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検事の本懐 の商品レビュー

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88件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    43

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2016/07/28

この著者の本は初めて読んだ。 こういう検事さんが本当にいてくれたらいいのにと思った。 心温まる短編小説。

Posted byブクログ

2016/02/14

佐方検事シリーズ第2弾。短編だけど読みごたえ有り。最後に出てくるお父さんの話がこの後の「検事の死命」でさらに掘り下げられそう・・・

Posted byブクログ

2016/02/14

全ていいお話でした。検事 佐方の活躍を書く短編集ではありますが、どのお話も厳しく憐れで優しい人情がある。人間臭いけど検事を徹底し全うしている。柚月さんはデビュー作を読んだとき「?」だったのですが、このシリーズを読み初めてファンになりつつあります。真実を追い続けながらも、一つの秘密...

全ていいお話でした。検事 佐方の活躍を書く短編集ではありますが、どのお話も厳しく憐れで優しい人情がある。人間臭いけど検事を徹底し全うしている。柚月さんはデビュー作を読んだとき「?」だったのですが、このシリーズを読み初めてファンになりつつあります。真実を追い続けながらも、一つの秘密を頑なに守り通す最後はさすがに胸が熱くなりました。単なる検事ストーリーでは終わらない、焦点が当たるのは佐方のみとは限らない、その描きかたがとても魅力的でした。兼先はいいキャラでしたね。佐方親子をより際立たせる意味で…。

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2015/09/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

米崎地方検察庁所属佐方貞人検事の鋭敏さが際立つ「罪を押す」や検事の高校生時代の過去が明らかになる「恩を返す」は面白かった。さらに、東京地検特捜部を舞台に、“検察の正義”と“己の信義”の狭間でも、信義を通す佐方に拍手を送りたい。最終話の「本懐を知る」は左方検事の父親を主人公にしたもので、横領弁護士の汚名をきてまで、恩義を守り抜いて死んだ男の真情を描いている。まさに、骨太な人間ドラマとなっている。左方自身が、ほとんど関わってこない話なので、少し物足りなさは感じる。また、5話を総括するタイトルとしては、正直しっくりこない。

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2015/08/26

そこまで期待してなかったけど、思いの外面白かった。連作短編の最後のオチにちょっと感動。この作家の他の作品も読んでみたい。

Posted byブクログ

2015/08/03

ちょっとアウトローな検事の仕事っぷり、興味深く読み進められる。短編集なのも読みやすい。二冊めも機会があれば。ただ、主人公の人となりを決定づけるその父親のエピソードがイマイチ。もっと驚かされるようなことを期待したけど、あれでは平凡過ぎだし報われないし肩すかしをくらった。

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2015/07/12

県警上層部に渦巻く男の嫉妬が、連続放火事件に隠された真相を歪める「樹を見る」 出所したばかりの累犯者が犯した窃盗事件の裏に隠された真実を抉る「罪を押す」 同級生を襲った現役警官による卑劣な恐喝事件に真っ向から対峙する「恩を返す」 東京地検特捜部を舞台に検察の正義と己の信義の狭間で...

県警上層部に渦巻く男の嫉妬が、連続放火事件に隠された真相を歪める「樹を見る」 出所したばかりの累犯者が犯した窃盗事件の裏に隠された真実を抉る「罪を押す」 同級生を襲った現役警官による卑劣な恐喝事件に真っ向から対峙する「恩を返す」 東京地検特捜部を舞台に検察の正義と己の信義の狭間でもがく「拳を握る」 横領弁護士の汚名を着てまで恩義を守り抜いて死んだ男の真情を描く「本懐を知る」 佐方検事の事件簿。はじめまして短編集。 最初から、第三者から見た佐方検事、上司から見た佐方検事、佐方検事の過去、部下から見た佐方検事、お父さんの事件の真相、と非常に自己紹介として優秀な短編集。しかしひとつひとつがちょっと小粒でオチがあっさりしていたのがもったいなかったなぁ。

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2015/04/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【収録作品】第一話 樹を見る/第二話 罪を押す/第三話 恩を返す/第四話 拳を握る/第五話 本懐を知る

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2017/09/20

法律家としての正義を貫く佐方検事の短編集です。 「樹を見る」 一昨年から続く連続放火事件はすでに18件目になっていた そのうちの1件は家族3人が亡くなっている 米崎東警察署長の南場は自分より出世した同期に一矢 報いたいという思いと、犯人検挙の焦りから容疑者として 浮上した新...

法律家としての正義を貫く佐方検事の短編集です。 「樹を見る」 一昨年から続く連続放火事件はすでに18件目になっていた そのうちの1件は家族3人が亡くなっている 米崎東警察署長の南場は自分より出世した同期に一矢 報いたいという思いと、犯人検挙の焦りから容疑者として 浮上した新井を別件逮捕し地検の協力のもと新井を放火犯として 逮捕することができ、事件は全面解決かと思われたが 佐方は事件はまだ解決していないという。 条件やデーターだけで事件を見ない、事件を起こす人間を見る 佐方の目のつけどころは妥協を許さなかった。 「罪を押す」 被疑者、小野辰二郎54歳は窃盗や無銭飲食などの微罪の常習犯で 刑務所と外を行ったり来たりしている男だった。 今回は出所した当日に事件を起こした、所持金は2万8千円と 一通の手紙、出所後ディスカウントショップに直行し腕時計を盗んだ罪 米崎地検の副部長、筒井は小野を佐方にまかせる 目撃者もいて小野も犯行を認めている、小野の処分は早急に 決まるものと思われたが、佐方は不起訴の可能性を示唆する この案件は筒井が佐方を検事として優秀だと認めた事件だった。 「恩を返す」 12年振りに天根弥生から佐方へ電話がかかってくる あの時交わした約束を守る為、佐方は広島へ飛ぶ 佐方の高校生時代を垣間見れる作品です。 佐方と弥生、お互い何かを抱えた者同士が距離を縮めいく ちょっと切ない感じです。佐方の変わらない優しさにぐっときました。 「拳を握る」 商工事業主とある与党議員の贈収賄容疑の捜査で 東京地検の特捜部から各地検に応援要請が入り米崎地検からも 佐方と事務官の増田が選ばれる。 特捜はすでに重要なカギを握る経理担当者に自殺され崖っぷち状態 特捜の上層部は自分たちが描いた筋書を強引に押し進める。 人間として向き合う、真摯に事件の真実を追い求めたのは佐方だけ 「本懐を知る」 佐方の父親は弁護士だったが顧問をしていた会社の金を横領したとして 実刑を受け獄中死していた、ニュース週刊誌の兼先は「闇の事件調査」 という連載のネタに十年以上前に起こった 佐方の父親の事件を調べ始める 業務上横領なら実刑を免れることもできたはずなのに 佐方弁護士は何故禁固刑を受け入れたのか、それを記事にしようとした 兼先は陽世と同期だった弁護士や佐方、陽世が顧問をしていた 会社などを取材し1つの仮設をたてる。 自分の人生をかけて恩を返そうとした男がいた。 語らない事で恩を返そうとした女がいた。 とても強く優しさに溢れた人達に兼先は何を思うのか 男の嫉妬、隠された真相、検察の正義とどれも読み応えがあり 佐方の人柄、仕事に向かう姿勢に胸が熱くなりました。

Posted byブクログ

2014/07/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

地方検事の佐方の活躍を描くミステリー連作集。(シリーズ第2弾らしい) ・樹を見る ・罪を押す ・恩を返す ・拳を握る ・本懐を知る の5編を収録。 佐方が主人公なんですが、事件関係者など周辺のひとの視点で描かれているので、今野敏のスクープシリーズを思い出しました。 ただ、本作は一作一視点でした。 また、ミステリーではあるのですが、真相判明で幕にならず、その真相に至る犯人の生い立ちなど素性が語られることで、事件には人の人生が大きくかかわっている、ということを伝えていると思います。 佐方自身は見た目は人情派でも、熱血派でもないのですが、作品としては人間ドラマとして仕上がっていると思います。 このシリーズは初めてですが、面白かったので次作を読もうと思いましたが、前作(佐方シリーズ第1弾)では佐方が検事を辞めて弁護士になっているようなので、第1弾を読むか、第3弾(検事モノらしい)を読むか、悩みどころです。

Posted byブクログ