小さな男*静かな声 の商品レビュー
後書きにもありましたが… 読み終わるのに時間がかかりました… でも、この本はゆっくり読むのが正解のように感じました。
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小さな男と静かな声の女の日常的な話が交互に繰り返される作品なのですが、2人の独特の拘りをもった目線によって語られる内容が心地よい。 毎日2人の章を1話ずつ、ゆっくり時間をかけて読みました。 吉田氏らしい上質な大人の作品です。
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百貨店の寝具売り場に勤めながら日々の記録を書き綴り、「ロンリーハーツ読書俱楽部」に所属する〈小さな男〉。 日曜深夜にラジオのパーソナリティをつとめる34歳の静香。番組名は〈静かな声〉。 〈小さな男〉と〈静かな声〉の二つの物語が交互に語られていきます。 とりとめなく散りばめられた言...
百貨店の寝具売り場に勤めながら日々の記録を書き綴り、「ロンリーハーツ読書俱楽部」に所属する〈小さな男〉。 日曜深夜にラジオのパーソナリティをつとめる34歳の静香。番組名は〈静かな声〉。 〈小さな男〉と〈静かな声〉の二つの物語が交互に語られていきます。 とりとめなく散りばめられた言葉たちが、まるでシャワーを浴びているように心地よく降りかかってきます。 これから何が始まるのだろうか。 いえ、もうすでに物事は始まっているのです。 日曜日の深夜にふと耳にしたラジオ放送。 その瞬間に得られたささやかな幸福感。 そして、何かが少しずつ変わりはじめます。 そのきっかけは自転車、赤い手帳、一通の絵葉書、初めてみたDVD…。 頑なに閉ざしていた心が解きほぐされ、日々の暮らしが愛おしく感じられ、読み終わると何だか嬉しくなります。 何とも言えない不思議な物語です。
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二人の日常が交互に描かれている小説。水のようにサラサラ読める(気がする)はずなのに、解説で重松清さんが言うように、読むのにかなり時間がかかった。なんか「大豆田とわ子と三人の元夫」的な日常感とそれを自分に当てはめて考えてしまうリアリティのある小説。終わりに行くに従って登場人物が二人...
二人の日常が交互に描かれている小説。水のようにサラサラ読める(気がする)はずなのに、解説で重松清さんが言うように、読むのにかなり時間がかかった。なんか「大豆田とわ子と三人の元夫」的な日常感とそれを自分に当てはめて考えてしまうリアリティのある小説。終わりに行くに従って登場人物が二人とも愛らしく見えてくるのも良かった。読んだって何か変わるわけではないけれど、読んだ後は日常に対するアンテナを高くできるような、そんな小説でした。
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現実感と非現実感が合わさった絶妙なバランスで綴られる世界観がたまらない。。 好きなフレーズとか小話に線を引いたり印をつけながら読むとしたら、要領の悪いテスト前の学生の教科書みたいに全ページ線だらけになりそうなくらい、点々で良さとか気持ちよさの詰まった文章。それでいて読み進めると点...
現実感と非現実感が合わさった絶妙なバランスで綴られる世界観がたまらない。。 好きなフレーズとか小話に線を引いたり印をつけながら読むとしたら、要領の悪いテスト前の学生の教科書みたいに全ページ線だらけになりそうなくらい、点々で良さとか気持ちよさの詰まった文章。それでいて読み進めると点と点が繋がってきたりしてまた心地よい。 2回目以降はふとした時に適当なページを開いてちょっと読むような楽しみ方も出来ると思うし、何度でも読み直したいと感じる。まさに至福の時間。 終わり方も好きが溢れる。 でもちょっと寂しい、、、 重松清さんの解説も素晴らしく、分かる分かると思いながら、言語化の仕方が流石だなあと感じました。
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ゆっくりゆっくり時間をかけて読了。 なかなか前へ進まないのに、 もどかしさはなく、心地いい。 重松清さんが解説で、 「ささやかな日々のいとおしさ」と表現されていますが、まさに。 どこか夢心地なのに、 ちゃんと日常が存在している。 吉田篤弘さんの作品は決して浮上しすぎない。 ...
ゆっくりゆっくり時間をかけて読了。 なかなか前へ進まないのに、 もどかしさはなく、心地いい。 重松清さんが解説で、 「ささやかな日々のいとおしさ」と表現されていますが、まさに。 どこか夢心地なのに、 ちゃんと日常が存在している。 吉田篤弘さんの作品は決して浮上しすぎない。 その安心感ゆえに、身を預けることができる。 忙しない日常から離れたいけれど、 戻れないほどの現実逃避はしたくない。 月曜日からまたちゃんと頑張る自分でいたい。 そんな私の気持ちを満たしてくれる作品。
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残しておきたいことや言葉はこぼれ落ち、どうでもいいことや言葉は残る。 それが愛すべき人生。 小さな男と静かな声。 ワクワクもドキドキもないこの2人。 なのに心の奥に火を灯す。 だからこそその火の思いがけない温かさに泣きそうになる。
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解説の重松清氏の言うとおり、読むのに時間がかかる。体感的には、文庫本3冊分の長編を読むのに時間がかかった気がする。 それほど濃厚なんだったと思う。話の一つ一つが物凄く印象に残っていると言う訳ではないのだが、どこか読み手の心を掴んで離さない気がするのだ。 小さな男のこだわりや静かな...
解説の重松清氏の言うとおり、読むのに時間がかかる。体感的には、文庫本3冊分の長編を読むのに時間がかかった気がする。 それほど濃厚なんだったと思う。話の一つ一つが物凄く印象に残っていると言う訳ではないのだが、どこか読み手の心を掴んで離さない気がするのだ。 小さな男のこだわりや静かな声の素朴な疑問やら、じっくり読むのが楽しかった。 小さな男の職場である百貨店の従業員用専用通路は、九龍城を連想した。 本当にそうなってるんじゃないのかと地元にある大丸を疑問を抱かずにはいられない。 吉田篤弘氏の作品を読む毎に魅力にハマっていく自分がいる。
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解説の重松清に同感。 時間がかかるのである。 作品のボリュームに比して読み終えるまでの時間が、思ったよりも長くかかるのである。
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エッセイの様にも思えますが、小説なんでしょうねw。吉田篤弘 著「小さな男*静かな声」、2011.11発行(文庫)。小さな男と静かな声の物語が交互に続いていく展開。普段、気づかないような小さなこだわりと日常のささやかな違和感。読むのに時間はかかりましたが結構楽しめました。朝起きて最...
エッセイの様にも思えますが、小説なんでしょうねw。吉田篤弘 著「小さな男*静かな声」、2011.11発行(文庫)。小さな男と静かな声の物語が交互に続いていく展開。普段、気づかないような小さなこだわりと日常のささやかな違和感。読むのに時間はかかりましたが結構楽しめました。朝起きて最初のひと口、その日の第一声、手帳に記録するかどうかは別にしてw、意識してみようと思いました。通勤してた時は坐ってる私の前におヘソを出した女性が立ちはだかる光景もありましたが、今はどうなんでしょう・・・。
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