モダンタイムス(下) の商品レビュー
佳代子さんの頼りがいの大きさよな。 単行本と比べて、真相がガラリと変わっています。播磨崎で何があったかを詳しく知りたければ単行本のほうを。 個人的な問題だが、伊坂幸太郎氏を『一番好きな作家』として挙げるのはなんとなーく抵抗がある。だが、作品を読めばその面白さに引き込まれ、あっと...
佳代子さんの頼りがいの大きさよな。 単行本と比べて、真相がガラリと変わっています。播磨崎で何があったかを詳しく知りたければ単行本のほうを。 個人的な問題だが、伊坂幸太郎氏を『一番好きな作家』として挙げるのはなんとなーく抵抗がある。だが、作品を読めばその面白さに引き込まれ、あっという間に読み終わってしまう。退屈にならない。 単行本読んでいるのにやはり面白い。 彼の作品が読める幸福を改めて思う。
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拷問されてる最中だろうが、 眼前に銃をつきつけられようが、 奥さんに浮気を疑われようが、 どんな極限状態でもユーモアを失わない 伊坂幸太郎の小説からは、いつも 「明日に向かって撃て」の ワイルドパンチ強盗団 ブッチとキッドを感じる。 死ぬ直前でも笑って皮肉って、 そうゆうメン...
拷問されてる最中だろうが、 眼前に銃をつきつけられようが、 奥さんに浮気を疑われようが、 どんな極限状態でもユーモアを失わない 伊坂幸太郎の小説からは、いつも 「明日に向かって撃て」の ワイルドパンチ強盗団 ブッチとキッドを感じる。 死ぬ直前でも笑って皮肉って、 そうゆうメンタリティがかっこいい でっかいもんにぶち当たっても 「うるせーバカヤロウ」って言いながら、 ちっちゃいことを積み上げて戦ってく おもしろい。 単行本持ってるのに、文庫本買っちゃうくらい。
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土日で読破しました。監視、隠ぺい、システムとか戦う相手はゴールデンスランバーと内容が似ているかなと思ったら、同じ時期に執筆されたんですね。登場人物が沢山いて、名前と関係とか、メモしながら読んだら読みました。読み応えあり!
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いろんな要素がいっぺんに詰め込まれたような物語。 登場人物などは魅力的だし、心を揺さぶられるようなセリフも沢山あったけど、テーマとしては今更で少々くどいような気が・・・。 あまり自分の好みには合わない小説だった。
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『人は知らないものにぶつかった時、まず何をするか? 検索するんだよ』 その通り。なんて便利な世の中。今じゃ検索なんて日常。 でも、なんか気軽に検索するのが怖くなっちゃった!だってあり得なくない話だもの。 井坂好太郎みたいな濃いキャラ好きだなぁ〜 それにしても奥さん強すぎ!!
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「ルールには2種類あるの。…大事なルールとそうじゃないルール。…大事なルールほど,法律では決まっていないのよ。困った人に手を貸しなさい,とかね。そういうのほど法律になってない。で,無条件に糞赤信号に従うっていうのは,どういうことかって言うと,…誰かの決めたルールを無条件に受けいれ...
「ルールには2種類あるの。…大事なルールとそうじゃないルール。…大事なルールほど,法律では決まっていないのよ。困った人に手を貸しなさい,とかね。そういうのほど法律になってない。で,無条件に糞赤信号に従うっていうのは,どういうことかって言うと,…誰かの決めたルールを無条件に受けいれるだけ,ってことよ。」 「人生を楽しむには,裕樹と想像力とちょっぴりのお金があればいい。…チャップリンの台詞だよ」 「昔は良かった,ってよく言うけど,昔も良くはねえんだよ。いつだって現代ってのは良くなくて,だからな,俺たちは自分の生きてるその時と向き合わないといけねえんだ。音楽も映画も,その時の自分たちの生きてる時代と立ち向かうために作られたものなんだよ」 「国家は,憲法や法律よりも当然,長生きをしている。そうだろう?法律なんてものは,始終,変わっているんだ。国家はもっと複雑な欲望のために生きている」 「高価で貴重な肉だ。…その肉がなければ料理は完成しないが,料理には入らない。周期的に出現する指導者や英雄は,まさにその,出汁のための肉ではないか」 「システムのことを考えると空しくなるだけなんだ。大きな目的を意識すると,無力感に悩まされるほかない。たとえば,『不特定多数の,漠然とした誰かを救え』と言われたら,途方に暮れるだろ?政治家とはそういうものだから仕方ないが,自分が誰のために生きているのか,誰と闘うべきなのか,それが曖昧としていればいるほど,眼の前には虚無が広がる。…ただ,その虚無から抜け出す方法に俺は気付いた。…小さなことのために動くんだ」 「仕事だから仕方なくやりました,なんてね言い訳にすぎないの。…仕事だからやらざるを得ない,それは分かる。…だけどね,開き直ったらおしまいなのよ。仕事でやったとしても,悪いことをしたら,しっぺ返しがくる。というより,誰かを傷つけたら,それなりに時運も傷つかないと駄目だと思うの。仕事でつらいことをやらないといけない人間は,もだえ苦しんでやらないと。」 伊坂幸太郎らしくて面白かったけど,魔王→モダンタイムスはメッセージ性が強すぎてマジメすぎて伊坂のなかではイマイチというのが個人的な感想。この後魔王も再読。
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好きじゃないけど、伊坂ブランドってことで星三つ。 後半ちょっとくどさが出てしまったのかなどうなのかな感あり。政治的なとこ、うるさいし。
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めちゃめちゃ面白かった!! 安藤夫妻のキャラクターや、キラリさんのキャラが素敵すぎる。 「人間は、生きてるうちしか会えないんだよ」 あたりまえだけど、ハッとさせられるセリフが多い。 うーん。面白かった!
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人はわからないものに出会ったとき検索するんだ。 この言葉にはハッとした。 たぶん今検索しない日は無い。 単行本を以前読んでいたが細部は記憶があやふや。 改訂部はこんなんやったかな?と思う程度で違和感はない。 伊坂さん本人も言うように、それによって結末が変わるわけではない。 ...
人はわからないものに出会ったとき検索するんだ。 この言葉にはハッとした。 たぶん今検索しない日は無い。 単行本を以前読んでいたが細部は記憶があやふや。 改訂部はこんなんやったかな?と思う程度で違和感はない。 伊坂さん本人も言うように、それによって結末が変わるわけではない。 作中に何気なく使われている台詞を大事かところで再度持ってくるセンスには毎度にやけてしまう。 国家自体の目的、アリのコロニーとの違い、そういうことになっている。考えさせられるところも多い。 ここ数年の作品は評価がわかれているが、根底にあるものは変わらないように思う。 桜井ゆかりだけが気になる!
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「ゴールデンスランバー」「魔王」と関わる作品と聞いて、読まないわけにはいかないと思っていた一方、重たい単行本だとどうも気後れしていて、ようやく発売された文庫版には無条件にとびついた。もちろん、両作品を知らないと理解できない、というものでもなく、単体でも充分読み込めた。 拷問で描かれる"痛み"が伝わってきつい。万が一実体験しているからといって、ここまで痛々しくは表現できないよなと思う。言葉だけだからこそ、想像をかきたてるのかもしれない。あとは、一番身近にいるはずの奥さんが信用できない、という不安も、緊張感を与えてくれる。 下巻のページ数が多いけれど、間違いなくそれだけではない大作で、娯楽作品を通しながら、この人が世に問いたい(とおそらく思っているだろう)ことがほとんどすべてちりばめられている(ように思えるくらいだった。)互いに関係のない3本の映画のタイトルが出てきて、それぞれの細かい内容描写が始まると「さあどうやって結びつけてくれるんだろう」と先へ先へと読み進めてしまう。いろんな伏線を過不足なくまとめてくれるランディングの仕方は、この人ならでは。 あらゆるWeb検索が監視されていて、特定のキーワードの"組み合わせ"で危機が訪れる、という仕組みはおもしろかった。たとえば「図書館」で検索する人は相当多いが、「図書館 バラ」はそれより少なく、「図書館 バラ 村山」で検索する人はもっと少ない。‥というフィルタリングの結果、アクセス履歴から事件の真相を知る者が特定される、というプロットだ。しかしこれは、日常でも検索を活用している身からすると、ひやっとするところもあった。ちょっともう気をつけようがないほど使ってしまっているけれど。
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