せんせい。 の商品レビュー
短編集。教師として、生徒として。いろんな立場から進む。ハッピーエンドばかりではない。その時々の苦悩や後悔が上手く描写されていると思う。「教師についてたくさん書いた作家だと言われたい」というようなことがあとがきにあった。他の作品も読んでみたい。
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先生だって人間だよなぁ、と今になって分かる。 悩みながら先生をやってるんだな。 よかれと思って対応しても、その事が子供たちに伝わってなかったり、かえって悪くなっていたり、先生も大変だ…。まぁ、分かってはいるけど、親の立場からしたらしっかりやってくれよ、と複雑な面もありますが…...
先生だって人間だよなぁ、と今になって分かる。 悩みながら先生をやってるんだな。 よかれと思って対応しても、その事が子供たちに伝わってなかったり、かえって悪くなっていたり、先生も大変だ…。まぁ、分かってはいるけど、親の立場からしたらしっかりやってくれよ、と複雑な面もありますが…。 『泣くな赤鬼』 これは柳楽優弥さん、堤真一さんで映画にもなっていて、そちらも拝見しました。生徒と先生、生徒同士の気持ちがすれ違う。あの時、もう少し言葉を尽くしていれば、とか、あの日あんな言い方をしなければ、もしかして違う未来になっていたかもしれない。ゴルゴは、赤鬼先生に素直にほめて欲しかった、よくやったって、言ってほしかったんだなぁ。
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大人になった今この本を読むと、登場する7話すべての先生、そしてかつての自分の先生が愛しく思えてきました。 「マティスのビンタ」のエピソードに、認知症になっても元学校の先生だけは、「先生」と呼ばれると振り向いたり、返事をしたりする、弁護士や医者はそういうことはない、というのがあり...
大人になった今この本を読むと、登場する7話すべての先生、そしてかつての自分の先生が愛しく思えてきました。 「マティスのビンタ」のエピソードに、認知症になっても元学校の先生だけは、「先生」と呼ばれると振り向いたり、返事をしたりする、弁護士や医者はそういうことはない、というのがありました。 ヘルパーさん曰く「学校の教師の『先生』って、肩書きや役職じゃなくて、敬称でもなくて…、なんと言うのかな、もう『先生』としか呼びようのない存在っていうか…」 んー、正に言い当てている感じがしました。 あの頃の先生の歳を越えた大人に、読んで欲しい本です!
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「教師だって人間だ。」(にんじん) そう自分のことも思ってる。 でも、周りの教員のことを受け入れる自分がいるかというとそうでもない気がする。 もっと心の大きな人間になりたい。 もっと些細なことを気にしない人間になりたい。 教師は教師である前に人間。 だから、やっぱり人間として...
「教師だって人間だ。」(にんじん) そう自分のことも思ってる。 でも、周りの教員のことを受け入れる自分がいるかというとそうでもない気がする。 もっと心の大きな人間になりたい。 もっと些細なことを気にしない人間になりたい。 教師は教師である前に人間。 だから、やっぱり人間として成長しないとな。 本を読んだ感想はそんな感じです。。
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どの短編中もすごく面白くて好きだった! でも、その中でも1番好きだったのが、 「泣くな赤鬼」 映画化もされているお話だったからぜひ読みたいとは思っていたけど、あんなに感動する話だとは思わなかった。とっても心温まる話だったと思う!
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どの短編も面白かったが、一番心に残った話は「にんじん」である。 実は私も、高校時代… 担任の英語教師に嫌われていた。私自身も先生のことが嫌いだったけれど、きっと先生も嫌いだったはずだ。でも、先生だって人間だから、好き嫌いだってあるに決まってる。 大人になった今なら分かる。 そん...
どの短編も面白かったが、一番心に残った話は「にんじん」である。 実は私も、高校時代… 担任の英語教師に嫌われていた。私自身も先生のことが嫌いだったけれど、きっと先生も嫌いだったはずだ。でも、先生だって人間だから、好き嫌いだってあるに決まってる。 大人になった今なら分かる。 そんな懐かしい記憶に触れることができる、何度も読みたくなる名作。
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祖父から贈られた教員になるために読んで欲しい物語。私は今大学生で校庭で走り回ってた日々はつい昨日のように思い出し、教壇に立つことを夢見ている私にとってとても面白い小説でした。 先生は完璧ではない。 子どもは大人が考えているよりもっともっと考えている。 それぞれの短編集の中でど...
祖父から贈られた教員になるために読んで欲しい物語。私は今大学生で校庭で走り回ってた日々はつい昨日のように思い出し、教壇に立つことを夢見ている私にとってとても面白い小説でした。 先生は完璧ではない。 子どもは大人が考えているよりもっともっと考えている。 それぞれの短編集の中でどうするのが正しかったのか、それともこの小説が正しいのか、正解は無いのか。考えさせられました。
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やばいやばい。 先生と接してきた経験がある方。 ほぼ全ての人だと思うが、 この物語はとても良い。 誰に何を言われても、間違いなく、 児童及び生徒と先生には、 特別な出会いがあったと思う。 私に今まで出会った先生達は、幸せな人生を 歩んでいるだろうか。 高校を中退した私を許し...
やばいやばい。 先生と接してきた経験がある方。 ほぼ全ての人だと思うが、 この物語はとても良い。 誰に何を言われても、間違いなく、 児童及び生徒と先生には、 特別な出会いがあったと思う。 私に今まで出会った先生達は、幸せな人生を 歩んでいるだろうか。 高校を中退した私を許してくれるだろか。 児童及び生徒という肩書きだけで、 教師という肩書きだけで、 真剣に向き合ってくれた先生達と、 その頃の先生の年齢をこえた今の自分で、 もう一度会って話したいと思った。 少しでも、成長したと思ってくれたら そんなに嬉しいことはない。
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僕は将来教師になりたいと思い勉強に今励んでいる。 将来自分が教える側に立った時、またこの本を読み返す気がする。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「先生と生徒」について書き続けている重松清の、「教師」がテーマの作品を集めた短編集。 あとがきで重松清は、死後に自分がどんな作家として紹介されたいかという考えに対して、こう書いている。 「教師の話をたくさん書いて、親の話をたくさん書いて、子どもの話をたくさん書いた男」 小学校、中学校、高校の様々な先生と子ども、または、子どもから成長した大人を登場人物として書いている。 先生では教師という立場の葛藤を、子どもでは繊細な子どもの気持ちの変化を、それぞれ見事に書いている。 性別に問わず、どんな年齢の登場人物の気持ちを表現できているのは凄い。 自分は未読だが、子どもに焦点を当てた『きみの友だち』も読みたい。 以下、各話の感想。 『白髪のニール』 高校を舞台に、生徒からギターを教わる理科の先生と少し不良な生徒たちとの話。 大人になってから、その時の先生の年齢をゆうに超えた中年のおじさんになった主人公。 「ロックは文句を言うこと、ロールは自分の言った文句に責任をもつこと。ロールについて分かるのは大人になってからだ」という先生の言葉が印象に残った。 『ドロップスは神さまの涙』 小学校を舞台に、クラスでいじめられている女の子と保健室の先生、保健室に通っている病弱な少年の交流の話。 ぶっきらぼうで生徒への言葉はきついけれど生徒思いな先生はいる。 『マティスのビンタ』 高校のとき、美術の先生だった「マティス」と彼からビンタをされた主人公。数十年後、認知症を患い老人ホームで生活を送っているところに訪れる主人公。 マティスはビンタをしたときに何を思ったのだろうか。 (その時点では)才能あふれる子の絵に何度もやり直しをさせていたときのマティスの思いはどのようなものだったのだろうか。 『にんじん』 小学校を舞台に、やる気に溢れつつもある特定の生徒を嫌ってしまう先生と嫌われている「にんじん」 『泣くな赤鬼』 高校で野球部顧問をしている男性教師とその野球部を退部し、学校も退学した(元)生徒。数年後に男性教師がその元生徒と妻に病院の待合室で再会するところから物語が始まる。 過去に「赤鬼」と呼ばれながら今は落ち着いてしまっている先生。自分の教員人生はどうだったのかと振り返るところに悲しみを感じた。映画化もされたらしい。 『気をつけ、礼。』 吃りを患っている中学生の主人公とその吃りを流さずに指導を続けた男性教師。卒業後、男性教師が主人公の家に訪れ……という話。 立派な人間は全てにおいて立派であるとは限らないという人間の多面性について考えさせられる。
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