カラスの親指 の商品レビュー
本作は結末が予想できる範囲内で、読後のやられた感が他の作品に比べて小さかった。道尾秀介にはこれまで散々騙されているので相当警戒しながら読んだせいもあり、もう少し素直に読み進めれば良かったかなと思う。ストーリー自体にはパンチが足りない気がした。
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分厚い割にさくさく読めた。 久しぶりに読む道尾さんの作品。 「向日葵」や「背の目」「ラットマン」から感じた気持ち悪さや後味の悪さや不快感がなくなっていた。 私は道尾さんの作品のそうゆうところが好きなので、この話はキレイにまとまりすぎていてすごくおもしろかったけど、道尾さん独特のものが感じれなかったのが残念。 ちょっと「片目の猿」のような感じでもあるようなないような。 チームプレイで悪者を懲らしめる爽快感。 きっとこういうのが好きな人はスカっとしていいんだろうなと思う。 おっさん二人が魅力的。 映画化されたらおもしろそう。と思ったら映画化決定だそう。 最後はすごくハッピーエンド。誰も死なない。猫も死なない。 親指の話は今後も思い出すと思う。 でも、やっぱりきれいで上手にまとまりすぎやー。 道尾ホラーがまた読みたい!
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気持ちよくダマされた。主人公含む5人と1匹が、過去に因縁のあった組織を騙そうと立ち向かっていく話だったはずが…… 最後の最後で、彼らの救いと癒しと再生を目論む1人の男の物語であったことが明かされる。読後にスッとするいい話だった。 余談になるが、それぞれの章のタイトルが英語の鳥の名前になっていて、第3章の「CUCKOO」だけ、その章の中で意味が明かされなかったので、辞書で調べたのだが(カッコウだった)、その意味も最後に明かされることになる。 道尾さんの本は、これまで4冊読んでいて、向日葵…と片眼…が苦手だったのであまり積極的に読みたい作家ではなかったが、本作でだいぶん好きになった。
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7月29日~8月4日 人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、...
7月29日~8月4日 人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。「このミス」常連、各文学賞総なめの文学界の若きトップランナー、最初の直木賞ノミネート作品。第62回日本推理作家協会賞受賞作。
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伏線の回収が心地いい!読みやすいし、返す返す!返されるよ! とても楽しめました。 しかし!この類のトリック、ありがちやねぇ。
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いやぁ、本当にうまい。 初めて、道尾秀介の作品を読んでみて、 実力派のミステリ作家という肩書にうなずける。 まぁ、騙されたと思ってよんでみてほしい。
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読み手までも騙されていた!という感想を結末に知った。 親指のもう一つの意味も、知るとなるほどと思わせてくれる。 かなり気に入った物語でした。
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「ウソもサギも、みんな飛ぶか」 こういう終わりでしたか。 ストーリーは書けないけど、主人公が格好いい。 みんな生き生きしてるなぁ。
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悪党たちにペテンを掛けて復讐をしてやる――そういうコピーから受ける印象、つまりコンゲーム的な、裏切り裏切られ罠にかけかけられ、というものかなと思って読み始めていきましたが、…それとは、読み終わったあとの本書のイメージがまるで違いました。なんでしょうか、この少し切ないような、ぽつん...
悪党たちにペテンを掛けて復讐をしてやる――そういうコピーから受ける印象、つまりコンゲーム的な、裏切り裏切られ罠にかけかけられ、というものかなと思って読み始めていきましたが、…それとは、読み終わったあとの本書のイメージがまるで違いました。なんでしょうか、この少し切ないような、ぽつんと取り残された子供が感じるような気分は。すべての罠と嘘と仕掛けを取り外したあとに残る、ほんとうに原始的なむきだしな感情が痛い。どんなにその生業であることを嫌っていようと自分にはそれ以外の生きかたはなくて、だからこんな方法しか思いつかない。見事で美しいけれど、だれにも誇れないこんなやりかた。なんだか妙にむなしい思いも感じさせられます。 話としてはほとんど一気読みに近く読めて、あいかわらずのリーダビリティのよさです。面白かったのは確かですが、ただなんか、真実がこれはちょっと切な過ぎるなあと思ったのでした。
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詐欺師タケさんが詐欺師テツさんと出会い、 姉妹+貫太郎+猫 と、新生活を送ろうとするも、 組織に追われ・・・。 作者らしい、どんでん返しがたくさん詰まった本だった。 後味がいいのが、すごくいい! あとがき呼んで、月と蟹が読みたくなった。
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