てふてふ荘へようこそ の商品レビュー

乾ルカ【著】

2012/06/27

てふてふ荘には地縛霊が住み着いている。1号室から6号室まで、一部屋に一人。成仏の条件は一つ、本気の感情を持つことで住民が幽霊に『触れる』ことだけ。様々な問題を抱えた住民達が成長し『触れて』幽霊たちは成仏していく。さなか、『見えない』女性が住民となり、大家さんもまた地縛霊であったことが判明し住民たちは大家成仏のために力を尽くすのだ。

一話一話、なかなか感動物である。二号室住民の話は不憫になるくらいイタい話だったか、良い話で好み。『見えない』のに時縛霊となっていた兄を成仏させた女性の話も素敵。

不満は大家さんが自爆霊になった理由が不思議で片付けられていたこと。他の地縛霊は大家さんに引っ張れれたって説明がなくはないからいいとして、もうちょっと説明がほしかったかも。

2011/12/07

心を動かされてしまうのは、
生きている人間同士だけではないだろうし、
人でもない場合もあるだろうし。
それぞれの交流、心の通わせ方にもいろいろあるんでしょうが。
弱い心を強くするなんて簡単には言えても動けない事もあるけども、
生きていくんだしっかりと、なんだろうな。
どういう風に進んでも、幸せだったんだろうな、と思えました。
一号室で、それでもこのままじゃあ、って思ったり、
二号室できっついなあ、って思えたり。
四号室の薫君が可愛くてしようがありません。
私だったら二号室で一緒に酒盛りしたいかもなあ、なんて。

2011/11/30

家賃1万3千円、間取り2K、敷金、礼金なし、管理費なし。
それに最初の一月は家賃がいりません。

こんな物件ないですよね？
1号室から6号室までのアパートです。
トイレとお風呂は共同。
住む事になって一夜明けるとビックリする事が待っているんですが、
それを我慢、慣れれば、とても住み心地のいいアパートです。
それぞれの部屋の住人のお話です。

2011/11/29

乾ルカさんは初めてで多大な期待もせずに読んだものの、良かった！ので他の本も読んでみたいと思った、得した気分。
あったようななかったような設定だが、登場人物達が前向きになっていくところが魅力的だなと思う。

2011/11/28

格安物件には、ワケがある…。全室、地縛霊付(写真を見て選べます)
あまり読む対象に入れていなかった乾ルカ、なかなか好きかも。少し東直子の『とりつくしま』を思い出した。

2012/09/23

敷金礼金なし、家賃は月13000円…。破格の条件に隠された理由とは? 特異な事情を抱えた6人の住人たちの、笑いあり涙ありのおんぼろアパート物語

設定が絶妙でスイスイと読んでしまう。「蜜姫村」のようなホラーを書くかと思えば本作のような心温まる物語も書ける、そしてどちらも佳作…乾ルカは多彩な才能の持ち主らしい。次はどんな面を見せてくれるのか楽しみだ。
（Ｂ）

2011/11/23

超格安なアパートには各部屋ごとに地縛霊が住み着いていて…という、いるから以前読んだ『密姫村』から一転、ヒューマンドラマな小説。軽く読みやすくグッとくるところもあり　　　　　　　　　　　　　　

2011/11/10

初めての乾ルカさん作品
なにげなく読んだけれど
すごくよかったです

てふてふ荘という敷金礼金なし保証人なしで
住むことができるアパートが舞台

どのお話もすごく心があったかくなります
特におっちゃんのお話
だーっと泣いてしまいました

2011/11/01

短編集であるが、全ての話が一連としてつながる形となっている。
長編が苦手な人であれば、短編作品のどれかを読めば良いし、短編が物足りない人であれば、全ての作品を読めば良い。
短編作品、長編作品ともに内容はおもしろいので、どちらを選択しても満足できると思う。

2011/10/31

成仏させなくても良かったのではないかなと思います。それぞれ個性があって魅力的ですが、一番はおっちゃん。
心があったかくなって、私にもこんな人がいてくれたらな～って思いました。