マイ仏教 の商品レビュー
つまり「自分らしきものがある」と思っている。そしてそれをキープしようとしている。だから変われないのです。自分らしさへの可能性については熱心なのですが、「自分をなくす」可能性には目を向けません。自分をなくせば、変わることが簡単にできるし、それは思っているより悪いものではないかもしれ...
つまり「自分らしきものがある」と思っている。そしてそれをキープしようとしている。だから変われないのです。自分らしさへの可能性については熱心なのですが、「自分をなくす」可能性には目を向けません。自分をなくせば、変わることが簡単にできるし、それは思っているより悪いものではないかもしれません。(第三章・諸行無常と諸法無我・P96)
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宗教と聞くと胡散臭いものと思われる昨今。仏像ブームを先駆けて作ったともいえる、みうらじゅん氏の仏教本。とかく敷居が高そうな仏教界ではあるが、氏独自のカジュアルであり、かつ奥が深い仏教観には笑え、感心する。 特に、「自分探し」ではなく、現在には「自分なくし」が求められるのでは?と...
宗教と聞くと胡散臭いものと思われる昨今。仏像ブームを先駆けて作ったともいえる、みうらじゅん氏の仏教本。とかく敷居が高そうな仏教界ではあるが、氏独自のカジュアルであり、かつ奥が深い仏教観には笑え、感心する。 特に、「自分探し」ではなく、現在には「自分なくし」が求められるのでは?という言及には驚く。オンリーワンが重要と言われて久しいが、逆に仏教が求める「諸行無常」、「諸法無我」の前には、社会のために自分をなくすというよりは、世界の前に自分をなくしたほうが生きやすいのかもしれない。煩悩が多き、私には難しいが、流転する世界における仏教的な生き方には大きく惹かれるので、これを読んで明るく修行していきたいw
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本を読んでいると、ときどき「ガツン」とくるフレーズに出会う。 自分の思いが、まだ、言葉にならないときにすっきりとまとまった言葉になっているものに出会うときだ。 みうらじゅんの「マイ仏教」のガツンフレーズをご紹介。 ひとつだけね。 P172 「比較三原則」。 ”他人と過去...
本を読んでいると、ときどき「ガツン」とくるフレーズに出会う。 自分の思いが、まだ、言葉にならないときにすっきりとまとまった言葉になっているものに出会うときだ。 みうらじゅんの「マイ仏教」のガツンフレーズをご紹介。 ひとつだけね。 P172 「比較三原則」。 ”他人と過去と親”。この三つと自分を比較してはいけないのです。 その理由も、本文には書いてあります。
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軽めの哲学書です。 幼少期に仏像に魅せられた著者が、 仏門に入る以外の方法で仏教的生き方を自分なりに置き換え実践する。 彼の解釈の面白さは、その対象物との距離感にあると思う。 仏像にせよ、仏教にせよ、主体である自分にせよ、 色々な事象が客体視されている、その諦観が小気味いいの...
軽めの哲学書です。 幼少期に仏像に魅せられた著者が、 仏門に入る以外の方法で仏教的生き方を自分なりに置き換え実践する。 彼の解釈の面白さは、その対象物との距離感にあると思う。 仏像にせよ、仏教にせよ、主体である自分にせよ、 色々な事象が客体視されている、その諦観が小気味いいのだろう。 この距離感がなければ、キリスト教の学校を「ミッション系」と呼ぶように、 仏教の学校を「シャクソン系」とは呼べないだろう(笑)。
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仏教の教えの基本:四法印とは、①諸行無常、②諸法無我、③一切皆苦、④涅槃寂静。この本は、じゅんさんが感じた仏教の教えの数々を面白おかしく説明してくれている。ま、そこまでは、、、というようなこじつけ的な話しも多いのだが、暇つぶしには調度よいかも。 地獄は128種類もあるとか、8大地...
仏教の教えの基本:四法印とは、①諸行無常、②諸法無我、③一切皆苦、④涅槃寂静。この本は、じゅんさんが感じた仏教の教えの数々を面白おかしく説明してくれている。ま、そこまでは、、、というようなこじつけ的な話しも多いのだが、暇つぶしには調度よいかも。 地獄は128種類もあるとか、8大地獄とかも面白おかしく説明してくれている。 特に良かった箇所は、「そこがいいんじゃない!」ととにかく発声してみるっていうところ。念仏を唱える効果と一緒だとじゅんさんは言うんですなぁ。 ホントにこの人は仏教が好きなんだなぁと思います。
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熱くゆるくおもしろく仏教を語れる人といったら、横に並ぶ者のいないみうら氏。 タイトルもアバウトでありながら彼の本気も見え隠れします。 他の著書でも少しずつ紹介されていることながら、自分の仏教愛に満ちた半生を楽しく語ってくれています。 僧侶を目指して、仏教系の学校に入り、キリスト...
熱くゆるくおもしろく仏教を語れる人といったら、横に並ぶ者のいないみうら氏。 タイトルもアバウトでありながら彼の本気も見え隠れします。 他の著書でも少しずつ紹介されていることながら、自分の仏教愛に満ちた半生を楽しく語ってくれています。 僧侶を目指して、仏教系の学校に入り、キリスト教系の学校が「ミッションスクール」と呼ばれるのに対抗して「シャクソン(釈尊)スクール」と読んだり、ジョン・レノンの「イマジン」にインスパイアされて寺号を「イマ寺院」にしたなど、つい吹き出してしまう彼の面白い発想は、少年時代から育まれていたようです。 ロックを手掛けた人だけに、ビートルズのアルバム「オール・シングス・マスト・パス」は、インド仏教に目覚めたハリソン・フォードの影響によりもので、つまり諸行無常を意味していると指摘しており、(なるほど、仏教思想だったのか)と驚きました。 やわらか発想過ぎて、仏教関係者から苦情を受けることもあるそうですが、厳格さを取りはらった彼の文章には、仏教の敷居の高さやお固さを無くすパワーがあり、読者にワクワクした興味を引き起こします。 「諸法無我」や「色即是空」など、漠然としかとらえきれておらず、きちんと説明できないようなことも、わかりやすく言葉にしているところはとても頼りになります。 釈迦の涅槃図はよく目にしており、てっきり寿命による静かな入滅だと思っていたら、差し入れのキノコ(もしくは豚肉)を食べて食中毒で死亡したと知って驚きました。 どんなに修行を積み、悟りを開いた人にとっても、七転八倒の苦しみだったことでしょう。 寺の経営のノウハウを学ぼうと、少年期にお坊さん向けの専門誌『月刊住職』(現在廃刊)を定期購読していたという著者。 やはり人とは違います。すごすぎます。 また、邪鬼にフォーカスを当てた写真集が出ていると知り、邪鬼マニアの私は喜びました。 さっそく探してみたいものです。 やはりこの本でも、彼なりの仏教の見据え方「自分探しではなくて自分なくし」が説かれていました。 仏教の教義にはまることなく、ライトな視点から、しかしマニアックに深く掘り下げて、仏像を語る著者。 現代文化とクロスさせながら紹介していく手法は彼ならではの発想のセンスに満ちており、今回も最後まで面白く読みました。
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みうらじゅんさんは読むたび、本当に文章が巧いなぁと思いますが、本書を読んで何となくその理由が分かった気がしました。 みうらさんは宗教や生きる意味など、なかなか答えの出ないテーマについて語ったりもしますが、意見に「自分」を極力ねじ込もうとしないような印象があります。 それは本書でも...
みうらじゅんさんは読むたび、本当に文章が巧いなぁと思いますが、本書を読んで何となくその理由が分かった気がしました。 みうらさんは宗教や生きる意味など、なかなか答えの出ないテーマについて語ったりもしますが、意見に「自分」を極力ねじ込もうとしないような印象があります。 それは本書でも語られている「自分無くし」という、仏教の精神から来てるものなのでしょう。 本家本元、小池龍之介さんもそうですが、「自分無くし」を心がけた文章は気持ち良く、幸せな気持ちになります。 勿論内容もかなり良かった。以下備忘録 「団体に無理矢理所属するよりも、ひとりの人間に惚れ込めばいいのです。」 「本当はできるのに、変わることを恐れて、できないと決めているだけです。つまり「自分らしきもの」があると思っている。そしてそれをキープしようとしている。だから変われないのです。」 「人間関係が上手くいっていない時というのは、得てして相手の機嫌を取ることを怠っている時です。」 2014/7/31追記 http://tacbook.hatenablog.com/entry/2014/07/31/071000
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みうらじゅん流仏教入門‥というのがまさに紹介するにふさわしいのかもしれない(笑) 以下備忘録。 ・他人を否定するような、「いや、」「でも、」などそういう言葉は使わない。 ・「そこが、いいんじゃない!」 を口癖にしてみる。時には、楽にことを構えられるかもしれない。
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兼ねてより読みたかった本。面白かった! ウルトラマンは仏陀でボブ・ディランでその教えはビートルズの「イマジン」だった!?仏教とロックの符号というとんでもな考え方だけれど、小学生の時から仏像大好き少年だった氏の言葉に納得させられる。 「誰かになりたい」という憧れを「自分なくし」...
兼ねてより読みたかった本。面白かった! ウルトラマンは仏陀でボブ・ディランでその教えはビートルズの「イマジン」だった!?仏教とロックの符号というとんでもな考え方だけれど、小学生の時から仏像大好き少年だった氏の言葉に納得させられる。 「誰かになりたい」という憧れを「自分なくし」と名付けるのには脱帽。俺だったら、「この憧れこそ俺だ!自分みっけ!」と勝手な確信をしてしまいそうなのに…。 でも、「これこそ自分の理想だ!」と半ば暴走気味に追い求めるよりも、随分気が楽になる気がする。「自分」というものに囚われがちな人にオススメの一冊。
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