夜の写本師 の商品レビュー
月、闇、海の三つの印を持って生まれたカリュドウは、育ての親エイリャが殺されるのを目の当たりにする。 復讐を誓うカリュドウに、月の巫女、闇の魔女、海の娘の運命が交わる・・・ カリュドウの復讐劇かと思ってたら千年にも及ぶ壮大な物語だった! 最初はカリュドウが流転していく様子がどうも...
月、闇、海の三つの印を持って生まれたカリュドウは、育ての親エイリャが殺されるのを目の当たりにする。 復讐を誓うカリュドウに、月の巫女、闇の魔女、海の娘の運命が交わる・・・ カリュドウの復讐劇かと思ってたら千年にも及ぶ壮大な物語だった! 最初はカリュドウが流転していく様子がどうもついていけなかった。 というのも、カリュドウが流転するから登場人物が次々出てきて覚えられなくて…の割には、また流転するから出てきてもいなくなっちゃうという(-_-;) だけど、月の巫女シルヴァインの話から目が離せなくなっちゃいました。 相変わらず登場人物は多くて苦労したけど・・・ ラストも好きな終わり方です。 ダークファンタジー的なところもあるけど、それもこの本の魅力だと思う。 続編も読んでみたいし、また読み返したいなぁ…その時は、ちゃんと登場人物が整理できるようにメモを取りながら読もう(^_^;)
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面白かった。 1000年にわたる物語。 私は言霊を信じているけど、これはそれを具現化してくれているよう。 創世記のような、言葉の成り立ちと同時に在ったものの力を感じる。
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育て親を殺された少年の復讐劇かと思いきや、実は1000年にわたる愛憎の物語、でした。 7色の闇、の意味は最初よくわからなかった。闇の中であの、水たまりの上の油が虹色にぎらぎら光っている様を想像したけどきっと違う。けれど、読み進むにつれて、そういったものがしっくりと飲み込めていく。 最初は正直あまり面白いとは思えなかったのですが、シルヴィアンの話が始まったあたりから引き込まれて一気読みでした。 魔術も、呪っちゃいけない、とか言わないところが素敵。その闇を抱えて飲み込まなくちゃいけない。 (ただ、呪いで誰かを傷つけることを施政者が禁じないと、呪い合いですごいことにはならないかと疑問には思ったけど……) アンジストとカリュドゥの戦いは、愛情に裏付けされた憎しみ合い、と書こうかと思ったけど、ちょっと違いますね。 愛情の上にどす黒い妬みや疎み、憎しみを塗りたくったボールを投げ合っているような感じです。 終り方も良かったです。 実は登場人物の中でケルシュが一番好きですので、続編を読むのが楽しみです。
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ゾクゾクする本格ファンタジー。 右手に月石、左手に黒曜石、口のなかに真珠。三つの品をもって生まれてきたカリュドウ。育ての親エイリャが目の前で殺される。女を殺しては魔法の力を奪う呪われた大魔道師アンジストに。夜の写本師としてカリュドウの復習の日々が始まった。アンジストに殺された月の...
ゾクゾクする本格ファンタジー。 右手に月石、左手に黒曜石、口のなかに真珠。三つの品をもって生まれてきたカリュドウ。育ての親エイリャが目の前で殺される。女を殺しては魔法の力を奪う呪われた大魔道師アンジストに。夜の写本師としてカリュドウの復習の日々が始まった。アンジストに殺された月の巫女・闇の魔女・海の娘と『月の書』。1000年の時をかけた、復習と愛の成就の物語。 写本師という職業が魅力的。構成が素晴らしく、登場人物も皆味がある。
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読んだ!! 世界観や設定は完璧ですね! ただ、敢えて言うならば、表現は悪いけど“萌え”――心にグッとくるようなキャラクターの魅力が足りないところだと思いました。敵の魔術師長はいいところまで行っていたのに惜しい。 女たちから力を奪うシーンが好きです。
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本が重要なキーとなるところが面白い。ストーリーは後半になるほどどんどん良くなっていくが、惜しむらくは人間に魅力が足りない。少し残念。
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久々にがっつりファンタジー!!本当に久しぶり。魔術師、魔法、術・・・王道でありながら、日本人作家!時を超えた復讐劇の結末は・・・。なかなか壮大で、読み応えのある作品でした。 作者さんはこれがデビュー作?なかなかのものです。次回作も気になります。
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2012年8月2日〜8月7日 展開は気になったものの、淡々とし過ぎていて登場人物に感情移入出来ない。 読み返したくなる作品ではない。
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主人公のカリュドウが育て親エイリャのため、世界一の魔導師アンジストに立ち向かう物語。出生時、なぜ「月石、黒曜石、真珠」を身につけていたのか?「夜の写本師」とはどんな職業なのか?すべての謎は「月の書」と繋がっていた。。 魔法使いではなく、写本師という職業を選び修行するという設定が新...
主人公のカリュドウが育て親エイリャのため、世界一の魔導師アンジストに立ち向かう物語。出生時、なぜ「月石、黒曜石、真珠」を身につけていたのか?「夜の写本師」とはどんな職業なのか?すべての謎は「月の書」と繋がっていた。。 魔法使いではなく、写本師という職業を選び修行するという設定が新鮮でした。物語ではたくさんの魔術による戦闘が描かれ、月の巫女、闇の魔女、海の娘などが登場します。独特のダークな世界観もファンタジー好きには、たまらないはず。クライマックスにかけての戦いは、次々に繰り出される魔術にハラハラドキドキ楽しめます。是非、映像で見てみたいと感じました。
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本屋で興味を持って買ったは良いけど、当分の間積ん読本にしていました。しかし、第0回中四国読メのオフ会にて紹介して頂き、読んでいなかったことを後悔して読んでみると、思っていた以上の傑作でした。 日本のファンタジーとは思えないほどの物語の広がりと緻密さで、どっぷりとこの本の魔術にかか...
本屋で興味を持って買ったは良いけど、当分の間積ん読本にしていました。しかし、第0回中四国読メのオフ会にて紹介して頂き、読んでいなかったことを後悔して読んでみると、思っていた以上の傑作でした。 日本のファンタジーとは思えないほどの物語の広がりと緻密さで、どっぷりとこの本の魔術にかかってしまいました。 本という名の魔術を操る夜の写本師、それはこの作者が操るこの本の物語にも魔術がかかっているともいえるかもしれません。 読んでいない人は、読むべしと声を大にしてオススメします。
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