世界屠畜紀行 の商品レビュー
これぞ名著としかいいようがないのだが、誰にでも薦められるかというといささか躊躇する。「知って」おくべきことか否か、受けとめ方は千差万別。僕個人は知りたかったし知って良かったと思うが、それが万人に当てはまるとは思っていない。ただこの本に対する評価は揺るぎなく、こんなに懇切丁寧なイラ...
これぞ名著としかいいようがないのだが、誰にでも薦められるかというといささか躊躇する。「知って」おくべきことか否か、受けとめ方は千差万別。僕個人は知りたかったし知って良かったと思うが、それが万人に当てはまるとは思っていない。ただこの本に対する評価は揺るぎなく、こんなに懇切丁寧なイラストと記述でわかりやすく楽しめるルポは稀であろう。
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タイトルにひかれて「世界朝食紀行」みたいなつもりで読み始めると、中盤からどうも違和感が。各地の屠畜をきっちりルポしてみせてるのだけど、そこからの考察パートが、軽いと重いの間で迷ってるようで、読み手側もふりまわされてしまう。文庫版あとがきをみると著者もその点はわかっているようなので...
タイトルにひかれて「世界朝食紀行」みたいなつもりで読み始めると、中盤からどうも違和感が。各地の屠畜をきっちりルポしてみせてるのだけど、そこからの考察パートが、軽いと重いの間で迷ってるようで、読み手側もふりまわされてしまう。文庫版あとがきをみると著者もその点はわかっているようなので、現在書いているという続編がどのようにシフトしたものになるのか気になるところ。
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屠畜に対する差別意識は、仏教の殺生戒からくるという説は、あまり納得できない。むしろ「穢れ」に対する忌避ではないだろうか。 屠畜に対する筆者のテンションの上がりかたがイマイチ着いていけないが、興味深かった。 ただ、屠畜の手順の描写が多すぎ、似たような場面も多かったので、少し飽き...
屠畜に対する差別意識は、仏教の殺生戒からくるという説は、あまり納得できない。むしろ「穢れ」に対する忌避ではないだろうか。 屠畜に対する筆者のテンションの上がりかたがイマイチ着いていけないが、興味深かった。 ただ、屠畜の手順の描写が多すぎ、似たような場面も多かったので、少し飽きるところもある。
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これから第八章です。待望の文庫化です。 自分のなかの差別意識を問い直しているところですが・・・。 俺、犬を食べたいと思わないし、イルカも食べたいと思わない・・・。文化への意識、差別意識、食文化尊重以前に好奇心が思い切り欠けている自分に呆れています。もちろん、好奇心だけで食われる方...
これから第八章です。待望の文庫化です。 自分のなかの差別意識を問い直しているところですが・・・。 俺、犬を食べたいと思わないし、イルカも食べたいと思わない・・・。文化への意識、差別意識、食文化尊重以前に好奇心が思い切り欠けている自分に呆れています。もちろん、好奇心だけで食われる方はたまったもんじゃないだろ、とも思いますが。 読了。 一つの観点からは語りきれないことを家畜の処理から浮き彫りに。著者の好奇心と観察力があってこそ。ただ、ここには答えが無いです。著者は考える材料を与えてくれているだけ。
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