永遠をさがしに の商品レビュー
感動した。主人公は16歳の少女、和音。世界的に有名な指揮者である父親と元チェロリストの母親が離婚。数年後、型破りな新しい母親ができる。母親が出て行った本当の理由を知った和音が音楽と向き合っていく姿、険悪だった父親や義母との関係や友情。綺麗にまとまっていて読みやすかった。
Posted by
頑なな態度がほぐれていく過程、みんなの心がひとつになっていく過程。 寂しかったり、誰かを心配したり、思いやったり、手をかしたり、 そんな人間模様がすばらしい。
Posted by
ジュニア小説の棚にあったからジャンルとしてはYAに入るのかな。 世界的な指揮者を父に持つ和音は高校生。 父は多忙を極め、家庭を顧みない。 幼い頃から母から期待されチェロのレッスンに身を捧げてきたが 和音は挫折してしまう。 11歳の時、両親が離婚。母は家を出、父親と暮らす和音は な...
ジュニア小説の棚にあったからジャンルとしてはYAに入るのかな。 世界的な指揮者を父に持つ和音は高校生。 父は多忙を極め、家庭を顧みない。 幼い頃から母から期待されチェロのレッスンに身を捧げてきたが 和音は挫折してしまう。 11歳の時、両親が離婚。母は家を出、父親と暮らす和音は なかなか父への不信感は拭えずにいるところへ継母として真弓が登場する。 後半になるほど母、父、真弓の秘密や真意がドドーっと明らかになって若干お腹一杯な感じはあるけど やはりマハさん!あったかくて優しい。 G線上のアリアが本当に聴こえて来るような優しい小説だった。
Posted by
登場人物たちがみんな素直過ぎる。それでけの経験してるならもっと擦れていいでしょうと思わずにはいられない。
Posted by
4人の女性チェリスト。それぞれが「母と娘」の関係をチェロで繋いでいる。 チェロはどんな楽器よりも「抱いて」演奏するという表現が相応しいと思う。抱きしめるからこそ、母親のぬくもりを想起し、自分と一つになるような錯覚を起こす。 物語だからこそ、登場人物たちはこんなに明るく前に進むこ...
4人の女性チェリスト。それぞれが「母と娘」の関係をチェロで繋いでいる。 チェロはどんな楽器よりも「抱いて」演奏するという表現が相応しいと思う。抱きしめるからこそ、母親のぬくもりを想起し、自分と一つになるような錯覚を起こす。 物語だからこそ、登場人物たちはこんなに明るく前に進むことができるのだ。将来を迷っていた少年少女たちが夢を見つけ自分の力で歩き出し、大人たちはそれを暖かく見守り応援してくれる。ああ素晴らしいなと素直に思うことができた。 自分がチェロをすこしばかり弾いていたからかもしれないが、チェリストがたくさん出てきたことに嬉しさを感じた。四人とも性格も弾き方も違う、けれどチェロが好きで演奏を大切な人に届けたいという思いに違いはなかった。ああ、チェロが弾きたいなと思った。 ちなみに余談ですが… 学校の図書室で借りたので帯は表紙裏に貼られていて、読了後に読んだのですが、終盤のいいところ抜き出し過ぎ(笑) 読む前に見ていたら、ちょっと先入観がついてしまいそうです。これはあらすじとか見ずに読んでもらいたい。 さらりと読めていいのではと思います。
Posted by
指揮者の父親は不在がちで、離婚して元チェリストの母が家を出てから一人で過ごす時間の長かった主人公・和音のもとに、突然現れた義理の母親、真弓。2人の同居生活と、高校の友人の文斗と朱里との日常が温かな筆致で描かれる。 父親と一般的な親子関係を築けずにいる和音。愛情あふれる両親と兄弟...
指揮者の父親は不在がちで、離婚して元チェリストの母が家を出てから一人で過ごす時間の長かった主人公・和音のもとに、突然現れた義理の母親、真弓。2人の同居生活と、高校の友人の文斗と朱里との日常が温かな筆致で描かれる。 父親と一般的な親子関係を築けずにいる和音。愛情あふれる両親と兄弟のいる家庭に暮らす友人。2人に憧れる和音の姿が切ない。真弓の登場で、今まで人の気配が感じられなかったハウスがホームに変わる様子に心が温まる。 病によって、日常をもぎ取られる真弓。 突然目の前から、姿を消した母親。 高校生たちの将来に対する漠然とした不安な気持ち。 誰もが何等か辛さや痛み、悩みを抱え、投げやりになり、自分を見失いそうになりながら、もがいて苦しんで、ようやく光を見出す。 人はそれぞれ、大きさの違いはあるけれど、悲しみや辛さを感じて日々を送るときもあると思う。いつだって笑っていたいけれど、できないときもある。 それでも、その痛みを認めて、自分が出来ることを精一杯していれば明日は拓けると思わせてくれる。 原田マハ作品は2冊目。 作者の言葉の選び方、情景の切り取り方が好き。 P180の和音がチェロケースを抱えた人が電車からホームに降り立つ姿を追うシーンは何気ないけれど、和音のチェロに対する愛情深さを描いていて、姿が目に浮かんだ。 映画化されるといいな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
高校1年の女の子の自立の物語。 初の原田マハ作品です。 母との別離、父との葛藤で孤立していた主人公が、高校に入って友人や周りの愛に助けられ、進路に目覚める姿は青春そのものです。 読みやすいですし、家族、友情、音楽というキーワードが好きな人なら、きっと満足できる作品です。 自分は主人公と同じ年の娘もちですので、より感情移入をしてしまいました。 最近、人との絆、信頼ということがテーマになっている作品を読む機会が多く、どれも感動させられてしまいます。
Posted by
誰かの作品に似てる…と読み続けてしまった。高校生+音楽もの、なので、原田作品の面白さや新鮮味がなかったかも。真弓の最後のエピソードは、中途半端だったから要らなかった気がする。 くらーい現代オペラ帰りに読了。 2012/11/9読了
Posted by
「私は、音楽を聴くのが大好きな人」 そう言って憚らない人間の世界から、音が消える。 それはどんな気持ちがするのだろう。 絶望、絶望としか言いようがないのかもしれない。 でも、音楽が無くなったわけじゃない。 聞こえなくても、心の中に音楽はある。 聞こえなくても、音楽を、響きを感じ...
「私は、音楽を聴くのが大好きな人」 そう言って憚らない人間の世界から、音が消える。 それはどんな気持ちがするのだろう。 絶望、絶望としか言いようがないのかもしれない。 でも、音楽が無くなったわけじゃない。 聞こえなくても、心の中に音楽はある。 聞こえなくても、音楽を、響きを感じ取ることはできる。 音楽は、いつでも共にある。
Posted by
原田マハさん、「楽園のカンヴァス」が気になっているのですが、先にこっちを読みました。 読みやすいし、音楽の話も心地いいし、真弓さんも好き。 ただ今は、もう少しひねりのある話を自分が求めているっていう意味で★3つなだけで。文斗くんがあまりにも良い子過ぎるわとか、実はめちゃくちゃピア...
原田マハさん、「楽園のカンヴァス」が気になっているのですが、先にこっちを読みました。 読みやすいし、音楽の話も心地いいし、真弓さんも好き。 ただ今は、もう少しひねりのある話を自分が求めているっていう意味で★3つなだけで。文斗くんがあまりにも良い子過ぎるわとか、実はめちゃくちゃピアノが上手でしたなんてこと滅多にないよとか、朱里まで夢を見つけて動き出すなんてそんなとか言っちゃダメだよね。中学生の読書感想画コンクールの指定図書。情景も広がるし、とてもいい本だと思います。
Posted by