コラプティオ の商品レビュー
ようやく,キタ. ハゲタカを超える作品に出会いたくて,でも中々出逢えなくて. しかし,これは素晴らしかった. 本当のことはわからない政治の世界だけど,論理と感情と謀略と正義…様々な絡み合いがやがて一つの線になって行く…ただし,最後まで読み手の答えはあるようでないところへ迷入してい...
ようやく,キタ. ハゲタカを超える作品に出会いたくて,でも中々出逢えなくて. しかし,これは素晴らしかった. 本当のことはわからない政治の世界だけど,論理と感情と謀略と正義…様々な絡み合いがやがて一つの線になって行く…ただし,最後まで読み手の答えはあるようでないところへ迷入していく…スッキリはしないけどこれぞ現実を見せつけるフィクションの妙,かと. 最後の最後に,情緒的に走るのか,勧善懲悪に走るのか,と軽く失望させつつ,最後まで魑魅魍魎の政治の世界,やられた.続きが読みたい!
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途中からおもしろくなり、続きが気になって仕方ないほどだった。 読後に思ったのは、総理はいつ頃から独裁的になっていたのか? 主人公の秘書官が官邸スタッフになる前からなのか? たぶんそうなんたろう。 自分を客観視すること、人の意見に耳を貸すことは難しいけど大事なことだと改めて思った。...
途中からおもしろくなり、続きが気になって仕方ないほどだった。 読後に思ったのは、総理はいつ頃から独裁的になっていたのか? 主人公の秘書官が官邸スタッフになる前からなのか? たぶんそうなんたろう。 自分を客観視すること、人の意見に耳を貸すことは難しいけど大事なことだと改めて思った。 それと、記者の命がけの取材の部分はこちらもドキドキしながら読んだ。 骨太でおもしろく、考えさせられる話だった。
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3・11震災後の日本、首相の宮藤が原子力産業を中心にして、日本を再建しようという物語。主人公は、首相の右腕として官邸に入った白石と、新聞記者の神林。 印象に残った神林の言葉 「事故直後だけ大騒ぎした国民って、いったい何なんでしょうか。いまや原発の恐怖も忘れて、問題の本質を追求す...
3・11震災後の日本、首相の宮藤が原子力産業を中心にして、日本を再建しようという物語。主人公は、首相の右腕として官邸に入った白石と、新聞記者の神林。 印象に残った神林の言葉 「事故直後だけ大騒ぎした国民って、いったい何なんでしょうか。いまや原発の恐怖も忘れて、問題の本質を追求することすらうやむやにして、もっと豊かな生活を求める。挙句に宮藤のようなカリスマ的指導者が登場したら、何も考えないですべてを任せてしまう。~」 原発推進とカリスマ支持はフィクションだが、一般的に日本人の特徴は、その通りだと思う。問題意識を、それぞれが持たない限り、日本の政治は変わっていかないのかも、と感じてしまう。 政治家はどうして腐敗するのか、どうやって暴走するのかということも、この本のテーマだと感じた。非常に面白い視点だった。また、メディアは政治家の暴走を監視する役割を持つのだと言って、神林と上司の東條の活躍が描かれているが、それではメディアの暴走は誰が監視するのだろう。特に日本の国民の特性を考えると、これも難しい問題だと、改めて感じた。メディアを監視すべきは誰かと考えると、情報を受け取る一人一人だと思う。何も考えずに受け取るのなら、カリスマ支持の仕組みと同じになってしまう。
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【ノート】 ・ちょっと期待はずれ。 総理が、その資質や意志にも関わらず、周囲によって、ある種の必然を持って歪められてゆく、というのを想定していたのだが、主軸は秘書官だった。 登場人物はそこそこ魅力的。だが、肝心の宮藤総理がよく分からない。「海と毒薬」のようなモノローグで、その...
【ノート】 ・ちょっと期待はずれ。 総理が、その資質や意志にも関わらず、周囲によって、ある種の必然を持って歪められてゆく、というのを想定していたのだが、主軸は秘書官だった。 登場人物はそこそこ魅力的。だが、肝心の宮藤総理がよく分からない。「海と毒薬」のようなモノローグで、その心理が描かれることを期待していた。 ・最良の独裁制か、最悪の民主主義か、という銀英伝的なテーゼが提示されている部分もあるんだけど、この分量で、それが説得力ある形で迫ってきてない。 ・田坂は飯島勲がモデルか。風貌などから言っても「そのまんま」ではないにしても。
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“corruptio” ラテン語で「汚職・腐敗」の意 原発事故が発生した日本。その原発を使って日本経済を再生するため他国の不正権力に力を貸した総理大臣。 初めは、その側近である若者とその友人である新聞記者がそれぞれの思惑の中で、一方は自分の信じる正義のために政権を守り、もう一方は...
“corruptio” ラテン語で「汚職・腐敗」の意 原発事故が発生した日本。その原発を使って日本経済を再生するため他国の不正権力に力を貸した総理大臣。 初めは、その側近である若者とその友人である新聞記者がそれぞれの思惑の中で、一方は自分の信じる正義のために政権を守り、もう一方は成果をもとめて政権を打倒しようとする展開。だが、中盤あたりからその構図が変化してくる。このあたりから話は盛り上がりを見せる。 政治とは正直・潔白では語れない。 改めて、国民の一人として何かできないのか考えさせられる作品。 この作品中に出てきた気になるフレーズ 「悲観主義者はすべての好機の中に困難を見つけるが、楽観主義者はすべての困難の中に好機を見出す」 チャーチル 「木曽駒のような男になれ。そのためには真面目だけじゃだめだぞ。辛いことに耐える強さとしなやかさが必要だ。誰かを打ち負かすのではなく、己に克て」 白石の父親 「報われなくても努力することを忘れなかった。暇さえあれば読書に勤しみ、博識で芸術や文学に造詣が深かった。」 白石の父親
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北区議会員の音喜多さんのお勧めにあがってたので読んでみました。 日本では珍しいカリスマ型の宮藤、その宮藤に学生時代心酔した官邸スタッフの白石、白石の元同級生の記者神林。その三人が織りなす劇場型の政治とそれを伝えるマスコミの葛藤がとてもダイナミックに描かれていてとても面白かった。 ...
北区議会員の音喜多さんのお勧めにあがってたので読んでみました。 日本では珍しいカリスマ型の宮藤、その宮藤に学生時代心酔した官邸スタッフの白石、白石の元同級生の記者神林。その三人が織りなす劇場型の政治とそれを伝えるマスコミの葛藤がとてもダイナミックに描かれていてとても面白かった。 ちょうどISISによる日本人人質のタイミングもあり、重なるところもありました。 正義は誰のため?国のため?日本人のため?世界のため? 価値観によって立ち位置が大きく変わります。田坂の原理主義的な考え、支持したいです。まずは、理想を追い求めないと落とし所も見えません。 悲観主義者はすべての好機に困難を見つけるが、、楽観主義者はすべての困難の中に好機を見いだす-チャーチル 白井がこのアイリッシュモルト(ブッシュミルズ)を好む理由があるあ。この酒は革命の酒なのだ。英国の横暴によって分断されたアイルランドの戦士達が必ず闘いの前に飲み明かした酒だった。
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内容はカリスマ総理大臣とそのスタッフ、それを取り巻く新聞記者との人間模様で話は進んでいくのですが、テーマとしては民間企業の国営化、そして何と言っても東日本大震災に絡む原発利権の話となっています。 宮藤総理をはじめ、主人公と言える若き内閣調査官 白石と首席秘書官の田坂、白石と学生時...
内容はカリスマ総理大臣とそのスタッフ、それを取り巻く新聞記者との人間模様で話は進んでいくのですが、テーマとしては民間企業の国営化、そして何と言っても東日本大震災に絡む原発利権の話となっています。 宮藤総理をはじめ、主人公と言える若き内閣調査官 白石と首席秘書官の田坂、白石と学生時代からの付き合いになる新聞社の神林と、その先輩で泥臭い新聞記者の東條などなど、登場キャラクターが皆、個性的で生々しいやり取りに引き込まれます。 友人の話によると、東日本大震災が起こる前に、この作品の構想ができていたということで、ある意味、現実的にもこのようになっていたかもしれないという予言(警告)書的ですね。 但し、今の民主党の中では、このようなことを断行する政治家は皆無だと思いますが。もしかすると宮藤総理は橋下大阪市長をイメージしたのかもしれませんね。 ちなみに「コラプティオ」とはラテン語で汚職、腐敗ということで、確かにこの作品のタイトルとしてはピッタリですね。
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文庫本で読んでいる。 政治とカネ、権力に溺れる為政者、ODAの黒い闇、特定秘密保護法とマスコミ そして原発の黒い霧など重層的に話が進む。サスペンスの要素もあって、筆者の驚異的な筆力に脱帽だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
○「ハゲタカ」等の著作で知られる真山仁氏の作品。 ○総理大臣の側近と新聞記者という敵味方の対極に位置する幼なじみの活躍(人間としての成長)を、政治という裏表のある暗躍した舞台で描いた作品。 ○場面場面がリアリティのある表現で、すごく引き込まれる。特に、秘書官の仕事や答え方などは、実際にニュースを見ているかのような感覚を受けた。 ○個性ある登場人物も、ストーリーの展開において重要な役割を果たしていた。また、東日本大震災に触れた部分については、本書執筆の時期を考えると、だいぶ踏み込んだ勇気あるものだと思った。 ○一方で、複線の張り方がやや広すぎており、回収し切れていない印象もあり、結末も、もっと飛び抜けていて欲しかった。 ○次回作にも期待したい。
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かつて胸に抱いた希望はいつまで持ち続けていられるのだろうか? やりたい事とやらなければいけない事、やることを期待されている事、折り合いをつけることは難しい。 とはいえ、立ち止まっているわけにはいかない以上、自己反省を続けながら進んでいきたい。 そんなことを考えた。
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