勤めており,テロ発生後,11日間連続でニュースを伝えていたのは有名な話です。  作家としても「ウルトラ・ダラー」,「スギハラ・ダラー」等インテリジェンス小説も書かれています。  歴史にifはないですが,この本の中でも触れている阪神大震災,福島原発事故の際の政府の対応にはあきれ返ります。あの時こうしていれば,犠牲者を減らすことができたのにと思うとやりきれなくなります。

Posted byブクログ

2012/01/03

9.11同時多発テロ事件から、その首謀者ビンラディンが殺害されるまでの10年、アメリカがテロ戦争へ突き進んでいった内情や、日米関係をインテリジェンスの観点から描いたノンフィクション。緊迫感溢れる描写は、ジャーナリストとして9.11事件発生当時、NHKワシントン支局長だった著者なら...

9.11同時多発テロ事件から、その首謀者ビンラディンが殺害されるまでの10年、アメリカがテロ戦争へ突き進んでいった内情や、日米関係をインテリジェンスの観点から描いたノンフィクション。緊迫感溢れる描写は、ジャーナリストとして9.11事件発生当時、NHKワシントン支局長だった著者ならではだろう。 「ブラック・スワン」とは、あり得ない事態が現実となることの隠喩。初めて本土を攻撃されたアメリカ、絶対安全だといわれていた日本の原発の事故。未経験の事態に、国の指導者がいかに対応したかを対比させている。 北朝鮮の金正日が急逝した。2012年は、多くの国で指導者が変わる。普天間問題で日米同盟が揺らぎ、安全保障の空白が生じて、東アジアが不安定にならないことを祈るのみです。。。

Posted byブクログ

2018/02/01

東アジア、世界における日本のプレゼンスの衰退を改めて認識させられる一冊。震災におけるアメリカと日本の初動の違いにはさすがに情けなくなります。一体どちらが当事者なのか。「情報とは命じて集まるものではなく、リーダーの力量で磁石のように吸い寄せるもの」。ガツンときました。 手嶋さんの取...

東アジア、世界における日本のプレゼンスの衰退を改めて認識させられる一冊。震災におけるアメリカと日本の初動の違いにはさすがに情けなくなります。一体どちらが当事者なのか。「情報とは命じて集まるものではなく、リーダーの力量で磁石のように吸い寄せるもの」。ガツンときました。 手嶋さんの取材力は圧巻です。冒頭はまるでホワイトハウスの現場に同席しているかのよう。圧倒的な臨場感で一気に読めました。

Posted byブクログ