カラスの親指 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
本当にやられました!!な作品。 道尾作品には、細心の注意を払って読んでいるので、 なんだか怪しい場面とかがだんだんわかるようになってきているのに!!! と思わず悔しい気持ちがわくようなどんでん返しが鮮やかな作品。 「カラスの親指」という題名も、いつものごとく何の意味があるのかさっぱり分からなかったですが、 最後全てがつながった瞬間にキレイに糸がほどけて、題名の深さを味わえると思います。 途中、誰かが裏切っているんじゃないかとか、 ここは本当は裏があるんじゃないかとか、 最近は疑ってかかってしまうところもだめなのですが、 それでも、毎回引っ掛かります、騙されています。 それが病みつきになっているのかもしれません。 ------------------------------- というか、 私がどうしてこの手の道尾作品が好きなのか考えてみると、 ★悪役が非常に少ない ★キャラクターがしっかりしている ★最終的にはハッピーエンド という3点があるからだと思います。 最近の本は、主人公が犯人だった李り、死んだりと、 予測不可能な結末を迎えるパターンが増えているのではないでしょうか。 結末の可能性が広がることで、勿論世界観は広がりますが、 期待する結末から敢えて遠ざけているような結末の本が増えてきたのも事実。 そういう意味では、 すっきりさっぱりと読後に感じられる作品です。 少し現実的に無理があるのでは・・・というシーンは相変わらず健在ですが、 そこはご愛敬★
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『向日葵の咲かない夏』『シャドウ』を読んで以来の、道尾さんの作品。コメディの要素が入っていて、いい意味で前に読んだ二作とはテイストが違いました。 詐欺にかかわる物語で、そんなに謎もなくすすんでいきますが、最後の最後でどんでん返しがあります。やっぱり、読者を裏切るのが上手な作家さ...
『向日葵の咲かない夏』『シャドウ』を読んで以来の、道尾さんの作品。コメディの要素が入っていて、いい意味で前に読んだ二作とはテイストが違いました。 詐欺にかかわる物語で、そんなに謎もなくすすんでいきますが、最後の最後でどんでん返しがあります。やっぱり、読者を裏切るのが上手な作家さんですね。たぶん、一番の詐欺師は道尾さん自身です(笑) この本を読んだ某氏とも話したのですが、いつか映画化してほしい作品ですね。てか、映画化される気がします。
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読了後、思わず万歳をしたくなるミステリー。 そんなミステリーはあるのか?と思われるかも しれないが、あるんです。 詐欺師たちを描くミステリー。 登場人物それぞれが、過去に大きな傷を負っていて あることがきっかけで一つのことを成し遂げようと皆で 動き出す。 その一つのことが主題で...
読了後、思わず万歳をしたくなるミステリー。 そんなミステリーはあるのか?と思われるかも しれないが、あるんです。 詐欺師たちを描くミステリー。 登場人物それぞれが、過去に大きな傷を負っていて あることがきっかけで一つのことを成し遂げようと皆で 動き出す。 その一つのことが主題ではなく、実は裏にもっと 大きな目的が潜んでいて…。 どうやら実写化が決まっているようだが、演じるのが 難しいだろうなと思う作品。それだけに実写化も楽しみ。 2時間でまとまるのか!?
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とても面白かったです。以前読んだ『ソロモンの犬』で苦手意識があったけれど、このテイストならば好みです。 ということで何冊か道尾作品を購入しました。 どことなく伊坂作品にも似たような雰囲気を感じました。
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とっても面白かったです。 ちょっと厚めの本かなと思ったけれど スピードに乗ってどんどん読めました。 だましまくりです。
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読了。 なんというか、「そりゃ映画になるわ」と、唸ることしかできない傑作。 詐欺、中年男性二人組、金貸し業のヤクザ、自堕落な娘二人、etc...といった、どう考えても好きになれそうもないガジェットばかりが集められているにもかかわらず、何この読後感のさわやかさ。 これは見事なエンタ...
読了。 なんというか、「そりゃ映画になるわ」と、唸ることしかできない傑作。 詐欺、中年男性二人組、金貸し業のヤクザ、自堕落な娘二人、etc...といった、どう考えても好きになれそうもないガジェットばかりが集められているにもかかわらず、何この読後感のさわやかさ。 これは見事なエンタメ。 道尾秀介作品は、『向日葵の咲かない夏』を最初に読んで、あまりの世界観のずれに気持ち悪くなって敬遠してました。 この『カラスの親指』は、最初はどうかと思ってたんですが、あまりのプロットの巧みさ(現実感は置いておいて)に、唸らされました。 ということで、道尾作品、もう少しいくつか読んでみたいと思ってます。 (その昔、桜庭一樹サイン会の行列に並んでいたときに、同じく並んでいたらしいので、挨拶しておけば良かった……)
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道尾さんの作品は今まで数作品しか読んだことないけど、これが一番面白かった! 「向日葵の咲かない夏」や「片目の猿」と比べると、独特の雰囲気が少し少なかった気がするのは私だけでしょうか・・・? この謎解きは、パズルが埋まるみたいにぴったりと自分の中に収まり後味かなりすっきりでした☆ ...
道尾さんの作品は今まで数作品しか読んだことないけど、これが一番面白かった! 「向日葵の咲かない夏」や「片目の猿」と比べると、独特の雰囲気が少し少なかった気がするのは私だけでしょうか・・・? この謎解きは、パズルが埋まるみたいにぴったりと自分の中に収まり後味かなりすっきりでした☆ どんでん返し好きな方にも満足できる作品だと思います!!!
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道尾さん久しぶりの文庫化!嬉しいね~♪その調子でもっと文庫化してほしい。。 最初の雰囲気から重い話かと思いきや(いや、結構重いんだけど)どこか語り口とかライトな感じ。不思議。東野の暗い話みたいな重量級の重さはない。。 多分、ここのキャラが何かしら憎めない雰囲気を持っているせいです...
道尾さん久しぶりの文庫化!嬉しいね~♪その調子でもっと文庫化してほしい。。 最初の雰囲気から重い話かと思いきや(いや、結構重いんだけど)どこか語り口とかライトな感じ。不思議。東野の暗い話みたいな重量級の重さはない。。 多分、ここのキャラが何かしら憎めない雰囲気を持っているせいですね…巧い。さすが道尾さん。。 ところどころは展開を読めつつも、最後そう来るかぁ…。とまたも唸らされました。なるほどね、さすがだね(笑) 清々しく終わって、ちょっと物足りないとこもありつつも、良いお話でした♪
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いやー、みごとに騙されました。 道尾さんだから、どこかでひっくり返されると思いながら読んでいましたが、まさかの大転回です。 「ど派手なペテン、仕掛けてやろうぜ!!」と、帯にも書いてありますが、後半は、ドキドキの連続です。 好き系の道尾作品でした
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マジックと詐欺の違いは、騙されていることに気づいているか否かにある。 道尾作品は今回が2作目だったが、毎回わくわくさせられる内容でどんどんストーリーに引き込まれた。 序盤は、単に暗い過去を持つ主人公の武沢竹夫(タケさん)とテツさんが組んでの詐欺を働く小説だと思っていた。しかし、中盤からタケさんの視線から過去が少しずつ明らかになっていく。同僚との付き合いという軽い気持ちでギャンブルに行ったタケさんだが、ひょんなことから保証人となってしまい借金生活を送ることとなった。そして借金の取り立てを生業にするはめになった。そして最終的にはやひろとまひろの関係が最後に明らかになる。 単にお金を得るための詐欺ではなく、「そうだったのか!」という展開を演出してくれた。 とても面白い作品でした。
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