カラスの親指 の商品レビュー
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や…やられた…!!! タケさんと同じ感想です。 読んでる途中、ふとした時に違和感はあったんだけど、 だんだんと迫ってくる敵の気配とか、 陰湿なやり方のほうに気が取られてしまったのと、 もっと変な動きしている人がいたので(一ノ瀬ワタルさんで脳内再生していました) ここにきての裏切りは嫌だな~ という方に気持ちがどんどん傾いていって、 結局最後の最後のまで分からなかった。 思えばこれも他作品を利用したミスリードというか、 『組織壊滅の原因となった人物なんだから仕返しがあっておかしくない』 という先入観が読者側にあるからこそ成り立つストーリーだったんだな。 全部読み終わって気になったところを遡って読んだけど、 無駄なエピソードが一つもない。 ちゃんとヒントをこちらに示してくれていて、 正々堂々、勝負してくれていた。 やはりまんまと騙されたのだ。 途中貫太郎が詐欺とマジックの違いについて語るシーンで 「理想的な詐欺は相手が騙されたことに気づかない詐欺」と言っているが、 私の場合はまさにこれで、騙されたけどとても気分が良い。 まぁ作中の人ほぼ全員騙されてたんだから、 自分だけじゃないんだぞという気持ちもあるのかもしれない。 この作品、どうやら続編があるみたいなのでぜひとも読んでみたい。 それと本を購入しようと思って調べたら、 阿部寛さん主演で映画化されていた。 タケさんが阿部寛さんなんだろうけど、ちょっとイメージと違う。 というか阿部寛さんは上田と加賀恭一郎の印象が強くて、 悪いことしそうにないんだよな…そこがいいのかな。 中華屋さんのポスターの件はどうやって表現したんだろう、とか 色々気になる場面があるのでこちらも観てみたい。 (なんか宣伝みたいになっちゃった) ちなみに『サクラ』はいろんな言い方があるみたいだけど 今回の場合は『shill』が近いようだ。
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おすすめ度 ★★★★★ 伏線度 ★★★★☆ まんまと騙された。 騙されたというフレーズが売りの小説で どんなどんでん返しがあるんやろ?と思ったらこーいうことか!と思った。 中々よくできてる長編で、どうりでバラエティちっくな詐欺師やなーとは思ってた 全て演技やったとは思わんかった。 最近詐欺師が演技やった、という作品をよくみる このパターンも覚えておこう
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映画を何年か前に観たんですが、原作は思ったより暗くて驚きました。 ただ、途中からは面白くて、二転三転の驚きを感じてそして、ラストは心にくるものがありました。 誰もが良いと言うのも納得!という作品です。
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初めての道尾さん! こんなに温かいミステリーってあるんだ こんなに騙されるのってあるんだ 最高のトリックだね カエルの小指も買っちゃった!
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道尾秀介らしい展開でした。 詐欺の話が沢山出てくるのかと思っていたが、登場人物のやり取りに比重をおいていた。 暗い話もあるが全体的に軽めの仕上がりになっている。 伏線はやや強引な回収だなと思った。
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道尾秀介さん著「カラスの親指」 第62回日本推理作家協会賞受賞作品。 道尾さんの作品は自分にとっては「雷神」以来の2作目。今回の作品は映画化もされているとの事。 詐欺師のタケと相棒のテツが繰り広げる人情味溢れるサスペンス。 最近重たい作品を好んで読んでいたから軽いタッチで描かれ...
道尾秀介さん著「カラスの親指」 第62回日本推理作家協会賞受賞作品。 道尾さんの作品は自分にとっては「雷神」以来の2作目。今回の作品は映画化もされているとの事。 詐欺師のタケと相棒のテツが繰り広げる人情味溢れるサスペンス。 最近重たい作品を好んで読んでいたから軽いタッチで描かれていく物語展開が凄く心地よかった。 読む前から「大どんでん返し」が潜んでいる作品だと知っていたので伏線を見落とさないように、ミスリードに気を付けながら読んでいたのだが最後の展開は想像以上で見事にやられてしまった。 しかし読後、結果的にだいぶ「大どんでん返し」に傾倒した作品だと思えてしまい、物語が持っていた緊張感やスリリングさが最終的に損なわれてしまった印象を強くうける。 サスペンス作品だと思っていたのでその目線で読んでしまった。後半まで続いていた騙し騙されの連続が凄く面白かったのだが、最後の結末にはサスペンス作品としてならば空虚感を感じてしまう。 もちろん登場人物の相関等はクリアになり全てが伏線回収されていくのだが、こんなにも長い間一人の掌の上で何人もの人間を使いながら何人もの人間を騙し転がしていられるものか?と感じてしまう。 だいぶ無理があり窮屈さが拭えない。 ただしこの作品をサスペンス作品だと思わないでコメディタッチのコンゲーム作品だとして見てみれば凄く面白い作品だったと感じる。サスペンス作品として真剣に読みすぎてしまっていたのかもしれない。もっと軽く読むべき作品だったと今は感じている。 次作「カエルの小指」も読んでみようと思っているが、今回を踏まえて心持ち軽く読んでみようと思っている。
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この作品を読んで、道尾秀介さんの虜になりました。 登場人物一人一人がとても魅力的で読んでいて、とても和やかな気持ちになりました。
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悪徳金貸しに人生も家族も奪われ詐欺師になった中年男ふたり。執拗な過去から逃げ回るうちにいつの間にか5人と一匹の同居生活になり、運命に立ち向かわざるを得なくなる 5人それぞれに個性的で、辛い目に遭ってきた人生にどうやって一発逆転をかますのかが見たくて一気に読んでしまった
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面白かったー!!どんでん返しと聞いていたので、この人怪しいなぁと何となくは思っていたけど、まさかのそういうどんでん返しかぁ!!あー!!良かった!!全部にホッとしました。こういうどんでん返しは初めてですが、読みやすいし、続きも気になるしでいろんな方におすすめしやすい本だと思います。
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暗い過去のある詐欺師が主人公の物語。 読んでる途中に感じる数々の違和感が、最後にどんどん回収されてスッキリしていく流れが圧巻だった。この感覚がミステリ好きな人にはたまらんのやろなぁ。
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