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日本のデザイン の商品レビュー

3.8

95件のお客様レビュー

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2012/03/22

「デザインのデザイン」をまだ手に入れていない中で、原さんのデザインの関心がよく見える一冊だった。特に、日本人の持つ美意識を資源として扱う考えは非常に興味深いと思った。 本書は著者のデザイン活動の未来への展望であり、デザインの考えの基盤が記されたものが「デザインのデザイン」とされて...

「デザインのデザイン」をまだ手に入れていない中で、原さんのデザインの関心がよく見える一冊だった。特に、日本人の持つ美意識を資源として扱う考えは非常に興味深いと思った。 本書は著者のデザイン活動の未来への展望であり、デザインの考えの基盤が記されたものが「デザインのデザイン」とされていた。 逆になってしまったが、ぜひ「デザインのデザイン」も読んでみたい。

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2012/03/09

慣れない日経新聞、経済書を読んでいくと、 これまで当たり前だとおもっていた事象が、こんな仕組みの中で 決まり、うごいていっているのだと、新しい「目」を得た、気分になっていた。 中でも、私の価値観に一番近い考え方は、 経済を手法として、社会問題解決にいどむ「社会起業」というもの。...

慣れない日経新聞、経済書を読んでいくと、 これまで当たり前だとおもっていた事象が、こんな仕組みの中で 決まり、うごいていっているのだと、新しい「目」を得た、気分になっていた。 中でも、私の価値観に一番近い考え方は、 経済を手法として、社会問題解決にいどむ「社会起業」というもの。 先日紹介したユヌス氏のことだ。 更に昨日メディアを通じて「出会った」デザイナーのお2人。 現代のマスな価値観に呑み込まれて、本来の価値を失っている「コト」を もう一度捉え直し、未来にむけてデザインし直し、社会へもどしていく。 そのなかで、人びとがその価値に再び気づき、豊かさを取り戻す。 そんな仕事をしている2人だな、とおもった。 国や個々の人生の豊かさを計るものはなんだろう? 経済だけではないはずだ。これは今、行き場を失ってしまっている 日本のわくわくした未来への実は大きなヒントである気がした。 大切なことをきづかせてくれたお2人をHPでぜひご覧ください♬ ↓ http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn1110/sin_k615.html ↓ http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0220/index.html ☆最後に 同じNHKの番組で、飛騨高山のパン職人さんに出会う。 妥協を許さない、そしてあえて地方で最高のパン屋を目指す姿が ものすごくかっこよかった。 ↓ http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0227/index.html

Posted byブクログ

2012/03/04

面白かった。 全6章でそれぞれのタイトルが、移動、シンプルとエンプティ、家、観光、未来素材(繊維)、未来社会のデザインとなっている。 これからの日本の未来を見据えて書かれている。 過去の展覧会で発表された車のデザインや繊維の先端技術の説明のあたりや、観光でのアマン・リゾーツの例...

面白かった。 全6章でそれぞれのタイトルが、移動、シンプルとエンプティ、家、観光、未来素材(繊維)、未来社会のデザインとなっている。 これからの日本の未来を見据えて書かれている。 過去の展覧会で発表された車のデザインや繊維の先端技術の説明のあたりや、観光でのアマン・リゾーツの例のあたりは具体的で取っ付きやすくて、一番楽しく読めた。 西洋のシンプルと日本の簡潔さの感覚の違いも分かって、日本が日本らしさを生かしてものやことを作っていくべきだと思った。

Posted byブクログ

2012/03/02

原研哉の最近の仕事、考えてること、これからやりたいこと。岩波の「図書」に連載されていた内容、ということで、「デザインのデザイン」よりは軽い印象。自身の概念や考えてることをここ最近はどう落とし込んできたか、みたいな。 僕もその一人やけど、新書でなくて作品集ぐらいのレベルで図版もたく...

原研哉の最近の仕事、考えてること、これからやりたいこと。岩波の「図書」に連載されていた内容、ということで、「デザインのデザイン」よりは軽い印象。自身の概念や考えてることをここ最近はどう落とし込んできたか、みたいな。 僕もその一人やけど、新書でなくて作品集ぐらいのレベルで図版もたくさん交えつつ、がっつり原研哉と向き合いたいって人は多いんではなかろうか。 自らコミュニケーション・デザインが専門、というだけあって、相変わらず「モノが書けるデザイナー」さんだなぁと思う。

Posted byブクログ

2012/02/13

詳しい中身については他の方がもう書かれているので少しだけ。 本書は本来は「欲望のエデュケーション」というタイトルになるはずだったもので、「デザインのデザイン」と対になる著作とのこと。著者は「なぜデザインなのか」にしたかったようですが… とても刺激を受ける良い本でした。

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2012/02/12

面白かったです。西洋で発見された「シンプル」と日本固有の「エンプティ」とか、装飾による力の誇示などの視点が興味深い。中でも共感できるのは「デザインとは欲望のエデュケーション」という発想。「安くてよいもの」の果てに昨今のデフレ化した世界があるのであれば、「高くてもほしいもの」へと方...

面白かったです。西洋で発見された「シンプル」と日本固有の「エンプティ」とか、装飾による力の誇示などの視点が興味深い。中でも共感できるのは「デザインとは欲望のエデュケーション」という発想。「安くてよいもの」の果てに昨今のデフレ化した世界があるのであれば、「高くてもほしいもの」へと方向付けるエデュケーションこそ、デザインに求められる役割。こういう言葉がわれわれ消費者の志を高くしてくれます。

Posted byブクログ

2012/02/12

レビュー評価があまりに高くて期待しすぎたかな。 日本の未来ヴィジョンについてかなりひいき目というか好意的というか楽観的というか…に書かれてる。 公害や原発の問題をそんなに軽く扱っていいのかなと思っちゃうんだけどね…。 京都慈照寺の足利義政の書院「同仁斎」に行ってみたくなったのと、...

レビュー評価があまりに高くて期待しすぎたかな。 日本の未来ヴィジョンについてかなりひいき目というか好意的というか楽観的というか…に書かれてる。 公害や原発の問題をそんなに軽く扱っていいのかなと思っちゃうんだけどね…。 京都慈照寺の足利義政の書院「同仁斎」に行ってみたくなったのと、阿弥衆の話が面白かったのと(デザイナーの始原)、新しいリゾートホテルのイメージ(ボタニカル・アート)が読んでるだけで気持ちいいなと思った。活け花は空間に気を通わせること…ってのは音楽に似てるなぁって思った。 文章が美しい。

Posted byブクログ

2012/02/08

ランドスケープデザインに携わる人間としては「観光」の章における著者の提言が気になりました。いわゆるバリなどに代表される「植民地的リゾート」に対して、「その土地の風土に合う植物を、できるだけなにもしないで、自然のままに育て上げるボタニカル・ガーデン」というコンセプトが示されています...

ランドスケープデザインに携わる人間としては「観光」の章における著者の提言が気になりました。いわゆるバリなどに代表される「植民地的リゾート」に対して、「その土地の風土に合う植物を、できるだけなにもしないで、自然のままに育て上げるボタニカル・ガーデン」というコンセプトが示されています。 一方で「できるだけなにもしないで、自然のままに育て上げる」というのは下手したら薮になってしまうわけで、なかなかコンセンサスを得にくい提案であると思います。それを解決するのがランドスケープアーキテクトの役割なのでしょうか。リゾートのような場所においてさえ粗放的な環境を相応しく感じられるようにするという課題は、頭の片隅に置いておきたいです。

Posted byブクログ

2012/02/05

著者の主張する「デザイン=暮らしの本質や文化の誇りに覚醒していく営みである」とは、まさにその通りだと思います。 日本の文化、地元の文化、今住んでいる土地の文化、知れば知るほどその土地に親しみや誇りを持ち、自分の面白味や他人に対する説得力の向上に繋がっていくのではないでしょうか。

Posted byブクログ

2012/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「陰影礼賛」「桂離宮」など、欧米とも他のアジアの地域とも異なる日本独自のデザイン文化は古来より存在してきた。そのエッセンスを土現代、未来においてどのように昇華させられるのかを問う。グラフィックデザイナーとしての著者が、どのようにここまでの広く深い文化的境地にたどり着いたのか、非常に興味深くー自分自身の至らなさを感じながらもー読み進んだ。 日本が、というより世界が今、歴史的な転換期にあると思うのだが、産業革命以来、エネルギーを取り出して消費を増大させる経済のありかたが、限界を迎えている中で、日本が得意とする引き算的なデザイン、足るを知るデザイン、といったものが見直されるいい契機になるのではないか。日本の未来はまだまだ明るいと信じたい。

Posted byブクログ