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檸檬 の商品レビュー

3.6

58件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    14

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    0

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2015/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんてブッ飛んでてるんだ!レモンをまるで爆弾のように仕掛けていくお茶目心。レモンの色や形。作品自体とは違って丁寧に表現されている五感が情景を描写しやすくしてくれる。 桜の樹の下は、やはり最初のセリフのインパクトの強さ。けれど、何回か読んでいるうちに、その心理がわかってきて面白い。美しいものを素直に受け言えれられない、美しいものにはそれこそ、屍体のような醜いものの犠牲の上に成り立っている。その考えがとても好き。

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2015/03/03

H27.3.3 檸檬 桜の樹の下には 愛撫 闇の絵巻 交尾 知覚や感受した事柄が一つ一つ言葉に留められており、自分の擬似(再)体験となった。読む年齢に応じて、その時その時の追体験を楽しめるのではないだろうか。何年かしたら再読したい一冊。

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2015/03/01

「つまりはこの重さなんだな」 読了は数年前だが、今でも心に残っているいくつかの言葉がある。 檸檬の匂い、色、形…たったひとつの果実がこれほどまで丁寧に描写され、読者の感覚に訴えかける作品に今まで出会ったことがない。 作者の心の中にある感情の渦のような...

「つまりはこの重さなんだな」 読了は数年前だが、今でも心に残っているいくつかの言葉がある。 檸檬の匂い、色、形…たったひとつの果実がこれほどまで丁寧に描写され、読者の感覚に訴えかける作品に今まで出会ったことがない。 作者の心の中にある感情の渦のようなもの。そこにふっと浮かび上がってくる檸檬。そんなイメージで読めた。暗い内容かもしれないが、読了後には爽やかさが残る。 言葉にしにくい心象風景をさも簡単そうに言葉の世界に移し替えてしまう、作者の文学センスが光る作品だったと思う。 梶井基次郎といえば「檸檬」。これは間違いない。

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2015/01/13

「櫻の樹の下には」「檸檬」で書かれたような感覚、自分もよく感じている気がして、わかるような気になって、好き。 檸檬がなかったので、ミカンを使って奇怪で幻想的な城を作ってみました。

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2014/12/15

短編集で、収録されている短編は次の5つ。 檸檬 城のある町にて Kの昇天 桜の樹の下には 冬の日 これに収録されている話はほとんどが死に関わる話で、暗い話。 城のある町にては、妹が死んだ話から始まるが、主人公が淡い恋をしていくので、希望が持てる話。 読みたかった檸檬は、相変わら...

短編集で、収録されている短編は次の5つ。 檸檬 城のある町にて Kの昇天 桜の樹の下には 冬の日 これに収録されている話はほとんどが死に関わる話で、暗い話。 城のある町にては、妹が死んだ話から始まるが、主人公が淡い恋をしていくので、希望が持てる話。 読みたかった檸檬は、相変わらずぶっ飛んだ話だった。 頭が変になったのか、人と見方が違う芸術家なのか、紙一重な主人公がわりと好きだ。 舞台が京都のMARUZENだが、今はその店舗はもうないらしい。 残念。

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2014/12/08

懐かしい情景や孤独の表現が独特で物事をとても辛抱強く観察している印象。 物語に入り込めない部分があったのは、自分が健康だからなのか。 さらっと読めたわりには深い印象が残る。

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2014/08/25

生命力に満ちた、しかし冷たく、孤独なレモンイエローが目に浮かぶようだった。 病に犯され、灰色の風景を見る作者はその色に惹き付けられたのだろう。 淡い色彩だが、全体を通じてとても色に敏感な作品だと感じた。賛否両論あるが、わたしはきらいではない色使いである。

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2014/06/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

丸善に檸檬置きに行きたくなりますよね。 ただ真似をしたいだけじゃなく、檸檬が爆発したら自分はどう思うのかを実際に体験したくなるエネルギーのある文章でした。

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2014/06/24

薄い短編小説集。 だいたい肺やみの日常つれづれ。 耽美な文章と繊細な感性。 弱っているときにキラキラしたものには近づけないけど猥雑で卑小なきらきらしたものは好き。とか。 死んでいく人のまだ生きている感じ方とか。 ザ・文学青年な作品集。 私いまはこの繊細さが欲しくないや。全部自分...

薄い短編小説集。 だいたい肺やみの日常つれづれ。 耽美な文章と繊細な感性。 弱っているときにキラキラしたものには近づけないけど猥雑で卑小なきらきらしたものは好き。とか。 死んでいく人のまだ生きている感じ方とか。 ザ・文学青年な作品集。 私いまはこの繊細さが欲しくないや。全部自分の中だけで完結しちゃってる。 表題作の、ちょっとしたことで気分があがる感じはわかるけど合わない。 高田郁のあとがきエッセイも合わない。 この話自体はともかく、小説に触発されて真似しちゃう感覚は嫌い。 まあ、盗んだバイクで走りだすよりは迷惑度が低い分多少ましだけど格好悪いなあ。 「Kの昇天」は幻想文学風だけど、どちらかといえば狂人小説。 月と海と影と死。でソログープの「光と影」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4003264126やワイルドの「漁師とその魂」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4036515403や吉田秋生の「ラヴァーズ・キス」を思いだした。 「桜の木の下には」は「桜の森の満開の下」の男がうるさかったらこんな感じかな。

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2014/06/12

人が感じたことがある、微妙な感情を的確に描いていると思います。 表題作の「檸檬」 こんな小説は読んだことがない、という印象です。 どういうわけか、目の前に檸檬の鮮やかな色が浮かぶようです。文章の持っていきかたが上手すぎます。 他には、「ある崖上の感情」が良かったです。 この短...

人が感じたことがある、微妙な感情を的確に描いていると思います。 表題作の「檸檬」 こんな小説は読んだことがない、という印象です。 どういうわけか、目の前に檸檬の鮮やかな色が浮かぶようです。文章の持っていきかたが上手すぎます。 他には、「ある崖上の感情」が良かったです。 この短編集の中では、恐らく一番暗い内容だと思いますが...

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