獅子の棲む国 の商品レビュー
斎藤一が新撰組にいたのに処罰されず、なぜ明治時代に生きることができたのかよくわかった。会津藩の苦悩がじーんと来る内容だった。
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再読。 大河ドラマ「八重の桜」を鑑賞し終えてから「おさらい」のつもりで読書。 登場人物たちの関係性が当時より、よりよく理解する事ができた!一年間の鑑賞の賜物(笑) この作品を読み終えて、山川大蔵(浩)のファンになった事は言うまでもない。 この作品はフィクションだが、困難に立ち向...
再読。 大河ドラマ「八重の桜」を鑑賞し終えてから「おさらい」のつもりで読書。 登場人物たちの関係性が当時より、よりよく理解する事ができた!一年間の鑑賞の賜物(笑) この作品を読み終えて、山川大蔵(浩)のファンになった事は言うまでもない。 この作品はフィクションだが、困難に立ち向かった時はこの作品の人物たちが頭をよぎるだろう。 力強い作品の一つである。
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面白かった。 主人公は山川大蔵であるが、物語の各展開では、常に2人の男の対立軸(山川と梶原、山川と齊藤、大久保と齊藤、etc)で描かれており、公私の葛藤、仕事における互いの嫉妬など、現代企業社会にも通じるところが見事に描かれている。著者が女性であることが、かえって男性のこういった...
面白かった。 主人公は山川大蔵であるが、物語の各展開では、常に2人の男の対立軸(山川と梶原、山川と齊藤、大久保と齊藤、etc)で描かれており、公私の葛藤、仕事における互いの嫉妬など、現代企業社会にも通じるところが見事に描かれている。著者が女性であることが、かえって男性のこういった深層心理を的確に捉えているのかなぁと思った。
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明治維新において最も辛酸を舐めた会津。苦しみ悩みながら進み続けた会津藩首脳陣たち。それを支えた女性。読み応えが有り。 山川浩、梶原平馬、会津藩士として後半生を生きた斎藤一、函館戦争から土方さんによって生き残ることを命じられた市村鉄之助、薩摩の大久保利通、長州の山田顕義、土佐の谷千...
明治維新において最も辛酸を舐めた会津。苦しみ悩みながら進み続けた会津藩首脳陣たち。それを支えた女性。読み応えが有り。 山川浩、梶原平馬、会津藩士として後半生を生きた斎藤一、函館戦争から土方さんによって生き残ることを命じられた市村鉄之助、薩摩の大久保利通、長州の山田顕義、土佐の谷千城など維新の敵・味方、様々な人物の維新への想いと明治の激動を描く。
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面白かった! 改めて、会津の苦難がよくわかりました。 あまりにも理不尽な扱い・・・ 同じように考えてはいけないのだろうけど、 今の福島の原発がらみの苦難を思い浮かんでしまいました。 秋山さんの作品は、シビアなことがテーマでも、登場人物の会話など、コミカルな部分があるのがいいです...
面白かった! 改めて、会津の苦難がよくわかりました。 あまりにも理不尽な扱い・・・ 同じように考えてはいけないのだろうけど、 今の福島の原発がらみの苦難を思い浮かんでしまいました。 秋山さんの作品は、シビアなことがテーマでも、登場人物の会話など、コミカルな部分があるのがいいですね。 山川と斎藤のやりとりなど、吹き出さずには読めなかった(笑) 斎藤がこんなにも感情豊かに描かれてる作品も珍しい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
会津藩の明治を、山川浩や斉藤一などを通して描いたお話。 幕末、朝敵とされた会津は明治をどう生きたのか。 山川浩、という人をあんまり知らなかったのですが、このお話読むとすごく会津に尽くした人だったことが伝わってくる。名軍師でもあったのか。 そして大久保利通も出てきます。なんと斉藤に自分の密偵になれと言う。会津に有利にしてやるからと取引を持ちかけてくるんですね。でもなんだかこの大久保は不器用というのか。好感が持てます。ちょっとかわいそうですらある。西南戦争のときとか…。あ、確か西南戦争で警察の抜刀隊として斉藤一が参加したときに以前の仲間である市村と出会うシーンがあったんですが、なんか切なかったな。彼は西南戦争に、反乱軍(というのか)に参加してたんです。幕末のころを忘れられないふたり。どっちが前向きに明治を生きてるのか…。そしてこの斉藤さんは(もう藤田ですけど)やっぱ土方さんすきだな…。ちらちら、と影のように土方さんの話が出てくる。 この小説の後のお話が「密偵」ですね。 このあたり連続で読んだので暫く秋山香乃はいいかな…と思った。
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2011.09.17 敗れし者の明治維新。立場変われば、正義も変わるんですよね。戦争に敗れ、賊軍となり、自分の意志とは関係なしに時代は動いていく。そんな中で、自分のやるべきことを見つけていく男たち。志がカッコいいですね!!
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■敗れし者の明治維新-。烽火を上げるのは、若き軍事天才・山川大蔵。西南戦争で、仇敵薩=西郷軍を撃破し、新星日本のヒーローとなる。若き会津群像魂解放の開始だ! 会津人の再生ドラマを描く。 ■■主人公は会津が誇る軍略の天才山川大蔵。会津戦で城が敵に囲まれながらも味方を助けるため彼...
■敗れし者の明治維新-。烽火を上げるのは、若き軍事天才・山川大蔵。西南戦争で、仇敵薩=西郷軍を撃破し、新星日本のヒーローとなる。若き会津群像魂解放の開始だ! 会津人の再生ドラマを描く。 ■■主人公は会津が誇る軍略の天才山川大蔵。会津戦で城が敵に囲まれながらも味方を助けるため彼岸獅子に扮して敵の目を欺き城内へ味方を無傷で入場させるという離れ業を見せた人。当時若干24歳の青年だった。会津敗戦後は青森、東京を転々としながら貧しい暮らしの中で会津復興の夢を追い続けた信念の人。 当初タイトルの『獅子』は山川を指すものだとばっかり思ってたのですが、読んだあとの感想としては獅子とは山川だけではなく、勝者だろうが敗者だろうが己の信ずる道を突き進んでいった人たちすべてのことを差すんじゃないだろうかと、思いました。大久保しかり西郷しかり木戸しかり山田顕義しかり斉藤一しかり。 お話としても山川ばかりがメインではなく斉藤や大久保からの視点で語られる場面も多々ありました。斉藤と大久保のやりとりはかなり愉快。あの大久保がと、笑える。 明治の夜明けは、勝者にとっても敗者にとってもなんらかの傷を胸に残したものだったんだなと。そう感じるお話でした。でも、なんかほんと、みんなかっこいいんだよね。 思い出の中で語られる土方さんに、ほろと来ます。切ない。
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維新後の会津は悲惨だった。城下町を略奪され、生残った者は不毛の地へ追いやられる。その境遇から這い上がった軍師・山川の物語。「五稜郭」とは打って変わって、長州の態度は強硬で悪役にも見える。しかし、伊藤が桂を「大悪人」と称すシーンでは桂の維新に賭けた強い志があり、また桂の死を山田が嘆...
維新後の会津は悲惨だった。城下町を略奪され、生残った者は不毛の地へ追いやられる。その境遇から這い上がった軍師・山川の物語。「五稜郭」とは打って変わって、長州の態度は強硬で悪役にも見える。しかし、伊藤が桂を「大悪人」と称すシーンでは桂の維新に賭けた強い志があり、また桂の死を山田が嘆くシーンは情感に溢れている。敵味方に分かれた者達のそれぞれの相克が真に迫る名作。
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斎藤さんを追うなら「新選組藤堂平助」→「歳三往きてまた」→「獅子の棲む国」→「密偵」となるかな。どれも主役じゃないけど。そんな所も秋山さん描く間諜斎藤らしいか。 上の作品の中じゃ今作の斎藤さんが一番人間くさい。更に喰えない男・大久保卿に使われていたからかな。
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