夢違 の商品レビュー
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浩章は幽霊を見たと思った。そこは図書館の中の渡り廊下だった。その姿は古藤結衣子だった。こめかみの人房の銀髪。しかし彼女は十年以上前に亡くなっていたはずだ。人間の夢を記録できる手段が発明され、それを夢札という。その記録された夢を分析する夢判断という職業がある世界。浩章は夢判断を職業としている。そして死んだ古藤結衣子は予知夢をみることで有名だった。夢は外からやってくる。先輩の鎌田の持論だ。夢を取り巻く不思議な世界。古藤結衣子はあの事故で本当に死んだのだろうか。
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人の見る夢が視覚化され「夢札」として保存することができるようになった時代。「夢判断」たちは夢に意味を求めて様々な人の夢を視る。ある日、夢判断の浩章は、死んだはずの女性の姿を図書館で目にする。彼女は日本で初めて予知夢を見ることが認められた人物だった…。 子どもたちの見る八咫烏の夢が印象的だった。八咫烏≒サッカーという認識は子どもたちの間でも普通に当たり前なのだろうか。 個人的には角川書店の単行本のフォントがすごく苦手。ユージニアでも気になって内容が頭に入らなかった。「ひ」「を」「ミ」が特に気になる。
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特殊な装置を使って夢を記録し再生することができ、夢を分析する「夢判断」という専門職があるという不思議な設定。をの夢判断職の青年?か壮年期に入ったくらいの男性が主人公。主人公と、ひとりの女性(主人公の兄の婚約者で、十年前に自分が夢で予知した事故で亡くなっている)との不安定な繋がりを...
特殊な装置を使って夢を記録し再生することができ、夢を分析する「夢判断」という専門職があるという不思議な設定。をの夢判断職の青年?か壮年期に入ったくらいの男性が主人公。主人公と、ひとりの女性(主人公の兄の婚約者で、十年前に自分が夢で予知した事故で亡くなっている)との不安定な繋がりを暗示しつつ、次々起こる不思議な事柄に恩田さんの世界観が全開で前半はワクワクしながらどんどん読みました。とはいえ後半に入ると、そうかそうだったのか!という、たとえゾクゾクしてもすっきりした読後感を期待していたのですが、それこそ変わった夢だったな~というようなあやふやな感じで読了し少し残念でした。書き下ろしではなく新聞連載だったらしいのでそのせいかもしれないと思ったり、恩田さんだからと期待しすぎたとか思ったり。
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あんまり面白くなかったなあ。長いわりには中身が・・。 夢札を引くってなんだ?と思ったら造語でしたか。ホラーとサスペンスが混ざったような感じで、夢とか神隠しとか時空のねじれとか出て来るので当然ながらすっきりはしない結論。いや、こういうのが好きな人には楽しい本なんだろうけど、自分が...
あんまり面白くなかったなあ。長いわりには中身が・・。 夢札を引くってなんだ?と思ったら造語でしたか。ホラーとサスペンスが混ざったような感じで、夢とか神隠しとか時空のねじれとか出て来るので当然ながらすっきりはしない結論。いや、こういうのが好きな人には楽しい本なんだろうけど、自分が本に求めるものとは違ったので低評価になってしまいました。 長くて、登場人物が絞られている割にはどの人にも魅力を感じたり感情移入したりする事もなかったのも不満な理由。そして最後は壮大なストーリーをなんかこちょこちょ、っとやっつけで纏めた感がぬぐえず。 ごめんなさい、ケチばかりつけて。
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葬式シーンで「あれ、これ遠野シリーズ?」と思ったけど違った。ゾワゾワするミステリー・ホラー・ファンタジーなストーリー、含みをもたせた単語使い、広がる風呂敷、ふわりとしたラスト、ぶん投げられたままの伏線。恩田小説だーこれだよ、これ。
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すべてが可視化されること、理解できるようになること、それって本当に幸せなことなのだろうか、ということを強く感じた。進歩につきまとう弊害とそれによって苦しめられる人がいることを忘れてはいけない。
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読み始めは、ありそうでない「夢札」という言葉にワクワクしながら読んでいた。いろいろな謎が、どういうかたちで終わるのか気になっていたけど、広がっていくばかりで、最後よくわからないまま終わってしまった。 消化不良・・・
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最初のほうが面白いかと思ったんだけど、オチはイマイチ、所々にあれ?と思う場違いな表現。編集がイマイチなのかなぁ。もうちょっとネレば… 以下の表現はためになった。 「お習字みたいなもの。字を直しているのと同時に、子供たちの性格や性向について指導している。 字に対して指導される...
最初のほうが面白いかと思ったんだけど、オチはイマイチ、所々にあれ?と思う場違いな表現。編集がイマイチなのかなぁ。もうちょっとネレば… 以下の表現はためになった。 「お習字みたいなもの。字を直しているのと同時に、子供たちの性格や性向について指導している。 字に対して指導されると~素直に聞ける。 上達するには冷静な自己客観性が必要なのである。」
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読み出してすぐ、『ん?悪夢ちゃん?』と思ったら原案なんだね~。ホント設定が凄い!色んな人の創作意欲を刺激するんだろう。 途中、怖くて怖くて…悪夢にうなされたわ(^^; そして、綺麗な着地。うん。読後感良いわぁ。 …しかし、なんてゆうか、心でこんなに繋がってる人がいても、現実で人...
読み出してすぐ、『ん?悪夢ちゃん?』と思ったら原案なんだね~。ホント設定が凄い!色んな人の創作意欲を刺激するんだろう。 途中、怖くて怖くて…悪夢にうなされたわ(^^; そして、綺麗な着地。うん。読後感良いわぁ。 …しかし、なんてゆうか、心でこんなに繋がってる人がいても、現実で人は番うんだね。。。なんか、北朝鮮に拉致された人たちが、ちゃんと現地で番う相手を見つけて結婚してるのを連想した。浩章の奥さんが、なんだか悲しいよ。 あ。あと、「夢判断」は「夢判断士」にした方が解り易かったなぁ。
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ホラーの要素がたくさんあるけれど、私はそれよりも夢のもつ不気味さ、理解不能さに恐怖を感じた。いくら夢が可視化される時代がきたからといって、全部を解明するのは不可能なほどに夢って極めて個人的なものなのだと思う。途中に出てくる事件やモチーフの収まりどころの全てを理解することはできな...
ホラーの要素がたくさんあるけれど、私はそれよりも夢のもつ不気味さ、理解不能さに恐怖を感じた。いくら夢が可視化される時代がきたからといって、全部を解明するのは不可能なほどに夢って極めて個人的なものなのだと思う。途中に出てくる事件やモチーフの収まりどころの全てを理解することはできなかったし、ラストの本当の正解も分からないけど、読んでいてとても楽しかったので良かった。
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