モダンタイムス(下) の商品レビュー
実家に忘れてきた勇気を取りに帰る物語かと思ったら全く違う。システムの歯車として仕事をこなす人たち。細分化された世界では、良心は失われる。情報社会になりつつある現代では、全ての情報を鵜呑みにし、その情報を疑うことから目を背けてしまうことは幸せなことかもしれない。なかなか奥が深く、考...
実家に忘れてきた勇気を取りに帰る物語かと思ったら全く違う。システムの歯車として仕事をこなす人たち。細分化された世界では、良心は失われる。情報社会になりつつある現代では、全ての情報を鵜呑みにし、その情報を疑うことから目を背けてしまうことは幸せなことかもしれない。なかなか奥が深く、考えさせられる作品でした。 「大事なルールほど、法律では決まってないのよ。困った人には手を貸しなさい、とかね。そういうのは法律になってない。」 「無条件に、糞赤信号に従うってのは、誰かの決めたルールを無条件に受け入れるだけ、ってことよ。」 監視社会は生きづらいですね。
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読了。検索によって監視される。みんなやるべきことをやっているだけで、大きなシステムに飲み込まれていく。こんなに極端なことはないにしろ、本当にありそうで、ゾワッとする。 それにしても、田中がここにもいたなんて... #読了 #読書好きな人と繋がりたい
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読みやすい。けど、内容は普通だった。 生きてる中でふと、疑問に思うことを伊坂節で書いてるような感じかな。
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一気に読み終えた。「魔王」で安藤(兄)が見た指のない髭の男と夫婦はここに繋がっていたのか。てっきり安藤商会に行くのかと思ったら違ってた。それにしても、佳代子、何者なの?彼女の活躍が凄すぎる。 最終的に煮えきれない気持ちもあるが、見て見ぬふりも勇気だし…。 途中に出てきた「仕様書や設計図なしのシステム」という言葉を見て、うん、そういうの私いくつも作ったことあるなと可笑しくなった。
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「アリが偉いのではないコロニーが偉いのだ。」 国家や社会が生み出すシステム、構造。 その中で働く人々の連鎖構造。 人はアリではないので、 鵺のようなコロニーの存在に気付くも、 鵺のようなコロニーには歯が立たない。 さて、君はどうする?考えるんだ。勇気はあるか? と問われる一方、 ...
「アリが偉いのではないコロニーが偉いのだ。」 国家や社会が生み出すシステム、構造。 その中で働く人々の連鎖構造。 人はアリではないので、 鵺のようなコロニーの存在に気付くも、 鵺のようなコロニーには歯が立たない。 さて、君はどうする?考えるんだ。勇気はあるか? と問われる一方、 人の心にはアジールのような場所が必要なのではないか。 そんなことを考えた本。 ユーモアと人生の深淵、緩急の効いたストリーテリングで 面白いかった。
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結局、なんだったのか?! これが読み終わった直後の感想。 実像と虚像。 本当と嘘。 情報操作。 モヤモヤ感が残ってしまった。 ところどころにユーモアもあって 楽しめるのだけど… 特別なチカラってそれかぁ?!
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2022読み初めに選んだ上下巻を読了。 いいスタートを切れました。 伊坂幸太郎ワールドに欠かせないユーモアと伏線と深いメッセージを存分に兼ね備えた作品でした。 ストーリーとしても『魔王』『呼吸』の続編にあたるわけですが、ただ続編なのではなく、前作の内容までもが伏線になっている...
2022読み初めに選んだ上下巻を読了。 いいスタートを切れました。 伊坂幸太郎ワールドに欠かせないユーモアと伏線と深いメッセージを存分に兼ね備えた作品でした。 ストーリーとしても『魔王』『呼吸』の続編にあたるわけですが、ただ続編なのではなく、前作の内容までもが伏線になっているようにも感じられ、全体の深みにもなっています。 ただ、並行して書かれたという『ゴールデンスランバー』との結びつきに至れなかったのは我が不徳。 もう一回読まなきゃな。
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恥ずかしながら読み終えるまで魔王の存在を知らず、下巻を読めば全てが分かると期待していただけに困惑してしまいました。 肝心の「安藤」の謎がえらく駆け足で説明されていくので、魔王を読んでいないと置き去りにされる。 記憶をリセットして、魔王との鮮やかな繋がりに感動したいです!笑
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※このレビューにはネタバレを含みます
「人はな、他人が何を正しいと考えているのか、それをもとに判断をする。他人の行動を参考にするんだ。」 人に流され社会の大きな流れのままに。私自身もそういう節があると感じた。 映画を見たらクチコミを読み、本を読んだら感想を読み、人の感想で自分の感想が塗り変わる体験は何度もしたことがある。 大きな流れには逆らえずとも、小さな流れには逆らって目の前の相手に立ち向かい、向き合いたい。 ひとまず私は他者の感想とか評価を見るのを辞めようと思った。
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最後まで読めばなるほどとなるが、拷問などの描写が生々しく好まなかった。ミステリーとしての展開などは好きだったのにな。
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