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夜中にジャムを煮る の商品レビュー

3.8

45件のお客様レビュー

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2018/05/08

 「食」にまつわるさまざまを語ったエッセイ集。読んでいる文字の裏側から、元気のいい「おばちゃん」の声が聞こえてくる気がする(あくまでも、私には、だが)。  苦手だったモノたちを新しいやり方で捉えられるようになり、だんだん、あるいは大いなる尊敬をもって好きになれる。その過程の端々を...

 「食」にまつわるさまざまを語ったエッセイ集。読んでいる文字の裏側から、元気のいい「おばちゃん」の声が聞こえてくる気がする(あくまでも、私には、だが)。  苦手だったモノたちを新しいやり方で捉えられるようになり、だんだん、あるいは大いなる尊敬をもって好きになれる。その過程の端々を感じてじぃん、とした。多大な苦労もおありだったと察するが、ときにしみじみさせ、ときにくすりと笑わせてくださる文体は、たしかに元気と勇気を与えてくれるものだと思う。  巻末にはエッセイに登場した料理の作り方やお店の連絡先まで書いてあって、頭が下がる。実に、あっけらかんとカッコいい「おばちゃん」像を保たせてくれる楽しい読みものなのである。

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2018/03/20

久々に平松洋子を手に取ってみた。安定の内容。読み続けるとワンパターンで食傷してしまいがちだが、食のエッセイを読みたくなったら、平松洋子とか小泉武夫先生が間違いがなくていい(ショージ君は別格)。 今回良かったのは「一人ご飯」と「食べたくない時のやり過ごし方」。グルメとは逆方向だが...

久々に平松洋子を手に取ってみた。安定の内容。読み続けるとワンパターンで食傷してしまいがちだが、食のエッセイを読みたくなったら、平松洋子とか小泉武夫先生が間違いがなくていい(ショージ君は別格)。 今回良かったのは「一人ご飯」と「食べたくない時のやり過ごし方」。グルメとは逆方向だが、きっと多くの人が直面するの食の課題。ここをこういう風に切り込んでくる平松さん、やっぱいいなぁ、と思った次第。

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2017/03/24

食に関するエッセー。 お風呂の中で毎日1章ずつ読みました。 旅行をとおして地域でその土地の食について観察して研究するだけじゃなくて、日々の生活に取り入れているところから食に対するこだわりがよーく感じられる。 普通お家で七輪とか蒸し器とか、めんどくさくて使えないもん。 でもジャムを...

食に関するエッセー。 お風呂の中で毎日1章ずつ読みました。 旅行をとおして地域でその土地の食について観察して研究するだけじゃなくて、日々の生活に取り入れているところから食に対するこだわりがよーく感じられる。 普通お家で七輪とか蒸し器とか、めんどくさくて使えないもん。 でもジャムを煮る点については真似したい!と思った。

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2017/01/01

2016年11月27日に開催された全国大学ビブリオバトル2016~京都決戦~奈良・和歌山地区決戦で発表された本です。

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2016/11/09

まさに「丁寧な暮らし」。 こだわりに満ちた、けれど飾らない粋な食の風景…なのだけど、正直ちょっとクドいかな。描かれているそれは確かに憧れる素敵な生活ではあるのだけど「結局、自由業だからできるんですよね」って考えがどうしてもチラついてしまう。 勤め人な私の生活にはレンチン調理とか麺...

まさに「丁寧な暮らし」。 こだわりに満ちた、けれど飾らない粋な食の風景…なのだけど、正直ちょっとクドいかな。描かれているそれは確かに憧れる素敵な生活ではあるのだけど「結局、自由業だからできるんですよね」って考えがどうしてもチラついてしまう。 勤め人な私の生活にはレンチン調理とか麺つゆとかサ○ウのご飯とか、そういうものを完全に遮断することはやはりできない訳で。もう少し隙というか多少の抜け感があるほうが食エッセイとしては好きだな、現実的で。

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2017/09/06

平松洋子さんの文庫本は電車の中で読むのにちょうどよく、読んでいて楽で、ちょっとした情報が入れられていて、けれど、読み終わったあとは内容をほぼ忘れてしまう。 ずっとそう感じていました この本の「今日は何も食べたくない」を読むまでは 娘の一言「おかあさん冷めちゃうよ、はやく食べてきて...

平松洋子さんの文庫本は電車の中で読むのにちょうどよく、読んでいて楽で、ちょっとした情報が入れられていて、けれど、読み終わったあとは内容をほぼ忘れてしまう。 ずっとそう感じていました この本の「今日は何も食べたくない」を読むまでは 娘の一言「おかあさん冷めちゃうよ、はやく食べてきて」の一文に泣かされました。 食べることは切ない そう感じて… この感覚、前にもあったぞ?と 辺見庸の「もの食う人々」を読み終わった時に感じた感覚だと思い出しました。

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2015/03/06

通常運転の平松節。 表題の『夜中にジャムを煮る』はあしがはやい果物たちとの付き合い方、未熟な若いお嬢さんから熟れきって恥ずかしくなるほどむんむんな腐る一歩手前を果実になぞらえているが、全体的に色っぽい。 最後にいきつくのはジャムなのだが、私も夜中にジャムを煮ることが多い。昼間では...

通常運転の平松節。 表題の『夜中にジャムを煮る』はあしがはやい果物たちとの付き合い方、未熟な若いお嬢さんから熟れきって恥ずかしくなるほどむんむんな腐る一歩手前を果実になぞらえているが、全体的に色っぽい。 最後にいきつくのはジャムなのだが、私も夜中にジャムを煮ることが多い。昼間ではなんとなく盛り上がらないのだ。いそがしいというのもあるけれど、台所だけぽつんと明かりがついて、皆が寝静まっているそのときに甘ったるい匂いが充満するその時間。 うまく全体を表している気がする。 このジャムの章は沖縄空港でいいかげんな業者に腐りかけのアップルマンゴーを売られた恨み言から始まっている。その値4200円と送料まで覚えていることから考えてもものすごくむかついたんだろうなぁと思う。 他にも根来の漆椀をテレビ局に貸し出したところ、いい加減に扱われ、その辺に放置されて倒れこんだ人によって壊されたあげく彼女の美意識から著しく外れた金の繕いをやられたという恨み言も。 さもありなん、彼女の食に対する情熱というか執念をそのどちらも理解できないから、平気でいい加減なことができたのだ。 世の中にはそんな人もいる。 サプリで栄養を取り、食い物なんておなかにたまればいいじゃん、と思う人が。 そういう人にはたぶん、この本はつまらないと思う。 けれど、食の空気を楽しむ人には平松洋子さんの本はワンパターンでも面白い。 また、家族との話で娘さんとのエピソードはかなり泣ける。食と家族は切っても切り離せないテーマだから。 巻末はそんな彼女の作中レシピが見開き8つずつぎっしりのっている。 1/4ページでおさまる簡潔なレシピは真似しやすくお得だ。 解説は梨木果歩。 とはいっても、解説はほんの一部であとは梨木果歩のエッセイになってしまっている。 梨木果歩のファンも解説のためだけに買ってもいいと思う。

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2015/02/17

「夜中にジャムを煮る」と「お茶にしましょうか」と、最後の方の、なにも作る気が起きないときの話が好き。 ジャムを煮たり、お菓子に合わせてお茶を淹れたり、丁寧な生活も憧れるけど、正直何もしたくない日だってある。平松さんでもそういう日があるんだ、とわかってちょっと安心した。 本当はそう...

「夜中にジャムを煮る」と「お茶にしましょうか」と、最後の方の、なにも作る気が起きないときの話が好き。 ジャムを煮たり、お菓子に合わせてお茶を淹れたり、丁寧な生活も憧れるけど、正直何もしたくない日だってある。平松さんでもそういう日があるんだ、とわかってちょっと安心した。 本当はそういう日と、ジャムを煮る日は地続きなのに、書店で見かけるライフスタイル本はきれいなところだけ場面場面を切り取っていて、さも常にきちんとしてるかのように見えて、読んでるこちら側の人間を「こうしなければ」と追い詰めていく。 見せかけじゃなくて地に足のついた暮らしをしていくぞ。

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2015/02/17

料理、食事の独特な表現が美しく素晴らしい。 文章にどっぷりとつかって幸せな気持ちになれる。 食を追求する姿勢がかっこいい。

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2014/02/26

文章がとても好き。 本棚にこの本があるだけで宝物を所有しているような気持ちになれる。平松さんの食物に対する情熱?探究心?執着?こだわり?……いえいえ、愛情をもっともっと見てみたいと思わせてくれた一冊。 彼女のように肩肘張らずに美味しいものを食べながら作りながら生きていきたい。

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