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旅する力 の商品レビュー

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155件のお客様レビュー

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2023/02/13

深夜特急の時はどんな人物像か分からないけど、どういう経緯で旅に出ることになったのか、どうやって作品を作ったのかとてもよくわかります! ユーラシア大陸を乗り合いバスで横断する デリー発ロンドン行き ~~以下引用~~ ひとりバスに乗り、窓から外の風景を見ていると、さまざまな思いが...

深夜特急の時はどんな人物像か分からないけど、どういう経緯で旅に出ることになったのか、どうやって作品を作ったのかとてもよくわかります! ユーラシア大陸を乗り合いバスで横断する デリー発ロンドン行き ~~以下引用~~ ひとりバスに乗り、窓から外の風景を見ていると、さまざまな思いが脈絡なく浮かんでは消えていく。 そのひとつの思いに深く入っていくと、やがて外の風景が鏡になり、自分自身を眺めているような気分になってくる。 ~~ここまで~~ 沢木さんの文はリズム感がすごくいい。 「ミッドナイトエクスプレス」からの深夜特急 実際はほとんど昼のバスの旅だけど、人生からの脱獄だったり、響きを大切にしているんだって思った。 他の深夜特急の各章のタイトルもどれも超クールです。 第三便が出るまでに六年も経っているとは思わなかったけど(今となってはすぐに読めるから)、最初のマカオ、インドあたりの深夜特急本当に衝撃だった。 自分自身は、なぜか一人で旅に出たくなり、だいたい4年ごとに旅してきた。 23歳:しまなみ海道・広島(青春18きっぷの旅) 28歳:出雲の旅(転職前の旅) 32歳:沖縄離島旅(細かく決めず、毎日次の日の飛行機取っていた) 資金は増え、QOLは上がり、でも分からないことだらけの方が良かったなあ。やっぱり。 また、その時間だったりエネルギーも必要となってくる。 旅に出て、また日常に戻ってくる。そろそろまたやりますか。 ~~以下引用~~ つまり旅はもうひとつの学校でもあるのです。 入るのも自由なら出るのも自由な学校。大きなものを得ることもできるが失うこともある学校。教師は世界中の人々であり、教室は世界そのものであるという学校。 「旅に教科書はない。教科書を作るのはあなたなのだ。」

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2023/02/12

昔、「深夜特急」夢中で読みました。あの時の興奮がよみがえります。「わかっていることは、わからないということだけ」勇気の出る言葉です。

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2022/12/10

他のレビュアーさんが「深夜特急最終便です」と書かれていましたが、まさにそのような内容です。 これまでの紀行小説とは異なり、著者の沢木さんが旅をするようになったきっかけや裏話などが満載のエッセイになっています。 ぜひ深夜特急を読み終えてからどうぞ! オススメです♪

Posted byブクログ

2023/09/05

私は過去にインドを1人で旅したことがある。すでにあれから4年ほどが経過し、わたし自身まだ若いのにも関わらず少しずつ当時の記憶の細部が失われていっている気がする。しかし、あの旅の間ずっとわたしを包んでいた強烈な感情だけはいまだによく覚えている。心が強く締め付けられるような感覚。いま...

私は過去にインドを1人で旅したことがある。すでにあれから4年ほどが経過し、わたし自身まだ若いのにも関わらず少しずつ当時の記憶の細部が失われていっている気がする。しかし、あの旅の間ずっとわたしを包んでいた強烈な感情だけはいまだによく覚えている。心が強く締め付けられるような感覚。いま振り返ればそれは無力感だった気がする。インドは私がいかにちっぽけで、すぐに死んでしまうかもしれない弱々しい生物だということを教えてくれた。  私はインドを楽しんだというより弾き返されてしまった。そんな自分が恥ずかしくて、私は旅行者に向いていないのではないとか、ふつうの人間より心が弱いのではないかという気がした。だが、本書はあの旅はあれでよかったのかもしれないという気にさせてくれた。まず、わたしの旅を作るのはわたし自身だ。弾き返させるのもまた私の旅だ。またもしかすればあの弱さこそが、わたしの旅を安全にし、危険な領域へ踏み外さないようにしたのかもしれない。

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2022/10/10

別の雑誌で沢木耕太郎さんの特集があり、久々に沢木さんの作品を読みたいと思った。深夜特急は全6冊読み、本棚にあるが、この旅する力で再び読みたくなった。

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2022/07/18

本編は少し前に読み終えていて、今回積読からついに読む機会ができた。私も著者が旅に出た26歳ごろにこの作品に出会っていたら、一人旅の魅力にハマることができていたか?やっぱりムリだったか?DVDもあるそうなので、機会があったら観てみたい。

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2022/05/31

沢木耕太郎の文章は硬派でとても格好良く映る。 それゆえに深夜特急を読み憧れた者は旅に出るのだろう。 「才能は天賦のものだが、これほどこわれやすく、挫折しやすいものはない。」 これは、この本に書かれていたある文である。 才能について鋭い指摘をしていると思う。 これは物事をよく観察...

沢木耕太郎の文章は硬派でとても格好良く映る。 それゆえに深夜特急を読み憧れた者は旅に出るのだろう。 「才能は天賦のものだが、これほどこわれやすく、挫折しやすいものはない。」 これは、この本に書かれていたある文である。 才能について鋭い指摘をしていると思う。 これは物事をよく観察しているからこそ出てくる言葉だろう。 こういった観察眼は旅で培われたのだろうか。 旅をするには適齢期があるという意見は全くその通りだと思う。 10代と20代の旅は明らかに異なる。少なくとも私はそう感じる。 10代の時は目に映る物が輝いて見えた。 何に対してもひどく感心したものだ。 しかし、20歳になってからはどこか冷めた目で旅先を歩いていることに気がついた。 心が動かされる出来事は少なくなった。 だが、後々に経験したことを咀嚼する能力が身についた。 旅後も旅を楽しめるようになったのだ。 あと、沢木耕太郎が大学生時代に受講したスペイン語の講義の話も印象に残った。 沢木耕太郎は講義の内容ではなく、先生のスペイン語に対する熱を目的に受講していたという。 私も大学で講義を受けたことがあるが、面白いと思える講義をする先生は非常に少ない。 勿論、自分の興味関心が偏っているために面白いと思える講義が少ないというのもある。 しかし、淡々と教科書通りに語られる講義は往々にしてつまらない。 先生の熱が溢れてくるような講義は私も好きだ。 全ては覚えていなくても、そう言った講義での面白い話は忘れないものなのだ。

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2022/04/13

名作「深夜特急」執筆に至るまでのメモ 著者、沢木耕太郎自身の朴訥かつ誠実な語り口で語られる日々 『「移動」そのものが価値を持つ旅はさほど多くない 大事なのは「移動」によって巻き起こる「風」なのだ いや、もっと正確にいえば、その「風」を受けて自分の頬が感じる冷たさ、暖かさを描くこ...

名作「深夜特急」執筆に至るまでのメモ 著者、沢木耕太郎自身の朴訥かつ誠実な語り口で語られる日々 『「移動」そのものが価値を持つ旅はさほど多くない 大事なのは「移動」によって巻き起こる「風」なのだ いや、もっと正確にいえば、その「風」を受けて自分の頬が感じる冷たさ、暖かさを描くことなのだ 「移動」というアクションによって切り開かれた風景、あるいは状況に旅人がどうリアクションするか それを紀行文の「質」を決定するのではないか』 深夜特急が一大センセーショナルを巻き起こしたのは記録だけでなく記憶も書き留められているからだろう

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2022/02/13

深夜特急の原点や裏話的な内容。ただただ旅に出たくなる。 以下、印象的なフレーズ ・ほんとうにわかっているのは、わからないということだけかもしれないな。知らなければ知らないでいいんだよね。自分が知らないことを知っているから、必要なら一から調べようとするに違いない。でも、中途半端に...

深夜特急の原点や裏話的な内容。ただただ旅に出たくなる。 以下、印象的なフレーズ ・ほんとうにわかっているのは、わからないということだけかもしれないな。知らなければ知らないでいいんだよね。自分が知らないことを知っているから、必要なら一から調べようとするに違いない。でも、中途半端に知っていると、それにとらわれてとんでもない結論を出してしまいかねないんだ。 ・旅というのは不思議なもので、金はあればあったほうがいい、あっただけのものを見ることができる。それは確かだけれど逆も真で、金がなければないほど良く見えるという側面もある。 ・大事なのは「行く」過程で、何を「感じ」られたかということであるはずだからです。目的地に着くことよりも、そこに吹いている風を、流れている水を、降りそそいでいる光を、そして行き交う人をどう感受できたかということの方がはるかに大切なのです。

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2022/01/22

深夜特急の裏話的な内容ではあるが、旅についての深い考察にとても興味深く読んだ。深夜特急も本書も、読者は旅行への凄まじい渇望と共に旅行している気持ちになれると思う。 特に印象に残るのは、20代の感受性だからこそ出来る旅の下りで、とても納得した。話は違うが、若いときに観た映画はとても...

深夜特急の裏話的な内容ではあるが、旅についての深い考察にとても興味深く読んだ。深夜特急も本書も、読者は旅行への凄まじい渇望と共に旅行している気持ちになれると思う。 特に印象に残るのは、20代の感受性だからこそ出来る旅の下りで、とても納得した。話は違うが、若いときに観た映画はとても面白く感じて繰り返し観たくなるが、感受性よ鈍くなった今、そう思える映画には出会えない。同様に作者が食についても語っているが全く同感でした。いつかは活きた旅に出掛けたいという夢を持ち続けるだけでも、例えそれが実現しなくともよい読書体験として心に残ると感じました。

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