「上から目線」の構造 の商品レビュー
若者文化に切り込む、みたいな切り口なのだけど。 若い人が自分の世代の文化から逃れることが難しいように、著者もその世代に染まっている。 なのに、それに気づけていない感。 自分的に好評価ではない本でした。
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「結果も出していないのに いったい何様なんだ……」 「注意やアドバイスをすると すぐに反発する」 「どっちが 上司かわからない……」 「何かっていうと すぐに怒る」 など。 きっとあなたの職場にもいるはず。 そんな職場の困った 「何様」上司&部下には、 この本を読んで対処しよう! 仕事ができないのに態度が大きい部下。 注意すると逆ギレする部下。 実績がないのにエラそうな上司。 そんな身近なエピソードから 職場の困った「上から目線」の すぐに役立つ扱い方、攻略法が満載の1冊!
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(社会的に見て素晴らしい業績を出しているわけでもないのに)自分たちはエライと思い込み威張り散らしている人がいる。そういう困った人たちとどう対峙するのかが最近の大きな課題でした。 この本は、社会心理学や文化人類学をベースに、人間関係を築きづらい人たちの心理的構造や、世代間価値観の違...
(社会的に見て素晴らしい業績を出しているわけでもないのに)自分たちはエライと思い込み威張り散らしている人がいる。そういう困った人たちとどう対峙するのかが最近の大きな課題でした。 この本は、社会心理学や文化人類学をベースに、人間関係を築きづらい人たちの心理的構造や、世代間価値観の違いを記しています。 父性原理・母性原理。妙に納得しました。これから先の日本がどうなっていくのかますます気になります。
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目上の人を平気で「できていない」と批判する若手社員、駅や飲食店で威張り散らす中高年から、「自分はこんなものではない」と根拠のない自信を持つ若者まで―なぜ「上から」なのか―。ま、いろんな人がいますわな。 「目上の人を平気で「できていない」と批判する若手社員、駅や飲食店で威張り散ら...
目上の人を平気で「できていない」と批判する若手社員、駅や飲食店で威張り散らす中高年から、「自分はこんなものではない」と根拠のない自信を持つ若者まで―なぜ「上から」なのか―。ま、いろんな人がいますわな。 「目上の人を平気で「できていない」と批判する若手社員、駅や飲食店で威張り散らす中高年から、「自分はこんなものではない」と根拠のない自信を持つ若者」本当に世の中はいろいろな方がいるもんだとこの本を読んで思いました。 この本はなぜ「上から」ものを言ったり考えたりする人がいるのか?また「上から」という目線がどうして気になるのか?ということを心理学者である筆者が読み解いたものです。 個人的には筆者の読み解くメカニズムについては「最近の若い方」(この文句は何千年も前から使い古されていることは承知の上)がとにかく「上から」ものを言われるのがいやで仕方がないと。自分の中にもそういう要素がまったくゼロではないのでなんともいえないものがあるんですが。少なくとも社会的な顔をしなければならないときにはそれなりのことができなくはないというのと「そういうこと」をいうのがたとえば上司の場合は「職業的良心」に基づくものだということはやっぱり、何度か会社をクビになってわかるのではないでしょうか? 後、「上から」という目線でものを言われるのがイヤという方は何らかのコンプレックスだったり、その他もろもろのことがあるんだなぁ、と感じながら。筆者の文章を読んでいました。「世代間コミニュケーション」というものについて、考える必要性がある方は手にとって見てはいかがでしょうか?というのが感想です。それ以上でも以下でもありません。
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全体的にはまぁまぁ良いことが書いてあるけど、裏側には「今の若者はコミュ力ない、あの頃は良かった」という凡庸な思想がしとしとと流れていているであろうことが感じられて、特に後半は退屈な内容だった。
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目上からのアドバイスなどに対して「上から目線による見下し」と捉える被害者意識を心理学視点から読み解こうとしている内容。斬新な内容は無い。様々な展開を行っているが深堀りされず、結論が若者批評に収まっているのが安直すぎる。 どちらかというと内容として気になったのが、他国との違いだ。 いくつかのキーワードが存在する。 ・アイディンティティの欠如 ・「空気」という異質な存在 ・世間体の形骸 ・間柄を掴まないと自己規定が決まらない 相手によって一人称を使い分ける「俺」「私」「僕」「お父さん」「お母さん」 ・父性社会と母性社会 父性社会は切断、母性社会は包含 こう並べた時、他国との違いは政治以外に宗教というバックボーンが存在する事である。宗教がある場合、アイディンティティを神と自分という位置付けで持つことが出来るが、日本にはない。そのため、周りと自分の中で位置付けを持たなければならないのではないだろうか?そうすると、世間体や空気、他社との間柄といったキーワードが出てくる理由が見えてくる。 そういえば父性、母性も、遠藤周作の日本におけるキリスト教を語る中で出てきた。キリスト教は本来父性の強いものだが、日本ではマリアが崇拝されやすい・・・というものだ(だったかな?) そう考えていくと、日本では政治による教育施策の影響が非常に色濃く出やすいのではないだろうか。特に教育は施策を打った結果が出るのに非常に時間がかかる代物だ。当時と今ではギャップがあまりに大きい。 そしてこれからの日本を取り巻く状況を考えると、母性から父性へのシフトチェンジがされていかなければならない。優秀な人材を輩出しなければならない。そうなると、今後は若者の方が優秀になってくる・・・となれば「上から目線」による被害者意識はなくならないだろう。なぜなら「さして優秀でもない仕事のできない上司」という存在からの目線を受けるのだから (本の内容とはかけ離れた感想になってしまった)
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なんていうか「そうだったのか!」という感想が持てない。論理展開が急な感じがするっていうか、検証はそれでいいのかよ、筆者の主観がはいってない?といったかんじ。 昔と比べて上下関係なれしてないから、同じような発言にも敏感に反応するってかんじでいいのかね
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タイトルを見て、軽い本かなと思いました。 内容は、ためになりました。 著者は、 『今とくに求められれのは、自己中心的心性から抜け出して、もっと他人に感心を向けることである』 と提案し、 『今、若い世代に必要なのは、保護空間から脱して、現実社会の厳しさに押しつぶされないような力...
タイトルを見て、軽い本かなと思いました。 内容は、ためになりました。 著者は、 『今とくに求められれのは、自己中心的心性から抜け出して、もっと他人に感心を向けることである』 と提案し、 『今、若い世代に必要なのは、保護空間から脱して、現実社会の厳しさに押しつぶされないような力をつけるべく、少しずつ自分を鍛えていくことではないか』 とまとめています。 他人の目を気にしつつも、関心はあくまでも自分に向いているのではないか、という部分は分かるような気がします。 今は、本音を他人から言い合う場面が少ないです。 自分の性質は、社会的相対性の中から得ることが多いので、自分自身がつかみにくくなるのだと思います。 自分自身を鍛えるべきだ、と著者はまとめているのですが、どのように鍛えるのかは、個人ごとに異なるでしょう。 まずは問題を認識せよ、ということなのかもしれません。
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近年、同等の立場とされる友人や同僚はともかく、上司に対しても「上から目線」だと反発する声が多いと言う。 本書は、そうした「上から目線」の問題を出発点に、「上から目線」をする側、される側自身の心理から、その後ろにある、より広い背景を捉えようとしている。 多くの方が指摘されている...
近年、同等の立場とされる友人や同僚はともかく、上司に対しても「上から目線」だと反発する声が多いと言う。 本書は、そうした「上から目線」の問題を出発点に、「上から目線」をする側、される側自身の心理から、その後ろにある、より広い背景を捉えようとしている。 多くの方が指摘されているように、後半は若者の話がほとんどなのだが、それは、著者の主張に沿ったものだと思う。つまり、今を生きる若者こそが、不安定な社会(例えば、母性社会と父性社会による混乱)に放り込まれていて、そこに個人レベルを超えた「上から目線」の背景があるという事ではないだろうか。 私が面白いと思ったのは、他人への目線を気にする事が、実は他人の自分への視線を気にしているに過ぎない、つまり、現代人は基本的に自分への関心しか無いという指摘だ。しばしば、他者との距離感に戸惑ったり、仲間内で設定されたキャラを演じたり、現代人は一面で周囲に非常に気を使っているように思える。 しかしそれは、自分の鏡としての他者と言う存在があいまいになっているという事を意味している。友人にさえ本音をぶつけられない中で、他者の言葉も本音かどうか分からない。つまり、自分の鏡としての他者と言う存在が機能しなくなりつつある。 そうした環境は人に他人への恐怖(例:どこまで言っていいのか)を抱かせ、人々に本音を押し込めさせ、結果として自分から自分を覆い隠してしまう(鏡が曇るという事である)。 ではどうすれば自分と言うものを確立できるのか。著者に言わせればそれは、母性社会と父性社会がバランスよく存在することである。(以下私の捉え方だが、)補足すると、落ちこぼれを切り捨ててもいけないし、多様性を認めないことがあってもいけない。多様な個性を持った個人が、葛藤し、共存し、理想の自己と言うものを持ち、自尊心を確立するという事が大切なのではないか。 本書の中で教育に関して言及されている部分がたびたびある事は、そのような著者の主張であると私は捉えた(バランスが大事など、この手の主張はありきたりではあるか?)。 ぐだぐだと書いてしまったが、ともあれ、いろいろ考えることができるので面白い一冊である。特に「上から目線」されて辛い立場にある人にとっては、問題はそれほど深刻ではないと教えてくれるかもしれない。 追記:本書は「上から目線」をしてくる人への対処法などが書かれているわけではないのでご注意を。あくまで、その背景の探求を、様々な議論を踏まえながら試みているだけです。
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上司や先輩、経験者など目上の人のアドバイスを、「上から目線だから」と素直に受け止めない若者たちの心理を解説している。著者は自身が経験した事例を挙げてその「心理的」な背景を解説しているが、論拠が他者の説の引用だったり、著者の個人的な主観に基づいていたりするので、正直物足りなかった。特に、年長者vs.今の若者、日本人vs.欧米人の考え方、に代表されるようなステレオタイプな主張が疑問点。もっと客観的なデータに基づいた解説が欲しいところ。
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