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武器としての決断思考 の商品レビュー

3.7

716件のお客様レビュー

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    122

  2. 4つ

    277

  3. 3つ

    192

  4. 2つ

    40

  5. 1つ

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2020/12/08
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「正しい」決断のためのプロセスを説き、具体的な問題設定(具体的な行動をとるかどうか、という問題設定)の重要性、メリット・デメリットの要件、反論の手法・視点(反対の立場の人の話をよく聞く、演繹・帰納・因果関係の観点から推論の妥当性を検証する、裏をとるのではなく逆をとる等。)が提示されている。そして、最後は主観であることを強調し、絶対解や真実の追及は「誰かの決めた正解」や既に役割を終えた「古い意思決定」への依存という危険につながることが警鐘されている。

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2022/07/05

ディベートの考え方をもとにした、決断の方法について。人との議論にも、自分が決断すべき課題がある時にも、とても役立ちそう。著者の他の本もそうだが、もっと早く知りたかった知識が分かりやすく書かれていて、若い人は特に必読だと思う。 ディベート思考の考え方 ●論題は「具体的な行動を取る...

ディベートの考え方をもとにした、決断の方法について。人との議論にも、自分が決断すべき課題がある時にも、とても役立ちそう。著者の他の本もそうだが、もっと早く知りたかった知識が分かりやすく書かれていて、若い人は特に必読だと思う。 ディベート思考の考え方 ●論題は「具体的な行動を取るべきか否か」にする ・大きな問題は小さな問題に落とし込み、同時に2、3個の「議論すべき課題」について考える ●メリットとデメリットを比較する ・主張が以下の3条件を満たしているか確認 ・メリットの3条件 1. 内因性(何らかの問題がある) 2. 重要性(その問題が深刻である) 3. 解決性(問題がその行動により解決する) ・デメリットの3条件 1. 発生過程(論題の行動を取った時に、新たな問題が発生する過程) 2. 深刻性(その問題が深刻である) 3. 固有性(現状ではそのような問題が生じていない) ●反論 ・反論はメリット・デメリットの3条件に対して行う ・論理的にツッコミを入れて、主張が正しいか検証する ・反論の際は、主張の反対の立場の人の意見と根拠を確認する ●正しい主張の3条件 1. 主張に根拠がある 2. 根拠が反論にさらされている 3. 根拠が反論に耐えた ●推論の部分を責める 「根拠→【推論】→主張」になりやすいので注意(例:新卒で大企業に入れば安心) 根拠:大企業は中小企業より倒産の可能性が低い →推論:倒産せず長期間働き続ける会社に入れば安心 →主張:新卒で大企業に入れば人生は安心 ・推論は相手も無意識に言ってることが多い ・推論のタイプ 1. 演繹(普遍的な前提から推論によって個別的な結論を導き出す。例:全ての人は死ぬ、アリストテレスは人間である、よってアリストテレスは死ぬ) ※前提が間違っていたら、間違った結論に達する(例:ナイフで人を切るのは犯罪だ、A氏はナイフで人を切る、よってA氏は犯罪者だ→外科医だったら?) 2. 帰納(個別事例から推論によって一般的な結論を導き出す) ※都合の良い事例、偏った事例だけ集めがち 3. 因果関係(原因Aによって結果Bが起こる) ※原因と結果のどちらが時間的に先行しているかを常にチェック ※「因果関係が逆」「因果関係と相関関係の混同」「特定の原因にのみ着目する」は起きやすいので注意 ●決断の方法 1. メリット・デメリットの3条件にそれぞれ反論 2. 反論への反論×2回(賛成の主張→反対の反論→賛成の反論→反対の反論→賛成の反論) 3. 生き残ったメリットとデメリットを比較。メリットが多ければ賛成が正しい 4. 判定は「質×量×確率」

Posted byブクログ

2020/11/18

大変ロジカルでわかりやすい内容でした。学生向けとのことですが、社会人にとっても大変役立つ内容です。惜しむべきは、生の講義を聴けないことです。学生からはかなり年が離れていますが、聴講してみたかったです。

Posted byブクログ

2020/11/15

何が起こるかわからないカオスな時代を生きる我々は、自らの頭で考えて決断し、行動して行かなければならない。そのための方法論について述べた本。 知識は判断するために使ってこそ意味がある。また判断結果に従って行動してこそ意味がある。つまり判断、行動に繋がらない知識には価値がない。 本書...

何が起こるかわからないカオスな時代を生きる我々は、自らの頭で考えて決断し、行動して行かなければならない。そのための方法論について述べた本。 知識は判断するために使ってこそ意味がある。また判断結果に従って行動してこそ意味がある。つまり判断、行動に繋がらない知識には価値がない。 本書が勧める決断するための方法論は、ディベート思考だ。ディベートは相手を論破するためのものではなく、より良い結論に至るための方法。正解がない議題に対して、その時点での最善解を導き出すためのもの。このプロセスを根拠に基づいて論理的に行うことで、後から反証が可能になる。つまり導き出した解に従って行動した結果、失敗した場合、決断に至る思考のプロセスのどこに誤りがあったのか検証、修正することで、より精度の高い解を獲得できる。正解がない中で現時点の最善解を見つけて行動するのがあくまで重要なのであり、後から判断を変えることは問題ではない。最も良くないのは判断を先延ばしにして何も行動しなかったり、思考停止してしまうことだ。 このディベート思考を行うための具体的な方法について書かれている。 サクサク読めて、ためになる一冊だった。 今後の思考や判断の精度が上がると思う。

Posted byブクログ

2020/11/13

久し振りに読み返してみた。身についている部分とついてない部分を再確認。情報が溢れている現代にあって、適切に情報をつかみ取り、自分で考え、決める。ちゃんと話し合うためのディベート...。若者もそうだが、マネジャー層や経営層にも読んで欲しい一冊。

Posted byブクログ

2020/11/11

人間は考える藁である 人に委ねるな、自分で考えて決断しろ その為には論理的思考が欠かせない ディベートの考えを身につけよう メリット三条件 内因性、重要性、解決性 デメリット三条件 発生過程、深刻性、固有性

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2020/09/20

決断思考のやり方と言うより、ディベートのやり方について記載された本。世の中に正解は無く、最善策を導き出す事が議論の目的で、間違っていたら修正すれば良い、というフレーズが印象に残りました。 早速本日から実行します。

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2020/09/05

論理的思考方法、決断に至る考え方など、ディベート思考の教科書として非常にわかりやすい。ただ、ある程度社会経験を積んできたにはひとは、すでに実経験で身につけていることも多いだろう。若い人は読んでおいた方が良い。 著者も書いているが、ディベートは技巧の側面もあるので、それだけではた...

論理的思考方法、決断に至る考え方など、ディベート思考の教科書として非常にわかりやすい。ただ、ある程度社会経験を積んできたにはひとは、すでに実経験で身につけていることも多いだろう。若い人は読んでおいた方が良い。 著者も書いているが、ディベートは技巧の側面もあるので、それだけではただの論破人間になってしまう。その場で論破することが優れているということとイコールではない。著者をテレビで見ていて苦手に感じた理由がこのあたりにあるような気がした。

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2020/09/14

若者はもちろん、今を生きる全ての人が読んでおくべきと思った。 知識・判断・行動のすべてをセットでこなすことができるのが交換不可能な人材。知識だけではだめ。 エキスパートではなくプロフェッショナルを目指せ。プロフェッショナルとは、 ①専門的な知識・経験に加えて、横断的な知識・経験...

若者はもちろん、今を生きる全ての人が読んでおくべきと思った。 知識・判断・行動のすべてをセットでこなすことができるのが交換不可能な人材。知識だけではだめ。 エキスパートではなくプロフェッショナルを目指せ。プロフェッショナルとは、 ①専門的な知識・経験に加えて、横断的な知識・経験を持っている ②それらをもとに、相手のニーズに合ったものを提供できる エキスパートは「○○しろ」「これが正解だ」と自分のやり方を押し付けるが、プロフェッショナルは相手側を理解して相手側の条件に合わせてトータルなサービスを提供することができる。 歯医者の例で言えば、ただ虫歯を直すのがエキスパート。虫歯にならないように予防から治療、もっと言えば生活習慣の改善まで提案できるのがプロフェッショナル。 もっと俯瞰の視点で捉え、本来の目的を達成するための価値を提供していかないとならない。 論題は、○○すべきか否か、などの二社択一できるくらいに小分けにする。 それぞれ(○○すべき/しないべき)のメリット(すべき側が考える)とデメリット(しないべき側が考える)を比較する。 メリットの3条件 ・内因性:(その行動をとらないと)何らかの問題があること ・重要性:その問題が重要(深刻)であること ・解決性:その行動によって問題が解決すること デメリットの3条件 ・発生過程:その行動をとったときに、新たな問題が発生する可能性があること ・深刻性:その問題が深刻であること ・固有性:現状ではその問題が発生していないこと 【メリットへの反論】 ・内因性への反論  ①その行動をとらなくても問題は解決する  ②そもそも現状に問題はない ・重要性への反論  ③量的に重要ではない  ④質的に重要ではない ・解決性への反論  ⑤プランをとっても別の要因が生じるため問題は解決しない  ⑥プランは問題の原因を正しく解決しない 【デメリットへの反論】 ・発生過程への反論  ①プランだけではデメリット発生には至らない  ②プランの発生はデメリット発生に至るには弱すぎる ・深刻性への反論  ③量的に重要ではない  ④質的に重要ではない ・固有性への反論  ⑤プランを取っていない現状でも問題は起こっている  ⑥プランを取らなくても将来同様の問題が起きる

Posted byブクログ

2020/08/21
  • ネタバレ

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ディベート思考を深く学ぶことができた。 幾度も付箋をつけて読みたくなるようなまさに『良書』であった。準備が8割を心に刻みたいと思う。

Posted byブクログ