そこへ行くな の商品レビュー
短編それぞれ、最後ぽいっと放り投げられる感じ。「そこに行くな」という本の名前、ぴったりだと思った。それぞれのラストのさじ加減が井上荒野さんぽく感じ、印象的だった。きれいにまとめることもできただろうけど抑えたところがいい感じ。 やりきれない、かけちがい、ゆがみ、関わらないほうがよか...
短編それぞれ、最後ぽいっと放り投げられる感じ。「そこに行くな」という本の名前、ぴったりだと思った。それぞれのラストのさじ加減が井上荒野さんぽく感じ、印象的だった。きれいにまとめることもできただろうけど抑えたところがいい感じ。 やりきれない、かけちがい、ゆがみ、関わらないほうがよかったのについ「そこに行」ってしまったから、起こらなくていいことが起こって、収束できないまま…でも生きてることはこんなことの繰り返しでもあるとも思う。人との関わりも、きれいにピタリと答えが出るものでもないし。 最後の「病院」だけ毛色が違うのは、初出掲載誌が違うからか。 井上荒野さん、いつも深いなぁと思う。 私はまだまだ読みきれてない。
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最後の「病院」 家族みんながいるリビングで読んでで、読み終わってひとりになってから、じわじわと染みる。 読後幸せになる話ではないけど、自分の中にずっしり残る話だった。
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うーん、なんかモヤモヤする話。 あまり好みではないかな。 何がいいたいのかイマイチ伝わってこない。 最後の「病院」が一番印象的。
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場所がテーマとなった短編集。 最初の話を読み終えた時に、え?これで終わり?と拍子抜けしましたが、全体的にそんな感じの話ばかりで、後半は、そのスタイルにも慣れ、逆に想像力が刺激され、楽しめました。 嫌な気持ちになる話が多いけれど、ちょっと癖になる感じが、私は嫌いではないです。 ...
場所がテーマとなった短編集。 最初の話を読み終えた時に、え?これで終わり?と拍子抜けしましたが、全体的にそんな感じの話ばかりで、後半は、そのスタイルにも慣れ、逆に想像力が刺激され、楽しめました。 嫌な気持ちになる話が多いけれど、ちょっと癖になる感じが、私は嫌いではないです。 最後の「病院」だけは、きちんと結末があり、良い感じにまとまっていましたが、そこまでの過程が辛くて、息子を持つ身としては、読むのが辛かったです。
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最初からとても、本に影響されて心に黒い感情がうずまいてた とにかく、明るくはならない小説だった(笑) タイトル通り「そこへ行くな」と思わずにいられない場所へいく感じ 人間の嫌な感情を見せられてる でも、きれいごとだけの世界じゃないって 当たり前に存在してるかもしれない世界ではあ...
最初からとても、本に影響されて心に黒い感情がうずまいてた とにかく、明るくはならない小説だった(笑) タイトル通り「そこへ行くな」と思わずにいられない場所へいく感じ 人間の嫌な感情を見せられてる でも、きれいごとだけの世界じゃないって 当たり前に存在してるかもしれない世界ではあるんだろうなと思う 別の本で気持ちをあげたくなる一冊でした(笑) そう思わせる上手い本とも言えるのカナ?
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7編からなる短編集 タイトルの「そこへ行くな」というのがテーマになってるのだが、そこへ行ったり、行かなかったり。 結末はどれもゆるい感じ。 だけど不思議と物足りなさがない。 さみしい気分になった「遊園地」「ガラスの学校」 同窓会って、こんなのもありなの?「ベルモンドハイツ401」...
7編からなる短編集 タイトルの「そこへ行くな」というのがテーマになってるのだが、そこへ行ったり、行かなかったり。 結末はどれもゆるい感じ。 だけど不思議と物足りなさがない。 さみしい気分になった「遊園地」「ガラスの学校」 同窓会って、こんなのもありなの?「ベルモンドハイツ401」 なんとなーく不気味な感じがする「団地」「野球場」 最後にそうきたか~。女って怖い「サークル」 最初は閉塞感たっぷりだったのに、さわやかに終わった「病院」
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「ほんで、なんなのさーーー!!」 と思う。。( 一一) 基本、いつも井上さんの作品はそうなので・・・ 読まないつもりなのに読んでしまう。。 「病院」以外は、「ほんでなんなのさー!!」の嵐。。
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遊園地:夫の秘密、本当はあやしいと思ってたし、気づきたくない気持ちが細やかで。続きがあったら読みたい。 ガラスの学校:仲の悪い姉妹が悲しすぎるが母の死で少し変化し始めたのが救い。 ベルモンドハイツ401:同窓生が集まってのいわゆる乱交だけど、もやっとした終わりだなーと。 サークル...
遊園地:夫の秘密、本当はあやしいと思ってたし、気づきたくない気持ちが細やかで。続きがあったら読みたい。 ガラスの学校:仲の悪い姉妹が悲しすぎるが母の死で少し変化し始めたのが救い。 ベルモンドハイツ401:同窓生が集まってのいわゆる乱交だけど、もやっとした終わりだなーと。 サークル:追っかけだった自分を認めたくない感じが痛々しくもあり、最後は前に進める感じで希望がもてる。 団地:その団地を選んだ時からそこへ行ってしまったわけだね。 野球場:貸しグラウンドの事務員とみんな関係をもってしまった話。あり得ない話だけど空恐ろしいわね。 病院:この本で一番しみじみと読んだ短編。母が弱って行く様子と僻地の友達。主人公の男の子はきっと素敵な大人になる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編 他に家庭を持つ夫、嘘をつく息子、知らん顔をしている私。 事故で急死した母に、別れを告げてきた夫と、決して仲のいいとは言えない妹。(ガラスの学校) 同級生との酒の勢いもあり始まった乱交と、その後。 おっかけをしている大学生3人のサークルと、決まらない就職。(サークル) 老人ばかりの古い団地で、編みぐるみの講師をすることになった主婦。 野球場の窓口の女と関係を持ったことでずれ始める男たち。 病気で弱っていく母と、学校で僻地にいるいじめられている有栖川泉と僕。(病院) それ以上踏み込んだら、何か悪いことが起きるのではないかと予感する、危険地帯、もしくはすでに踏み込んでしまったあと。 ガラスの学校は受け入れがたいことが重なって、仲の悪かった妹と少し寄り添うことが出来ている瞬間が好き。 サークルで、かつての恋人に言った言葉が素敵。 「才能だけじゃダメなんだよね。ていうか、なりたい自分がどういうものかわかってて、それに向かって努力できるっていうのが本当の才能なんだと思う。ちょっと躓いたり思うようにいかなかったりしても、投げないでがんばり続けるっていうのがいちばん大変なんだよね。やるべきことをやって、言い訳しないで、自分を信じて。。。」 (病院)母が亡くなってから冬休みも明ける前日、いじめられていた有栖川泉のことを迎えに行こうと計画している僕の姿がかっこいい。 意外な短編に、いろいろあり読むのが時間かかったけれど、 なんだかよかった)^o^(
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