檸檬 の商品レビュー
知らない単語を調べながら読んでいたら、100ページ足らずのこの本も、かなり読むのに時間がかかってしまった。『檸檬』や『桜の木の下には』の登場人物に顕著な、独特な感性を感じるのが楽しかったです。個人的に1番好きなのは『Kの昇天』です。彼の魂が月に行けたのかは分かりませんが、不思議な...
知らない単語を調べながら読んでいたら、100ページ足らずのこの本も、かなり読むのに時間がかかってしまった。『檸檬』や『桜の木の下には』の登場人物に顕著な、独特な感性を感じるのが楽しかったです。個人的に1番好きなのは『Kの昇天』です。彼の魂が月に行けたのかは分かりませんが、不思議な世界観に引き込まれました。
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檸檬爆弾で有名な「檸檬」を含めた梶井基次郎の短編集です。 どういう基準でこの短編集を編纂した分からないですが、短編小説とエッセイ的な話が混在しています。殆どの短編小説おいて、主人公が少なからず心を病んでおり、寂寥や陰鬱といった言葉が似合う世界観でした。 本書の題名にもなっている...
檸檬爆弾で有名な「檸檬」を含めた梶井基次郎の短編集です。 どういう基準でこの短編集を編纂した分からないですが、短編小説とエッセイ的な話が混在しています。殆どの短編小説おいて、主人公が少なからず心を病んでおり、寂寥や陰鬱といった言葉が似合う世界観でした。 本書の題名にもなっている檸檬に関しては、些細なことで心が晴れるが、その状態が直ぐに瓦解してしまう精神状態を、想像上の檸檬爆弾に投影したのかなと思いました。 エッセイ的な話は少し面白いと感じるものもあったのですが、小説については、雰囲気が個人的な好みに合いませんでした。ただ、この独特な筆致に触れることが出来たのは良い読書体験だったと思います。
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梶井基次郎の良かった作品 ・檸檬 ・桜の樹の下には ・愛撫 ・冬の蝿(若干よかったぐらい) 基本的に主人公が病気を抱えてるか、悩みを抱えているか、名前がタカシかぐらいで全体的に暗い話が多い。たぶん作者の境遇が作風にも表れてるような感じ、作者が好きになる人はちょっと病んでるかメンヘ...
梶井基次郎の良かった作品 ・檸檬 ・桜の樹の下には ・愛撫 ・冬の蝿(若干よかったぐらい) 基本的に主人公が病気を抱えてるか、悩みを抱えているか、名前がタカシかぐらいで全体的に暗い話が多い。たぶん作者の境遇が作風にも表れてるような感じ、作者が好きになる人はちょっと病んでるかメンヘラな人だと思う。もちろん偏見です。
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83/100 5つの短編集がまとめられてる。 文章自体は短いけど言葉が繊細でじっくり読まないと頭に入ってこないので読む時間は結構かかる。 文章の明暗の分け方が分かりやすい。死をモチーフにしていることが多いのでとても重いけど、なんか爽やかに読める
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檸檬が読みたくて買った作品。桜の樹の下には〜ってこの方の作品やったんですね…。 よく聞くフレーズですが、元の作品を読めてスッキリしました。 私が特に好きなお話はKの昇天。 少しミステリーさもあり、景色が夜な事もあってロマンチックに感じたなあ。 文学作品あまり多くは読んでこなかっ...
檸檬が読みたくて買った作品。桜の樹の下には〜ってこの方の作品やったんですね…。 よく聞くフレーズですが、元の作品を読めてスッキリしました。 私が特に好きなお話はKの昇天。 少しミステリーさもあり、景色が夜な事もあってロマンチックに感じたなあ。 文学作品あまり多くは読んでこなかったですが、このロマンチックさや切なさを感じる文章が良いですね。
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5篇とも、死や衰弱の香りがしつつも、 美しくさっぱりとしている。 それはまるで人間の脆さが、 人生の美しい由縁とでも主張したいかのよう。 もちろん描写が一つ一つ繊細であるのだが、 この繊細さは心身ともに不健康だからこそ認識出来るのだと思う。 『桜の樹の下には』でこの文庫本は...
5篇とも、死や衰弱の香りがしつつも、 美しくさっぱりとしている。 それはまるで人間の脆さが、 人生の美しい由縁とでも主張したいかのよう。 もちろん描写が一つ一つ繊細であるのだが、 この繊細さは心身ともに不健康だからこそ認識出来るのだと思う。 『桜の樹の下には』でこの文庫本は締め括られるのだが、まさに美しさと醜さ、つまるところ生と死は表裏一体で、それひとつでは完全体でないのだという事実を突きつけられて、この5篇をもう一度読み返したくなる。 それぞれ非常に短い作品ではあるのだが、 物語におけるさっぱりとした味わいに、このミニマルさは不可欠なのだろう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文章の読解が難しく、檸檬好き過ぎる人、丸善爆発させたい人という印象しか残らなかった。でも実際、ネットで解説を検索すると、作者が言わんとしていることが分かって納得。近代文学?は謎解きみたいだ。常軌を逸した主人公かと思いきや、普通に悩んでる人、身近な存在に見えてきたのが不思議。そして、悩んでいても丸善爆発させる想像で自分を保とうとしている様子は、ぶっ飛んでるけど愉快な気もして嫌いじゃない、と感じた。そういう方法も悪くないかなと思う。檸檬に対する熱が強いが、その表現方法がまた独特で、感心した。
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短編集 全てが おどろおどろしい 彼の命日 享年31歳 昭和47年3月24日 いみじくも私の誕生日3月24日・・・だから?
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音読の練習で使ってみました。やっぱり日本語はいいですね。 内容は、Kの昇天が好きでした。 なぜか勝手にかっちりしたイメージだったので、フランスの印象派音楽みたいな雰囲気が漂う作風なのね、と認識を改めました。描写に感性が現れていて素敵だと思いました。
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初めての梶井基次郎。あまりにも有名すぎる作品だが、正直、自分には難しくて自分なりの解釈ができなかった。 言葉も難しくて何回も辞書を引いた。自分なりに咀嚼できるともっと楽しめるのだろうなと思った。
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