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星へ落ちる の商品レビュー

3.4

33件のお客様レビュー

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2025/06/24

金原作品は読む時点での自分自身の感情のあり方で、感じ方が全く違ってくる気がする。 今、この本をすべて受け入れられるような感情には無いが、そうなりそうだった頃に引きずり込まれる怖さはある。 誰もが持つ弱さ、強さ、貪欲さ、傲慢さ等をすべてさらけ出す特別な作家。 嵌る人はどっぷり...

金原作品は読む時点での自分自身の感情のあり方で、感じ方が全く違ってくる気がする。 今、この本をすべて受け入れられるような感情には無いが、そうなりそうだった頃に引きずり込まれる怖さはある。 誰もが持つ弱さ、強さ、貪欲さ、傲慢さ等をすべてさらけ出す特別な作家。 嵌る人はどっぷり出し、ダメな人は徹底的にダメだと思う。 僕自身は恐らく前者。 読むタイミングを気を付けないととんでもないことになりそうな作品。 こんな内容の本でも何故か読み易いのは筆力が高いため。

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2025/01/07

情熱的な恋心。 自分と恋人以外要らない。それ以外は嫉妬の対象。それ以外は常識もなにもない。好きで好きでたまらなく好きで、削れていく精神。自分さえ敵に思えるくらい、消耗する熱烈な恋愛感情。刹那を生きている。青い未熟な不純な純愛。

Posted byブクログ

2024/11/26

2組のカップルがWで浮気し、浮気した本人たちもまた、愛の模様に苦しんでいた。見捨てた側は愛の方向がお互いに向いていないことを自覚し、見捨てられた側は自分の中でどうにか合理化して足掻いていた。純愛とは正反対に位置するような小説。愛の複雑さを巧みに表現していて、読者にまで辛さやどうし...

2組のカップルがWで浮気し、浮気した本人たちもまた、愛の模様に苦しんでいた。見捨てた側は愛の方向がお互いに向いていないことを自覚し、見捨てられた側は自分の中でどうにか合理化して足掻いていた。純愛とは正反対に位置するような小説。愛の複雑さを巧みに表現していて、読者にまで辛さやどうしようもなさが伝わってきた。

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2024/02/19

くるしくてつらい、だけどその中に潜む愛がこれまた残酷。まるで恋愛から甘いところをほとんど抜いてしまったよう。目を背けたいのにページを捲りつづけていた。 もどかしい気持ちでいっぱいになりますが、わたしはすごく好きでした。

Posted byブクログ

2021/12/30

2021年最後のブックレビューです! 誰かを死ねって思うほど、自分が死ぬって思うほど、毎回誰かを好きになっていたら、わたしはこれから先、何人の命を奪ってしまうのだろう。 好きな人を忘れられないのは、そこにあるのが好きって感情だからなのか、もっとこうしたかったという後悔なのか、...

2021年最後のブックレビューです! 誰かを死ねって思うほど、自分が死ぬって思うほど、毎回誰かを好きになっていたら、わたしはこれから先、何人の命を奪ってしまうのだろう。 好きな人を忘れられないのは、そこにあるのが好きって感情だからなのか、もっとこうしたかったという後悔なのか、それともそれは執着や依存の類なのか。 自分が壊れてしまうほど、誰かを好きになるのなら、いっそのこと誰かを好きにならない方がいい、とすら思う。恋愛が素晴らしいことだ、って誰が決めたの? 誰かを好きでいることでこんなに壊れるくらいなら、いっそ死んだ方がマシだと思ってしまう人に、「そんなことないよ」って、「生きてればきっと、もっといい人に出会えるかもしれないから」って、誰が言える? だって、次に好きになる人だって、きっと同じようにわたしを壊すもの。 だけどそれでも、人はきっと、いや、わたしは絶対、誰かを好きになる。 嫉妬にまみれて苦しむよりも、苦しまずに平穏に過ごす方がいい。そんなことわかってるし、そんな風にわたしに平穏な生活をもたらしてくれる人がいることだって知っている。 なのに自ら自分が苦しむ道を選び、結局苦しむことになる。 安定を求めていたはずなのに、気づけばなぜか刺激を求めて不安定になっている。 刺激を求めて、気づいたその先にあるのは満足ではなく渇望だ。何をしても、決して満たされることのない、渇望。 結局、わたしが求めているのは、安定なんかじゃない。誰かを好きになっても満たされない、心の奥の奥の方から常に湧き上がってくる、欲望の塊だ。これは、わたしの命が尽きるまで、ずっとずっと、湧き上がってくるのだろうか。それとも、どこかで湧き上がるのをやめるのだろうか。それは、勝手にやんでくれるんだろうか、それとも、わたしが自らやめないと、湧き続けるのだろうか。苦しいよ。 金原さんが描くのは、恋愛小説と見せかけた、いのちの物語だ。 だからこそこんなにも苦しい。 生きることの苦しさを描く物語は数多存在するけれど、金原さんの描くその苦しみは唯一無二だ。誰かを好きになることと、それに付随する依存と不安と孤独と衝動。 わたしはいつも自分のことを貶めてしまうのだけれど、そんなわたしにも寄り添い、かつそれを否定も肯定もしない。そういう人がいる、そういう人がいたっていい、ということだ。 そういう種類の優しさっていうのも存在していて、自分自身が、作品によって包み込まれている感じがする。 いい意味でも悪い意味でも、自分を貶めちゃう時に読むと効果抜群。 金原ひとみさん。大好きな作家さんです。 こちらでも選んで頂き、大変嬉しく思います。 https://booklog.jp/hon/event/bestofbest-20211223 ブクログのみなさん、本年も大変お世話になりました。 こんなわたくしですが、来年もどうぞよろしくお願い致します!! よいお年を!!

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2020/05/05

男性と女性とまた違うホモセクシャルの男性との決して交わることはあるけれど不安や恐怖、嫉妬、拭えない三者の暗闇を彷徨うような物語。果たして登場人物は愛を感じていて幸福なのだろうか。疑問を感じた。けれど登場人物の腐敗した感情は読者を魅了する。愛ってなんだ、そういう時に読まれる小説だと...

男性と女性とまた違うホモセクシャルの男性との決して交わることはあるけれど不安や恐怖、嫉妬、拭えない三者の暗闇を彷徨うような物語。果たして登場人物は愛を感じていて幸福なのだろうか。疑問を感じた。けれど登場人物の腐敗した感情は読者を魅了する。愛ってなんだ、そういう時に読まれる小説だと思う。

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2020/02/24

それぞれの登場人物の視点からそれぞれの心理が深く表現されていて引き込まれた。 最後も下手なハッピーエンドではないところが良かった。

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2017/09/09

連作短編っていうんでしょうかね。初出の雑誌やメディアがそれぞれ違う5編なんだけど、主人公らしき女性とその人が今好きな男性、元カレ、今好きな男性の恋人の男性という4人が登場する。 自分としては、元カレくんに感情移入。いいやつなんだよね。去ってしまった主人公に泣き落としの電話をかけた...

連作短編っていうんでしょうかね。初出の雑誌やメディアがそれぞれ違う5編なんだけど、主人公らしき女性とその人が今好きな男性、元カレ、今好きな男性の恋人の男性という4人が登場する。 自分としては、元カレくんに感情移入。いいやつなんだよね。去ってしまった主人公に泣き落としの電話をかけたり未練タラタラだったんだけど、地道に工場勤めしながら借金返して生きている。未練を断ち切ったような最後の登場にすくわれた。 対して、幸せそうだった主人公は、疑ったり心配したりしてだんだん満たされなくなっていく。こじつけっぽいけど「星に落ちる」って、キラキラしたところへ昇っていくんじゃなくて落ちていくってこと? 好きになった今のカレ、優柔不断というか不実というか、一番姿を見せず本心がわからない彼がほかの3人を不幸にしてる。

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2016/10/30

同僚に借りた本。この著者の作品は「蛇にピアス」しか読んだことなくてなんかものすごい重い恋愛の話だった印象で、まさかの本作もものすごい重い恋愛のお話だった。金原さんは重い恋愛書くのが好きなのかな? 今回は登場人物の名前が一切出てこない。「彼」の事が死ぬほど好きなルームメイトの男性「...

同僚に借りた本。この著者の作品は「蛇にピアス」しか読んだことなくてなんかものすごい重い恋愛の話だった印象で、まさかの本作もものすごい重い恋愛のお話だった。金原さんは重い恋愛書くのが好きなのかな? 今回は登場人物の名前が一切出てこない。「彼」の事が死ぬほど好きなルームメイトの男性「僕」、同じく「彼」のことが好きで浮気相手?の女性「私」、その「私」の元カレでストーカー並の執着心で電話かけまくる男「俺」の四人のお話なんだけど、「彼」目線のお話はないのよね。結局「彼」の本当の気持ちは不明。嘘つきでずるいっていう印象だなー。結局「彼」と結婚しても「私」は幸せにはなれないんじゃないのー?もっといい男いるんじゃないのー?と思うけど、どれだけ魅力的な男なんだろうか。。。 それと、「俺」「私」は3年同棲してたわけだけど、借金まみれでなんかダメなやつなのに大好きで何の不満もなかったってすごいな。いやぁわたしには絶対なありえないけど、いろんな恋愛があるんだねぇ!すごい!!! 夜な夜な彼が帰ってこない、、、とか泣きながら待ってたりとかスープ作って待ってたりとか怖すぎだし重すぎでしょう!もっと自分を大切にするべき!

Posted byブクログ

2016/01/31

『彼』を巡って衛星のようにぐるぐる巡る不毛で息苦しくてもどかしい恋の行方。 東京の街の夜の空気がぎゅっと閉じ込められた作風だなぁと思いつつ、全編に行き渡った閉塞感と狂気がひりつく。 はてさて『彼』はどう思いどう生きるのか、本心が見えないのがなんともかんとも。 『彼女』に捨てられ...

『彼』を巡って衛星のようにぐるぐる巡る不毛で息苦しくてもどかしい恋の行方。 東京の街の夜の空気がぎゅっと閉じ込められた作風だなぁと思いつつ、全編に行き渡った閉塞感と狂気がひりつく。 はてさて『彼』はどう思いどう生きるのか、本心が見えないのがなんともかんとも。 『彼女』に捨てられた男がなんのかんのと再生したかのように見える中、『彼女』は『彼』に捨てられまいと壊れていくのがなんとも物悲しい。 愛とはいつだってこんな風に紙一重の狂気の沙汰なのかもしれない。 いしいしんじの解説文が素晴らしい。

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