ザ・ラストバンカー の商品レビュー
【きっかけ】 店頭でパラパラめくってみたら続きを読みたくなったので。 【感想】 【特に印象に残ったフレーズ】
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安宅・リクルートの不良債権問題、UFJ争奪・郵政と、激動期に携わり住友銀行に身を捧げたバンカーのお話。何事も最後は人だという事を再確認させられた一冊。
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個人的に好きな銀行トップだった.顔の見える経営者という印象.この人のほかに回顧録を読みたいと思う銀行トップは最近いない.
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さくら銀行との合併会見のとき「さくら銀行を救済するのはなぜ」という質問に、西川氏が「救済ではない!さくら銀行に失礼だ」と声を荒げていたシーンを鮮明に覚えている。筋を通す気骨の人だと感心した。 分かりやすい文章で書かれており、興味深く読むことができた。ただ、銀行...
さくら銀行との合併会見のとき「さくら銀行を救済するのはなぜ」という質問に、西川氏が「救済ではない!さくら銀行に失礼だ」と声を荒げていたシーンを鮮明に覚えている。筋を通す気骨の人だと感心した。 分かりやすい文章で書かれており、興味深く読むことができた。ただ、銀行のことを知らないからかもしれないが、日本郵政の社長を引き受けた背景が、いま一つよく理解できなかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
元三井住友銀行頭取の西川善文氏の回顧録。 幼少期から住友銀行入行、安宅事件、イトマン事件、UFJ問題、日本郵政に至るまでの変遷を語っている。日本の金融が大きく転換期を迎え、その激動の時代を生き抜いてこられた西川氏。全体的に史実が多く、西川氏自身の考え方や価値観に関する記述が少なかったことは残念だが、激動の金融大変革時代を学習するには十分な図書だと思う。
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「破たん処理にも再建にも当然ながら痛みを伴う。痛んだ企業の痛んだ事業と痛んだ資産を建て直すとは、雇用と事業をどこまで守るべきなのかを痛みを持って決断することである。血を流すことはあっても、何を最後の一線として守るかの決断を、神ではないただの人間の集団がしなければならない。 本書を...
「破たん処理にも再建にも当然ながら痛みを伴う。痛んだ企業の痛んだ事業と痛んだ資産を建て直すとは、雇用と事業をどこまで守るべきなのかを痛みを持って決断することである。血を流すことはあっても、何を最後の一線として守るかの決断を、神ではないただの人間の集団がしなければならない。 本書を読んでくださった皆さんが、私たちが合理性と現実の間で悶々としながら決断を繰り返してきたことを、感じ取ってもらえたならば幸いだ。」 少し引用が長くなったが、それほどにこの本は面白い。その面白さは安宅産業とか郵政改革とかの個別事案よりも、決断を下す重い責任に耐えてきた西川さんの姿勢にあるのだと思う。平和相銀事件について知りたければ、例えば田中森一著『反転 闇社会の守護神と呼ばれて』とかの方が詳しい。 そしてこの本のタイトルにもなった「ラストバンカー」。この言葉は結構浸透しているけれども、読みながらずっと違和感があった。引退した西川さんがラストということは、今の銀行界にはバンカーと呼べる人材はいないということか?西川さんは「平時ではない時代の最後のバンカー」と説明しているが、まぁ確かに、これほどに重い決断に耐え続けた人はそうはいない。 功成り名遂げた人は自伝を残し、後代の人々を励ます責務がある。それも日経新聞の私の履歴書ではなく、自分の言葉で一冊の本にしてくれた西川さんに感謝。
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【2011.11.11読了】 三井住友銀行頭取、日本郵政社長を歴任したラストバンカー西川善文氏の回顧録。 日本郵政社長に西川氏を抜擢した小泉元首相の人事は絶妙この上なく、経歴を知れば知るほどこの方しかいなかったんだと思わされる。
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自分が日本に失望した理由の一つが、日本郵政の社長であった西川氏を国が辞任をさせたことだ。 国のために身を粉にして働いてきた人の背中を斬るような真似をする国を誰が信頼するのだろう。 寄生虫のような俗物がうまく世渡りをして大臣になっている一方で、 本当に国のために頑張った人が国賊扱...
自分が日本に失望した理由の一つが、日本郵政の社長であった西川氏を国が辞任をさせたことだ。 国のために身を粉にして働いてきた人の背中を斬るような真似をする国を誰が信頼するのだろう。 寄生虫のような俗物がうまく世渡りをして大臣になっている一方で、 本当に国のために頑張った人が国賊扱いされて去っていく。 本の内容自体はとても面白かった。 そして最初の一言に勇気づけられた。 「東日本大震災と福島原発事故によって、現代は未曾有の危機の時代だと言われることが多い。しかし、(中略)実は日本はずっと危機の時代にいたのだ。(中略)にもかかわらず、私たち日本人は打ち続く危機を次々に克服して、若い世代に未来を託そうと懸命に努力してきた。現下の危機もきっと克服できる」 --- わかったのは、会社はやはり最後は人だということだ(P49) 人間として、あるいはバンカーとしての磯田さんは素晴らしいと思う。しかし、長女の存在が磯田さんの判断を決定的に狂わせた。(P121) 経営は、失敗を全体として一定範囲内(経営として許容出来る範囲内)に納める技術とも言える。完ぺき主義、満点主義からは何も生み出せない。(P188) リーダーシップとは直面する難題から逃げないことである。(P301)
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本文中一番印象に残ったのは筆者が「スピードこそが最高の付加価値であり、そのためにトップが率先垂範で動くことが肝要であると説いているくだり。」 数々の制約を受ける中で難局をどう乗り切るべきかを示唆してくれている勇気づけられる一冊。
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今話題の評伝・回顧録といったら、、、ジョブズではなくて、こちら。 丸善本店の平積みとか半端なかったです。 でもって、SMBCの元頭取の西川氏の回顧録。これで、日経の「私の履歴書」への登場は無くなったか? 頭取になる前くらいまでのバブルの後始末まわりの話は、そこそこ面白いのだけど...
今話題の評伝・回顧録といったら、、、ジョブズではなくて、こちら。 丸善本店の平積みとか半端なかったです。 でもって、SMBCの元頭取の西川氏の回顧録。これで、日経の「私の履歴書」への登場は無くなったか? 頭取になる前くらいまでのバブルの後始末まわりの話は、そこそこ面白いのだけど、後半になるにつれ、恨み節も強くてちょっと興ざめ。 でも、日本の金融史を語る上では、一つの史料でしょう。
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