うつくしい人 の商品レビュー
周りの目を気にしてしまう主人公。 共感できることもあったが内容が少し重く読みにくかった。 丁寧な表現で描写が浮かぶお話だった。 読了後にみなさんの感想を見て知ったが「つらいときに読みたい本」として選ばれているらしい。 しんどいときにもう一度読んでみたい。
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自分自身をうつくしい人の対照と決めつけ、世の中に溶け込むことが正しい生き方。という主人公のやるせなさを痛いほど感じて、私も息苦しくなったけど…。ありがとう西さん、救われました。私も誰かのうつくしい人であれるように。
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「自分が思っているほど人は自分を気にしていない」という言葉があまり好きではなかったが、この本を読むと、この言葉を良い意味として捉えられる。
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旅先で出会った人との物語。西さんの世界観で読めるのを楽しみにしていました。鬱々とした心を晴らしてくれるきっかけは、実は本当に些細な出会いだったりするのかもしれません。原田マハさんの「旅屋、おかえり」が好みの方には、是非こちらも手に取っていただきたいです。
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主人公の息苦しさが伝わる いくつか共感してしまった気持ちは、あんまり共感したことを自分で認めたくないものだった そうしたい自分が、本当はそうしている自分でありたいだけ、さらにはそういう人だと思われたいだけなんじゃないかとか、嫌われたくない人の言うことに流されて、流されていること...
主人公の息苦しさが伝わる いくつか共感してしまった気持ちは、あんまり共感したことを自分で認めたくないものだった そうしたい自分が、本当はそうしている自分でありたいだけ、さらにはそういう人だと思われたいだけなんじゃないかとか、嫌われたくない人の言うことに流されて、流されていることにも気づかない自分とか、自分の嫌いな部分がチラついて蓋したくなった (ブックイヤー) ・「社会」の環境によって、たやすく自分を見失ってしまう私。ただそこに「自分」として立っていることが、出来ないということ。 •人の目が気になることはある?「自分」がどういう「自分」であるか、分からなくなるときは?誰かを「美しい」と思い、その対極にある自分の醜さが、嫌になるときは?嫌で嫌で、仕方がないときは?
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主人公の考え方、恋愛の基準が自分と重なる部分があり、自分を見つめてるようで少し辛かった。 他人の目を気にして生きてきた自分のことを認めて、何かが大きく変わることもないけど、そんな自分でもいいと思えることが大事なのかもしれない。
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初めは読むのが重くて辛かったです。人の目を気にして生きて、それができない人に対して蔑んでいるにもかかわらずいじめられていると吐いてしまう矛盾。主人公も本来は姉側の人間なのではと思いました。姉など相手の気持ちややな部分が理解でき過ぎて苦しむというか、自分を見ている様な感覚があるのか...
初めは読むのが重くて辛かったです。人の目を気にして生きて、それができない人に対して蔑んでいるにもかかわらずいじめられていると吐いてしまう矛盾。主人公も本来は姉側の人間なのではと思いました。姉など相手の気持ちややな部分が理解でき過ぎて苦しむというか、自分を見ている様な感覚があるのかなと思いました。 2人との交流は飾らずに済む分読む方も心地よく軽はずみな男女にならないところも良いし、 家族の誰よりも理解してくれて誰よりも優しく美しかった姉を思い出し和解に向けていくところも希望が見えて良かったです。 あの2人とは今後交流をもつのかはわからないけど ココロが満タンになった時に再会してほしいです。
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もっと自分の短所に対して寛大になってもいいんじゃないかな。その方が、回り回って他人にも優しくなれるよ。たぶん。
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自分がどう見られているか他人からの正しいでありたい百合が仕事を辞め島に行く。そこのホテルで出会ったバーテンダーの坂崎は他人のことを気にしないし、マティアスは百合とは少し違うけど、ずっと母親の正しい息子として生きていたいと思っている。そんな3人が出会い百合が自分の感情に正直になって...
自分がどう見られているか他人からの正しいでありたい百合が仕事を辞め島に行く。そこのホテルで出会ったバーテンダーの坂崎は他人のことを気にしないし、マティアスは百合とは少し違うけど、ずっと母親の正しい息子として生きていたいと思っている。そんな3人が出会い百合が自分の感情に正直になっていく。最初にみた自分の景色でこの人は不満を抱えていると決めつけていたものが、自分の思い込みが大きいこと、百合の内面の負の部分を写しているようだった。きっと百合からみた他人の評価は決して現実的にあっていないところもあって自分の状況も大いにかかわっていると思った。
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西加奈子、めっちゃ好きだなって思いました。 不器用な人間を描ける人間だからこそ、西加奈子自身もきっとすごく不器用で、けれどそれをまるごと自分と捉えて向き合って生きていこうとしているんだろうな、、。 あとがきにもありましたが、自分以外の人が全員キラキラして見えるときって、誰にでも...
西加奈子、めっちゃ好きだなって思いました。 不器用な人間を描ける人間だからこそ、西加奈子自身もきっとすごく不器用で、けれどそれをまるごと自分と捉えて向き合って生きていこうとしているんだろうな、、。 あとがきにもありましたが、自分以外の人が全員キラキラして見えるときって、誰にでもあると思うんです。 私もそんなことしょっちゅうで、だけど周りがみんな私よりも優れて見える時期でも、自分最高!ってなってる時期でも、西加奈子の小説は読める、それってすごいことなんじゃないのかなって思いました。 ------------- 「海も変わるのだ。こんな立派な海が。では、私が変わることくらい、環境によって自分を見失ってしまうことくらい、起こりうることなのではないか。」 「吸収すること、身につけることだけが、人間にとって尊い行為なのではない。何かをかなぐり捨て、忘れていくことも、大切なのだ。」 「どこへ行ったって、日常から逃れることはできない、と。それは恐怖を呼び起こすだけのものではない。日常が続いているからこそ、その残酷さがあるからこそ、私たちは生きていける。 何かを忘れ、思い出し、悲観に暮れ、笑い、怒り、消えてしまいたいと思う。どんなときでも、ふと我に返ると、自分が圧倒的な日常に浸っていることに気付く。」 -------------
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