怪物はささやく の商品レビュー
物語がダウドからネスへ死を超えて引継がれた事が感慨深い。木の怪物が暴れると現実でコナーが破壊・暴力を行う。怪物は彼の恐怖・孤独の実体化。母の死という残酷な真実を受入れられず葛藤するのが痛ましい。
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あらすじを読んだだけでは、全く予想出来ない内容。迫力のある挿絵が物語の没入感を加速させ、読み終わるまであっという間だった。 苦しいのに、優しい。唯一無二の魅力がある。終盤から涙が止まらなかった。 コナーはずっと己の孤独と闘ってたのね。 読了 9月17日
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“怪物”のパターンを考えた場合、大きく3つが想定される。 (1)物語世界に怪物がおり、誰の目にも見えている。 (2)「主人公や主人公と心を通わせる誰か」にしか見えない。その場合他人には見えないので主人公が変人呼ばわりされるが、クライマックスで実は怪物は本当にいたんだね、という事に...
“怪物”のパターンを考えた場合、大きく3つが想定される。 (1)物語世界に怪物がおり、誰の目にも見えている。 (2)「主人公や主人公と心を通わせる誰か」にしか見えない。その場合他人には見えないので主人公が変人呼ばわりされるが、クライマックスで実は怪物は本当にいたんだね、という事になる。 (3)主人公にしか見えない、空想の産物。 この物語の“怪物”は(3)であるが、怪物が消えた後にはなぜかイチイの葉が床に散らばっていたり、床に若木が生えていたり、家族の会話にイチイが登場したりと、もしかしたら(2)では?と思わせる描写が紛れている。解釈は各読者に任せるとして、ところで、怪物といえば本来怖いものと相場が決まっているが、本書に登場する“それ”は、物言いこそ恐ろしげだが少しも怖くはない。何せタイトルからして“ささやく”のだ。オマリーが頼んでもいない物語をして、彼の心の奥底に溜めているものを吐き出させる怪物は、いわばカウンセラーの役割を果たしている。物語も特に教訓めいたものではなく、むしろ勧善懲悪とは言い難い、どこか理不尽な内容だ。それはそうだ。彼の望む勧善懲悪が現実になるならば、母の病は必ず治り、彼と母を捨てた父は不幸で生きていなければならない。そうなっていないからこその、理不尽な物語なのだ。 人が理不尽な目にあった時、どのように感じ、そしてどうやって乗り越えてゆくか。決して器用とは言えないオマリーの姿を通じて、子供と大人の狭間を生きる世代に伝えてくれる作品。
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素晴らしかった。 イチイの怪物は何故来たのか。 何故主人公は罰せられたがってるのか。 母親との死別に向き合ってようやく本当の意味で手を離せた安堵、悲しみ、覚悟。 この本に出会えてよかった
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中学3年生の頃、課題図書であった本書を読み「よくわからなかった」という感想を率直に読書感想文に書い(てしまっ)た私。 27歳になった今、ふともう一度読んでみたくなり、実家からこの本を持って帰ってきました。 物語は、13歳の少年コナーと、自宅近くの教会に植っている大きなイチイの木...
中学3年生の頃、課題図書であった本書を読み「よくわからなかった」という感想を率直に読書感想文に書い(てしまっ)た私。 27歳になった今、ふともう一度読んでみたくなり、実家からこの本を持って帰ってきました。 物語は、13歳の少年コナーと、自宅近くの教会に植っている大きなイチイの木(怪物)を中心に語られていきます。 がん治療中の母をずっと見てきたコナー。大好きな母が弱っていく姿を見るのはどれほど辛いことだっただろう。怪物から語られる3つの物語と、コナーが隠してきた真実の物語が、コナーの傷ついた心をじんわりあたためて、照らしてくれるようでした。 大人になった今だからこそわかる、子どもの心の光と影に涙でした。
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これほどイラストが重要な本なのに、表紙と扉にはイラストレーターの名前が入っていないのは残念。(扉袖の著者紹介欄と奥付には記載あり。)
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怪物はささやく 涙が止まらない。 わかっている。全てわかっているのに、その瞬間が来る時のあの感覚…。 繊細で緻密でリアル。子供心に残酷にも真実を突きつける。 この物語を読んで成長した子供は、きっとセンスが良い人間になるのだろうなとか想像をしてみた。 今思えば今作の映画版は...
怪物はささやく 涙が止まらない。 わかっている。全てわかっているのに、その瞬間が来る時のあの感覚…。 繊細で緻密でリアル。子供心に残酷にも真実を突きつける。 この物語を読んで成長した子供は、きっとセンスが良い人間になるのだろうなとか想像をしてみた。 今思えば今作の映画版は駄作。 いい役者をふんだんに使っていたが駄作。 何故なら、この素晴らしいセリフとセリフの間に存在する確かな"空気"を映画では感じられなかったから。 美しい物語と残酷な態度、そして内包する優しさに思わず涙が止まらなくなるだろう。
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相反。 顕在意識と潜在意識。 13歳の少年を主人公にした、シヴォーン・ダウドの作品だったので、ワクワクしながら読み始めたが・・・。 怪物は出てきたが、期待していた娯楽性はなく、心理、真理の物語。 世の中の人の多くは、このような葛藤を味わいながら、それでも踏ん張って、生きて...
相反。 顕在意識と潜在意識。 13歳の少年を主人公にした、シヴォーン・ダウドの作品だったので、ワクワクしながら読み始めたが・・・。 怪物は出てきたが、期待していた娯楽性はなく、心理、真理の物語。 世の中の人の多くは、このような葛藤を味わいながら、それでも踏ん張って、生きていくのだろう。
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p.202 人生とは、言葉でつづるものではない。行動でつづるものだ。何をどう考えるかは重要ではないのだよ。大切なのは、どう行動するかだ。 児童書、、、、。 児童はこの物語をどう受け止めるんだろう。 挿絵も良かったな。
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「物語とは油断のならない生き物だ。物語を野に放してみろ。どこでどんなふうに暴れ回るか、わかったものではない」 重病の母と二人で暮らす少年コナーの前にイチイの木をした怪物が現れて「三つの物語を聞かせたあとに、コナーが四つめの物語を話す」よう要求する そして語られる物語、コナーの...
「物語とは油断のならない生き物だ。物語を野に放してみろ。どこでどんなふうに暴れ回るか、わかったものではない」 重病の母と二人で暮らす少年コナーの前にイチイの木をした怪物が現れて「三つの物語を聞かせたあとに、コナーが四つめの物語を話す」よう要求する そして語られる物語、コナーの生活や真実の第四の物語は、とても深くて、示唆に富んでいて、読み手によって様々な受け取り方ができる物語だと思いますが、自分は物語の持つ力について考えてみました 「物語」は非常にやっかいな生き物で、様々なちからを持っていると思います 「物語」は喜びや、悲しみや、怖れや、学びや、それはもう様々なものを与えてくれます いいことも悪いことも しかも、同じ「物語」でも読む人によって全く正反対の感情を呼び起こすこともあります それどころか、同じ「物語」を同じ人が読んでも、読むタイミングや何回読んだかによって受け取るものが変わってきたりします それって「人」と同じだと思いませんか? 相手によって全く評価が違う 会うタイミングで感情が変わる 好きと嫌いが混在する 「物語」とは「人」であり 「人」とは「物語」なのではないでしょうか 自分はそんなことをこの物語から感じました
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