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日本のデザイン の商品レビュー

3.8

95件のお客様レビュー

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2012/01/11

原研哉さんが歴史文化なども 深く研究している感じがにじみ出てました。 前著に「白」という本も出版されていましたが、 そこでもやはり日本の文化に深く切り込んでいました。 日本の美意識にデザインを感じるのは同感。 もっとその日本の美意識を大切にし、 世界へ発信していけるといいですね...

原研哉さんが歴史文化なども 深く研究している感じがにじみ出てました。 前著に「白」という本も出版されていましたが、 そこでもやはり日本の文化に深く切り込んでいました。 日本の美意識にデザインを感じるのは同感。 もっとその日本の美意識を大切にし、 世界へ発信していけるといいですね。

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2012/01/08

事象の本質をきめ細かく切り取る作者の文章力にどんどん引き込まれた。 日本のデザインの素晴らしさを見事に表現している。

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2012/01/05

一見先進的にしか見えなかったデザインが背負っているビジョンにワクワク感と使命感を覚えさせる一冊。 ずっとぼんやりとしかイメージを持っていない日本のソフトパワーを、的確な言葉と事例でまとめる。感覚を可視化する能力の高さにまず嘆服。 きっとまた読み直す一冊。

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2012/01/04

原さんの語りから得られる高揚。頭だけでなく全身の血の巡りが良くなる感覚。日本のトップデザイナーによる「欲望のエデュケーション」は巷間の気付かざるところで確実に奏功しているように思う。

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2012/01/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

要約 ・ナショナリスティックで保守的な視点から、これからの「日本」がどうやって世界(市場)に対して振る舞っていくべきかが述べられている ・日本固有の課題や制限によって発達させてきた技術力、室町時代以降の侘び寂びの美意識が既に「資源」として存在しているので、有効に活用すべき ・独自の「技術力」と「美意識」があるにも関わらず、上手にアピールできていないので、それらを認識させ、今後展開させたいコンセプトを提示できる「場」を提供して機能させることが大事 感想 「コト作りのデザイン」をする立場から、これまでの仕事や現状の日本の社会状況を踏まえて、抱える課題と解決のための足がかりが提示されているが、「日本の再発見」という文脈で基本的には語られている。 が、これまで散々語られたことの焼き直しのようにも感じる。 (実は日本はすごい力を持っているのにそれが世界にアピールできてないだけ云々) ITについても言及がほとんどされていないのも、著者の関わりがないことによるものだと思う。情報のデザインもどんどん語られるべきだと思う。 また、個別の課題ごとに小さく切り分けられて語られているが、そこからもう一歩踏み出して、日本という国の規模で、産業からライフスタイルまでの一貫したデザインを提示するところまでいってほしかったと思う。雑誌の連載を新書化したものだから仕方なしか。 ただ理想を掲げるだけでなく、社会学・文化人類学・政治学・経済学などの様々な分析を踏まえて、デザイナーがコンセプトをまとめていくような、壮大で現実味のある日本の再デザイン。 それが今必要だと思う。

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2011/12/25

デザインという視点から、ミライの日本を考える一冊。「デザインとは欲望のエデュケーションである」という原氏のひとつの結論を示した点でも意義高い。2003年、「デザインのデザイン」で示した、デザインの再定義、デザイナーの可能性の再提案を受け継いだ一冊。

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2011/12/15

物事の雑味を全部無視して、きれいなところだけ見て、すごいでしょ、っていっているように感じた。途中からは自分の作品の客観的な評価というより、ただの自慢にしか見えなかった。いつから車は「クルマ」とカタカナで表されるようになったのだろう。 言っていることは立派なのだけど、どこか一貫性が...

物事の雑味を全部無視して、きれいなところだけ見て、すごいでしょ、っていっているように感じた。途中からは自分の作品の客観的な評価というより、ただの自慢にしか見えなかった。いつから車は「クルマ」とカタカナで表されるようになったのだろう。 言っていることは立派なのだけど、どこか一貫性が感じられないように感じた。人は生々しく生きているはずなのに、著者が提案する暮らしからは一切の生々しさがそぎ落とされているような気がした。 図書館の期限が来てしまいそうだったので返却してしまったが、もう一度再読してじっくり考えてみたい。

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2019/01/06

日本のデザイン――美意識がつくる未来 (岩波新書)/ 原研哉 【ポイント】 3/全ての人が、丁寧に篤実に仕事をしている日本。 「繊細」「丁寧」「緻密」「簡潔」←海外にはない日本の感受性、価値観。 展示会「Japan Car」= 移動への欲望と未来 19/日本では車...

日本のデザイン――美意識がつくる未来 (岩波新書)/ 原研哉 【ポイント】 3/全ての人が、丁寧に篤実に仕事をしている日本。 「繊細」「丁寧」「緻密」「簡潔」←海外にはない日本の感受性、価値観。 展示会「Japan Car」= 移動への欲望と未来 19/日本では車は、ステイタスでも、スタイルに酔いしれる対象でなくなりつつある。 20/車は普通の道具。求められるのは、機能と効率、それを過不足なく体現するデザイン。 21/欧州では、遅い車は、走りへの意欲や、敏捷性を放擲した「負け犬」。  ダイハツの「タント」は、スピード感、精悍さは減少するが、暮しの道具としては日常になじむ。 33/日本のクルマがかわりはじめている。 →移動への欲望の形が変わり始めている。 42/シンプルとエンプティ(美意識の系譜) 柳宗理のやかん 44/人間は世界を四角くデザインしてきた。←自然中には四角はほとんどない。 51/人間の作り出すものは、プリミティブから複雑に向かう。   現存する人類の文化遺産は複雑。 ex:青銅器 ←「強い力」を表現する。 54/物の表面を覆い尽くすその稠密性によって威を発する。 56/世界が力によって統治され、「力」がせめぎあって世界の流動性をつくった時代は、  文化を象徴する人工物は力の象徴として示された。 57/近代市民社会が到来し、人間が等しく幸福に生きる権利を基礎とする社会になった。 58/物は「力」の表象である必要はなくなった。椅子は王の権力を表現する必要がなくなり、   単に「座る」機能を満たせばよくなった。   合理主義は、物と機能との関係を最短距離を志向する考え方。 84/富を所有するだけでは幸福になれない。手にしているものを適切に運用する文化の質に   関与する知恵があって初めて人は充足し、幸せになれる。 116/観光 -文化の遺伝子- その国独自のもてなしと食の饗応を基本とした宿泊施設で、西洋式の高級ホテルより   高い対価を設定できるサービスの形式をもつ国は世界広しといえども日本をおいて   他にない。 152/工業生産と豊かさを経由した日本は、一つ洗練の度合いを増した美意識の国、ホス   ピタリティの国として、世界の人々を招きいれるビジョンを描かなくてはいけない。 162/瀬戸内国際芸術祭   瀬戸内はアートゾーンとして急激に成長してきた。   岡山の大原美術館、高松のイサムノグチ庭園美術館、丸亀の猪熊弦一郎現代美術館 165/未来素材 「こと」のデザインとして 166/人間の創造意欲を喚起する物質を、僕は「センスウェア/SENSEWARE」と呼ぶ。   センスウェアとしての「人造繊維」 171/僕の仕事は、「もの」をつくるというより、「こと」をつくることであると普段から   言い募っている。 172/「VOGUE」の編集には筋の通った原則があった。ファッションとは、人間の存在感の   競いあいであり交感であるという暗黙の前提があった。 174/そういう雑誌を見るほどに、ファッションとは人生の芸術だというおもいがつのり、   おしゃれであるよりも存在感のある人になりたいと思うようになる。 219/成長点:未来社会のデザイン   現在の日本では、子供用のオムツよりも、大人用のオムツの生産量が多くなった。 222/女性は社会の中に相応のポジションを得て、賢く損のない人生を生きようとする。   少子化の根は、育児にお金がかかるからという単純な理由にあるものではない。   全ての人々が自由を享受する社会の趨勢に根をおろした現象である。 231/日本はようやく、自らの歴史と伝統が、世界の文脈で価値を生み出す稀有なソフト   資源であることに気づきはじめている。

Posted byブクログ

2011/12/11

デザインとはかくも壮大な営みであることに気付かされます。潜在する可能性を可視化し未来を照らし出すという本質には感嘆せざるを得ません。日本の美意識・感覚資源を通して世界に貢献できることを信じようと思います。

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2011/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

多くの人々と共有できるヴィジョンを明快に描き出すことこそデザインの本質」と著者が述べるように、日本人が共有し、継承してきた「美意識」があった。それは文化の顕れでもあり、生活様式の顕れでもある。デザインの奥に踏み込む1冊。(三浦崇典) ▼『ジセダイ』140文字レビューより http://ji-sedai.jp/special/140review/20111124.html

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